BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • Kyoto in Tokyo

STORE

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ

ORBEA・ORCA SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】

7世代めに入ったオルカは
エアロと軽さのベストバランスを実現

OMRからOMXへと刷新し、軽量エアロロードとして生まれ変わったディスクブレーキ専用モデル。
かつてのOMRやエアロロードのAEROと比較しながら、
3年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたオルカをチェックする。

新旧モデル徹底比較

17年もの歳月、オルベアの旗艦モデルとして君臨してきたオルカの誕生は2003年のこと。バスク地方を中心にしたスペインチーム「エウスカウテル・エウスカディ」の活躍とともにピュアレーサーとしての存在感を高めていった。

曲線的で優美なフレームワークを特徴とした世代を経て、競技自転車は世界的に軽量化時代へ。オルカも2015モデルで初めてフレーム重量1000gを切り、2017モデルでは最軽量となる795gを実現した。

一方で、2018モデルとして正統派エアロロードのオルカエアロが登場すると、OMRは軽量オールラウンダーとしての立ち位置へ。そして、2020モデルではディスクブレーキ専用設計として誕生。現在、ディスクブレーキのシェアが80%を超えるオルベアのロードモデルにおいて、初のディスク専用ロードモデルとなった。

OMRやAEROの特長を生かしつつ、専用コクピットの開発など細部のインテグレーションも推し進めた新型は、同系の前モデル比でフレーム剛性15%向上、エアロダイナミクス性能を10%向上させることに成功している。

ディスクブレーキモデルながら、フレーム重量は前作同等を実現し、次世代を担うオルカシリーズの万能型軽量エアロロードとして誕生した。

右上:エウスカウテル時代の栄光を継承しつつ、現在のフレーム単体重量と同等の795gを実現した軽量高剛性モデルが2017モデルのOMRだった。フォークの整流効果を高めるフリーフロー設計はこのモデルから採用される
左上:ディスクブレーキ化の流れの中で2018年に登場したエアロロード。優れたエアロダイナミクス性能とパワフルなライディングを特徴とする。フレームセット価格37万9000円(税抜)
下:2003年以来続くオルカの性能を継承しつつ、オルベアの最新テクノロジーを結集させた新型。ディスクブレーキ専用のピュアレーシングモデルとして新たなオルカの歴史の1ページを刻む

プロ仕様のOMRの実力を体感

緩急にも対応する流れる加速、実績十分なプロスペックの走り

ブエルタ・ア・エスパーニャでの活躍も記憶に新しいオルカの万能モデルOMRフレーム。
ハイエンドフレームの性能を引き出す最新コンポーネントでアッセンブルした
ハイミドルグレードをインプレッション

スペインチームのエウスカディ・ムリアスは、2019年のブエルタ・ア・エスパーニャを、実績十分のオルカOMRフレームとともに駆け抜けている。そのフレーム性能を生かすパーツでアッセンブルされたモデルこそ、このシリーズのミッドモデルにラインナップされる「M 21eチームD」だ。

ピュアレーシングマシンらしく踏み込みに対するレスポンスの高さは印象的で、力強い加速性能を約束してくれる。ただ硬いだけではなく、軽量フレームとは思えない伸びのよさはこのフレームがもつ魅力だ。

そして、負荷のかかるコーナーや登坂でのダンシングシーンでは、フロントフォークがガッチリと路面を捉えていく。軸がしっかり感じられるため安心感が強く攻めやすい。

個人的に、起伏の激しい山岳ロードレースやグランフォンドでリザルトを狙うなら、ホイールはM10iLTD-Dのテストバイクに装着していたマヴィックのキシリウムプロSLなどの軽量モデルを投入したい。カスタムオーダーシステム「マイオー」にも対応するため、パーツアッセンブルを想定されるライディングシーンに合わせてひと工夫してもよいだろう。限られた予算でプロと同じフレームに乗りたいと望むユーザーにとって、見逃せない一台だ。

INFO

オルカ M21eチーム-ディスク
完成車価格:56万9000円(税抜)
■フレーム:オルベア・オルカOMRカーボン
■フォーク:オルベア・オルカOMRカーボン
■コンポーネント:スラム・フォースeタップ
■ハンドル:OC2ロード
■ステム:OC2ロード -8°
■ホイール:フルクラム・レーシング400DB
■タイヤ:ハッチンソン・フュージョン5 TLR
■サイズ:47、49、51、53、55
■カラー:MyOオーダーカラー
■完成車実測重量:8.2kg(53サイズ・ペダルなし)

1/OMRフレームの特徴でもある極細のシートステー。ブレーキブリッジも廃し、振動吸収性能を高める効果がある。一方で、左右非対称のチェーンステーにはボリュームをもたせ、パワー伝達性能を向上
2/専用設計のフロントフォークは、ホイールとの間隔を広げることで整流効果も狙った設計
3/要所でエッジを利かせたメリハリのあるフレーム設計が特徴だ

「あらゆるフィールドでアドバンテージを築く、投資する価値のある新生オルカ

オルカの7世代めとして誕生した新型軽量エアロモデル。
ディスクブレーキ専用設計の万能型レーサーの実力を振り返りつつ、新型オルカの価値を総括する。

今回、新型オルカを考察し、じっくりとインプレッションを行った。その上での結論づけは難しくなかった。ピュアレーシングモデルとして高い完成度を持っていることは明白だ。

ディスクブレーキを搭載することで、走行性能を引き上げられるかどうかはメーカーの腕の見せどころだが、新しいオルカはディスクブレーキ専用設計となり、オルカの走りにさらなる磨きがかかっている。なお、2020モデルから国内の取り扱い代理店が変更になり、発注から生産工程のシステムがスムーズになり、さらに価格も抑えられている。フレームセットは44万円(税抜)であり、ほかのハイエンドモデルと比較してコストパフォーマンスに優れる点も見逃せない。

昨今のディスクブレーキへの転換期に、自転車競技が盛んなバスク地方生まれの老舗スパニッシュブランドが、ジワジワと日本でもシェアを伸ばしていくことを予感させる。

アップチャージなしのオーダーシステム「MyO」
ホームページ(スマホにも対応)の専用ページでオリジナルの一台をカスタマイズできるマイオーサービス。フレームカラーはもちろん、パーツのアッセンブルを複数の選択肢を用意。新たに登場したOMXでは、フォークのデザインもカスタマイズが可能になっている。気になる納期も、新型モデルを除けば多くのモデルが発注後1週間以内にスペインから日本へ届くシステムを構築している(納期は状況により変動)

OTHER MODEL

ORCA M20 LTD-D
57万9000円(完成車/税抜)
オルベアコクピットなど最新機構を搭載するOMRに、アルテグラコンポーネントでアッセンブルしたハイコストパフォーマンスモデル。ホイールはヴィジョン・40SCカーボン。新たにフォークのオリジナルデザインを選択できるMyOシステムにも対応

ORCA M20i TEAM -D
49万9000円(完成車/税抜)
プロスペックの剛性を実現しているOMRフレームにディスクブレーキとの相性がよいアルテグラDI2仕様のベストバイクモデル。パーツ、カラーのカスタマイズに対応するMyOシステムにも対応。2台めを検討するユーザーの有力候補になる
ORCA M20 TEAM -D
40万9000円(完成車/税抜)
コンポーネントにシマノ・アルテグラをアッセンブルした注目のミドルグレード。ブエルタ・ア・エスパーニャを走ったプロ仕様のOMRフレームを限られた予算で手に入れることができるディスクブレーキモデル。MyOシステムにも対応

 

IMPRESSION RIDER

ハシケン

ロードバイクをメインにするスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライム一般クラス優勝、乗鞍ヒルクライム58分27秒。UCIグランフォンド世界大会に出場経験あり。身長171cm、体重62kg。脚質はパワー系クライマー

問:サイクルクリエーション http://cyclecreation.co.jp

 

ハシケンのロードバイクエクスプローラーの記事はコチラから。

「ハシケンのロードバイクエクスプローラー」一覧

SHARE

PROFILE

ハシケン

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

No more pages to load