Wilier Triestina・ZERO SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2019年12月21日
時代に合わせて軽さを追求してきたゼロシリーズ
2011年に初代ゼロセッテが誕生してから8年。超軽量モデルのゼロセーイ、
最新のディスクブレーキモデルとなるゼロSLRまでゼロシリーズの変遷を辿る
COMPARISON 新旧モデル徹底比較
マットブラックに蛍光レッドカラーをあしらった初代ZERO7(ゼロセッテ)は、2011年のツール・ド・フランスでデビューした。業界として軽量化が急速に推進されていた当時、フレーム重量750gを実現。60トンカーボンと次世代技術のS.E.Iフィルムを融合し、超軽量ながら、高強度と快適性を引き出したフレームとして注目された。その後、ゼロセッテは、マイナーチェンジによりカムテール理論を採用するなど空力性能の改善もなされていった。その後、2014年にはウィリエール110周年を記念するモデルとしてZERO6(ゼロセーイ)が誕生。三菱レイヨンのダイアリード65トン+60トンカーボンに、その年に同社から発表された新素材のパイロフィルMR 70を採用し、フレーム重量680gを達成。形状はゼロセッテを踏襲しつつ、フォーク込みで1030gという超軽量マシンとして誕生した。
そして、今回のゼロSLRは、ディスクブレーキという新時代に合わせて誕生したゼロシリーズの最高傑作だ。フレーム重量は7 80gに抑えつつ、歴代ゼロシリーズを上まわる重量剛性比を実現。さらに、空力性能の大幅な向上を果たした急先鋒モデルだ。
ZERO.7 ゼロセッテ
ZERO.6 ゼロセーイ
ZERO SLR ゼロエスエルアール
SECOND GRADE [セカンドグレード]
軽量レーシングラインであるゼロシリーズにおいてコストパフォーマンスの高さが魅力の
ゼロ9(ゼロノヴェ)をインプレッションする。
ゼロシリーズの名に恥じない日本限定のピュアレーサー
ゼロシリーズはウィリエールの軽量レーシングラインであり、これまでゼロ7に始まり、ゼロ6、そして最新のゼロSLRと、その時代のフラッグシップモデルとして誕生してきた。そのゼロシリーズにおいて、上位のテクノロジーを継承しつつコストパフォーマンスを高めたセカンドグレードに位置するモデルこそ、今回のゼロ9(ゼロノヴェ)だ。ヒルクライムレースが盛んな日本限定モデルであり、オリジナルデザインである。上位モデルで採用される60トンカーボンを贅沢に使用しつつ、使用比率をコントロールすることでコスト削減を実現。そのなかでフレーム重量は980gに抑えている。なお、モデル名のゼロ9はフレーム重量900g台の意味をもつ。
ひとたび走り出せば、プロ仕様に近いダイレクトなレスポンスを楽しめる性能を有している。剛性レベルはセカンドグレードの枠を超えており、よく見かけるコストダウンによる肉厚な重さを感じるフレームではない。ゼロシリーズの名に恥じないキビキビとした運動性能を発揮してくれる。登坂では効率よく推進力を生み、ダッシュがかかるシーンではかかりの良い加速性能を体感できる万能型モデルだ。本格的にレース参戦を志すライダーにとって後悔しない性能とプライスを実現している注目モデルと言える。
フレーム素材に高弾性の60トンカーボンを採用し、レジンにはナノ粒子のZnO(酸化亜鉛)を混合し高密度で高品質なフレームを実現
左/ヘッドチューブに美しくインテグレートされたストレート形状のフロントフォーク
右/BB幅を拡張し剛性を高めるプレスフィットBBを採用。エッジを利かせた各チューブは剛性を高める狙いがある
Wilier Triestina ZERO.9 LTD
INFO
ウィリエール トリエスティーナ・ゼロノヴェ リミテッド
アルテグラDI2完成車価格:46万5000円(税別)
アルテグラ完成車価格:38万5000円(税別)
105完成車価格:34万5000円(税別)
フレームセット価格:30万円(税別)
■フレーム:60Tカーボン(980g)
■フォーク:60Tカーボン(370g)
■カラー:ホワイト/ブルー、マットブラック、マットブラック/イエロー、ブルー、ホワイト
■サイズ:XS、S、M、L、XL
■アルテグラ完成車実測重量:7.58kg(Sサイズ・ペダルなし)
※写真の試乗車とカタログスペックは一部異なります
IMPRESSION RIDER
ハシケン
問:服部産業 スポーツ事業部 www.wilier.jp
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