走りの基本! ブレーキによるスピードコントロール【ロードバイクの乗り方】
FUNQ
- 2019年01月29日
安全に走るため、ブレーキングによるスピードコントロールが不可欠。
ハンドル各部からの正しいブレーキングと急制動のポイントを解説。
細かいブレーキタッチを身につけよう
制動力も高く前傾の深いロードバイクは、一般車に比べブレーキをかけたときに身体が前方へ押し出される感覚が強い。
ブレーキ時は、お腹に力を入れると、押し出されず腰を落ち着けて対応できる。ロードバイクは車道を走るのが主体だ。
ブレーキコントロールは、まずは軽めの当て効きから、停止へスムーズに移行するトレーニングをしたい。
脚を止めてブレーキングすると、重心が高くなり不安定な状態になりやすい。
軽く脚を回した状態で、ブレーキコントロールをする練習をしてみよう。
フルブレーキングは、必ず重心を後ろにずらすのがポイントだ。ビンディングペダルだと怖い場合は、まずはランニングシューズなどで練習をするといい。
ブレーキングの練習は、安全な環境で、止まる目標を作って行いたい。
GUIDE 1
ブラケットを握っているときのかけ方
ブラケットを握ってのブレーキングは、人差し指にリーチの長い中指を添えてコントロール。
ブラケットでは、細かいブレーキタッチが可能だ。
いくつかのスピード域から完全停止までの距離を確認しておくと、ブレーキングコントロールが上達する。
止まり切る手前で、レバーの引きをほんの少し緩めると急停止が避けられる。
人差し指と中指でブレーキレバーを引く
人差し指だけでブレーキレバーを引く
GUIDE 2
下ハンドルを握っているときのかけ方
下ハンドルはブラケットに比べ、細かいブレーキコントロールが苦手だ。
前輪をロックしない後ろブレーキを上手に操れるように訓練したい。ヒジを深く曲げると、制動に伴って前荷重になりやすい。
ハンドルの振りもクイックになるので、アールの緩い場所を小指と薬指でしっかり持ったまま、人差し指でブレーキをかけると制動をコントロールしやすい。
下ハンドルをしっかりと握ったまま、人差し指(または中指も)でレバーを引こう
GUIDE 3
フルブレーキングをするときは腰を後ろへ移動
やむなく急制動を強いられるときに備え練習しておきたいのが、フルブレーキング。
前後のブレーキをグッと引く瞬間に、前転を避けるために腕を伸ばし、胸を低くして腰をサドルの後方へ移動する。
このとき両足のカカトを落とすと制動でかかる応力に抵抗でき、より安定する。
急制動が効き安全に止まれると判断したら、スッとブレーキを緩めてフォームを立て直す。
走行中にフルブレーキングをすると、荷重がより前にいきやすい。身体をサドル後方にもっていくような意識で、重心を後ろにスライドするのがコツだ
Teacher
管洋介
AVENTURA CYCLING 代表
国内外で50ステージレースを経験してきた競技歴22年のベテランロード選手。バイシクルクラブではインプレッションやモデルのほか、ライディングアドバイスや連載も執筆。2017年よりアベントゥーラサイクリングを立ち上げ、自転車スクール講師としてイベントやコミュニティでのテクニカルコーチも務める。また、プロフォトグラファーとしても活躍する。
(出典:『大人のロードバイク教科書』)
- BRAND :
- Bicycle Club
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