BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

LOOK・795 SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】

ルック・795 シリーズ

ポジション調整がより幅広く!
795エアロライトと795ブレードRSのスケルトンを比較。795ブレードRSのほうがオフセットの調整幅が広がり、前乗りのアグレッシブなポジションも取りやすくなっている。ダウンチューブはホイールに近づけて空力性能を高める

COMPARISON
新旧モデル徹底比較
マイナーチェンジではない熟成を重ねたエアロレーサー

前作795エアロライトから3年ぶりにモデルチェンジを果たした795ブレードRS。
ここでは、2016モデルとして登場した795エアロライトからの進化の過程を振り返りつつ比較していく。

ルックの最新モデルは現在7世代めだ。モデル名の百の位が世代を表すため、795ブレードRSは、前作の795エアロライトからのマイナーチェンジともいえる。
しかし、進化が著しいエアロロードにおいて3年の歳月は、フルモデルチェンジに近い変貌を遂げさせた。

振り返ると、7世代めは明確にエアロロードの道を歩み出し、695と比較して大幅な空力性能の改善を実現したモデルだった。
お家芸の専用設計品をこれでもかと随所に採用し、フォーク内蔵のエアロブレーキなど、システムインテグレーションを体現したモデルこそ795エアロライトだった。

今作の795ブレードRSは、カムテールチューブへの刷新や専用ステム、快適性を高める3Sデザインの開発など、相変わらず独自性の強いモデルとして存在感を示している。
空力性能は前作と同等レベルを実現しつつ、ヘッドチューブやフロントフォーク剛性を向上させ、前作よりも軽量エアロレーシングモデルとして磨きがかかっている。
いっぽうで、複雑な機構を解消し、整備性を重視したり、乗り手のユーザビリティを高めるアイデアが盛り込まれたフレンチバイク渾身のエアロロードとして誕生している。

SECOND GRADE IMPRESSION
苦手な登坂も克服できるグランフォンド入門機

IMPRESSION

ハイレベルな登坂性能を実現している785ヒュエズRSのテクノロジーを継承した
785ヒュエズ。フレーム単体で29万円(税別)のコストパフォーマンスを実現した
セカンドモデルをインプレッション。

カスタマイズしだいで週末ロングライドからレースまで対応

トップモデルのヒュエズRSのセカンドグレードに位置するヒュエズには、フレーム販売と完成車販売がある。完成車には105とアルテグラグレードがラインナップされる。フレーム単体で29万円は、シルエットは同様ながら上位モデルとの価格差9万円。これをどう感じるかは個人しだいだが、テストでヒュエズRSの弟モデルを選ぶ理由が見えてきた。

たしかに、入力に対するダイレクト感は重量剛性比を極めたヒュエズRSに譲るが、ヒュエズの運動性能もその名に恥じず、エントリーユーザーが満足できる爽快さがある。しかも、パワーが少ない人には、ほどよい剛性レベルであり、週末に山岳を含むロングライドにチャレンジするようなスタイルと相性のいいモデルになる。ダンシング時の安定性はトップモデルと遜色なく、峠の下りも怖さを感じずに下れる。
ヒルクライムに向けて、軽量モデルを作り出しやすい点も、専用パーツを極力使わずに、整備性を高めているヒュエズならではだ。

このように、785ヒュエズは、いい意味でトレンドには乗っておらず、長年乗り続けても古さを感じにいくモデルの代表格だ。

 

INFO
ルック・785 ヒュエズ

■29万9800円(フレームセット/税抜)、44万円(アルテグラ完成車/税抜)、34万円(105完成車/税抜)
■フレーム:HMカーボン(46t)、IMカーボン(30t)、HRカーボン(24t)、グラスファイバー(12t)
■フレーム重量:1340g(Sサイズ フレーム990g+フォーク350g)
■サイズ:XS、S、M、L、XL
■カラー:グレーマット(写真)、レッドグロッシー、プロチームブラックグロッシー、ホワイトグロッシー
■試乗車参考重量:7.25㎏(Sサイズ)

 

細身のストレートフォークがキレのいいステアリング性能を引き出す。剛性と強度をバランスさせた重量350gに仕上がっている

シンプルな構造の上位モデルと同様のスケルトンを採用。シートポストを挟むようなシートステー構造はヒュエズならでは

PF86.5規格のBBを採用し汎用性が高い。カスタマイズがしやすいうえに、上位モデル同様にBBまわりのボリュームを確保

CONCLUSION
結論
エアロロード大転換期に登場した
リムならではの真の万能エアロロード

3年ぶりにモデルチェンジを果たしたルックのフラッグシップエアロロード「795ブレードRS」。
エアロロード大転換期においてフレンチバイクの行先はどこにあるのか?

ただ時代のトレンドに乗り、どこかのメーカーと似たアプローチを駆使して作り上げる最新モデルとは異なり、このフレンチバイクが生み出すモデルは、いつの時代も、存在感を放っている。

エアロロード全盛の時代に、突如として登場したクライミングマシンの785ヒュエズもしかり。そして795ブレードRSも空力性能や剛性だけにとらわれない洗練された走りと美しさが宿っている。
少なくともビッグブランドの戦闘力を前面に押し出したようなエアロロードとは異なる。

じつは今回、本連載では数カ月ぶりのリムブレーキモデルの登場となったが、国内市場においてルックのリムブレーキモデルのシェアは高く、注目されている。
有無をいわさず性能のみを追求すれば、ディスクブレーキとエアロロードの融合に異論はない。
ただ、今回の795ブレードRSのリムブレーキモデルを走らせてみて感じた懐の広いフィーリングは、ディスクモデルにはない世界観であったことは確かだ。
怖いもので、ディスクブレーキのモデルに慣れ出すと、中途半端なリムブレーキモデルの走りはヤワに感じてしまうが、この795ブレードRSにかぎっては、ディスクブレーキモデルにはない、ラグジュアリーなフィーリングや真の万能性を備えたエアロロードとして、ライバルと異なる価値を生み出すことに成功している。

785ヒュエズRSの武器である俊敏さとは違い、バイク重量からくる低速時の厚みのある踏み感はあるが、他社の最新ディスクブレーキエアロロードと比べて決して高剛性というわけではない。
巡航シーンではペダリングリズムの取りやすさがあり、ロングライドになるほどバイクの魅力が引き出されるモデルだった。

各社がディスクブレーキモデルに路線を切り替えて行くなかで、存在価値のあるリムブレーキモデルを展開するブランドもあってはいいではないかと思う。
みずからを育て上げてきた独自のフレンチブランドは、ディスブレーキへの大転換期においても、悠然と歩みを変えることはないように感じる。

795 ライトRS(フレームセット)
62万円(税抜)

フランスのマニ・クールサーキット内の風洞実験室で10年の歳月をかけて誕生したルック渾身のエアロロード。NACAウィングシェイプデザイン、ゼド2クランク、Eポスト2シートポストなど、オリジナル機構を搭載しつつ、汎用性に優れるスタイリッシュな一台

795 ブレード RS ディスク(フレームセット)
41万円(税抜)

2019モデルとして登場した795ブレードRSのディスクブレーキモデル。従来モデルから衝撃吸収性が23%も向上し、ディスクブレーキとのバランスが取れたレーシングエアロロード。快適性を生かし、レースだけではなくロングライドにもフィールドを広げられる

795 ブレードRS(フレームセット)
41万円(税抜)

ルックのコーポレートデザインであるモンドリアンカラーをあしらったプロチームカラーには、ホワイトグロッシー(写真)とブラックグロッシーを展開。フレーム950g、フォーク300gを実現している軽量エアロロードは、リムブレーキ派には気になる一台

IMPRESSION RIDER
ハシケン
ロードバイクをメインにするサイクルジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライム一般クラス優勝、乗鞍ヒルクライムで上位に食い込む実力を持つ。UCIグランフォンド世界大会に出場経験あり。身長171cm、体重62kg

5

TEXT:ハシケン PHOTO:小野口健太 ウエア協力:PISSEI(ピセイ)
問:ユーロスポーツインテグレーション www.eastwood.co.jp

 

ハシケンのロードバイクエクスプローラーの記事はコチラから。

「ハシケンのロードバイクエクスプローラー」一覧

SHARE

PROFILE

ハシケン

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

No more pages to load