TREK・MADONE SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2020年04月18日
相反する性能を融合させたマドン15年めの最高傑作
初代マドンが登場してから17年。
常にレーシングシーンの先頭を走ってきたマドンも時代に合わせてアップデートしてきた。
第6世代へと進化を遂げたマドンSLRまでの進化の過程を振り返ろう
COMPARISON 新旧モデル徹底比較
1990年代前半からカーボン加工の開発にいち早く着手してきたトレックが満を持して投入したバイクが、2003年に発表された初代マドン5.9だった。
当時、最高レベルのOCLV110カーボンを採用し、フレーム重量1100gの軽さを実現。第2世代になると、現在もトレックの各モデルに採用されるシートマスト構造やBB90を導入。ディスカバリーチャンネル所属のアルベルト・コンタドールがツール・ド・フランスで総合優勝を飾るなどマドンはオールラウンダーとしての地位を不動のものにしていった。
その後、時代は軽さからエアロへと移り変わり、マドンも第4世代(マドン7)からKVFエアロチューブを開発し、本格的にエアロダイナミクスを追求。
さらに、3年後には第5世代(マドン9)へと進化し、初のアイソスピードを搭載。快適性も追求した万能型へと変貌を遂げていく。この間に、エンデュランスモデルのドマーネ、さらに山岳向きのエモンダを新たにラインナップに追加し、マドンはエアロロードとしての立ち位置を明確にすることになった。
そして、現在は6度めのフルモデルチェンジを果たし、マドンSLRに進化した。
MADONE 5.9
MADONE SSL
MADONE 9
MADONE SLR
SECOND GRADE [セカンドグレード]
ディスクブレーキ専用設計としてラインナップされるミッドモデル「マドンSL」。
フラッグシップ「マドンSLR」同様のアイソスピードを搭載しつつ、
OCLV500カーボンを採用するなどコストを抑えたパッケージの実力はいかに
鳥肌が立つ伸びを体感できる本格派レーサー
2020モデルのマドンSLは見逃せない一台だ。旗艦モデルのSLRと同様のトップチューブ式アイソスピード機構を搭載し、前作までのシートチューブ式アイソスピード機構よりも振動吸収性能を最大17%向上させている。
じつは2019モデルまでのマドンSLはシートチューブ式であり、最新型アイソスピードを搭載するSLRグレードとは明確な差があった。ところが、2020モデルのマドンSLは、フラッグシップ同様のアイソスピードを搭載する。そこに、コストを抑えられる高品質OCLV500カーボンを採用することで、多くの人にとって現実的なプライスを提案できている。
実際、マドンSLRに感じらた快適性に支えられたスムーズな滑走感はしっかり継承されている。力強くコーナーに攻め込めば、高い横剛性に支えれたエアロフォークが安定性を発揮し、ロードインフォメーションも不快なく適度に感じ取れる。上位モデルSLR同様にステアリングの所作に安心感があり、コントローラブルだ。
フレーム重量はSLR比で2 00g 少々の増加にとどめ、アッセンブルパーツも妥協なくチョイスして走行性能を最大化しており好印象。トルクをかけたときの加速の伸びも価格以上。レースデビューを目指して愛車を探すサイクリストにとって有力候補だ。
TREK MADONE SL6 DISC
INFO
トレック・マドン SL6 ディスク
完成車価格:53万円(税抜)
■フレーム:500シリーズOCLVカーボン
■フォーク:500シリーズOCLVカーボン
■コンポーネント:シマノ・アルテグラR8000
■ブレーキ:シマノ・アルテグラ油圧 R8020
■ハンドルバー:ボントレガー・エリートエアロVR-CF
■ホイール:ボントレガー・アイオロス コンプ ディスク
■タイヤ:ボントレガー・R3 ハードケースライト(25C)
■サイズ:50、52、54、56、58、60cm
■カラー:レディオアクティブレッド/トレックブラック、
■マットディンスターブラック/グロスボルト
■完成車実測重量:8.6kg(54サイズ・ペダルなし)
問:トレックジャパン www.trekbikes.com/jp
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