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1年延期をポジティブに! 東京五輪マウンテンバイク日本代表山本、今井が決意表明

6月5日、東京2020のマウンテンバイク日本代表選手に内定した山本幸平(ドリームシーカー・レーシングチーム)と今井美穂(CO2bicycle)、そして代表チームの鈴木雷太コーチがオンラインで記者会見を開催。その胸の内を語った。

ポジティブに自国開催の東京五輪で最高の成績を
(鈴木雷太コーチ)

鈴木雷太コーチは長野県松本市から会見を行った

冒頭のあいさつで代表チームの鈴木雷太コーチからは今置かれている状況、そして覚悟を語った。

「新型コロナウイルスという世界中が経験したことない状況で、オリンピックの開催も一年延期という判断になりました。

しかしながら、われわれ選手団は準備期間が一年増えたとポジティブにとらえて、選手といっしょに最高の自国開催の東京オリンピックを迎えられるように、行っていきたいなと覚悟を決めています。最高の成績を収められるよう、行っていきますので、ご声援、ご協力をよろしくお願いします」

リオ五輪後に一度は辞めようかと思ったが
自国開催の五輪に出たい! と頑張ってきた(山本)

山本幸平 (北海道・ドリームシーカー・レーシングチーム)

4度オリンピックに出場してきた山本幸平選手。今回東京を集大成のレースと考えている山本選手。一度はレースを辞める覚悟をしていたという。

「新型コロナの影響で、目標というか、自分が思い描いたような日々ではない日が続いたのですが、そんななか、今日、内定を発表する記者会見ができてうれしいです。一年後に延びてしまったのですが、それに備えてしっかりと準備していこうと、エネルギッシュな思いで今日を迎えています。

リオ五輪終わってから東京が決まって、リオのあとに選手を辞めようと思っていたのですが、リオ五輪の閉会式で東京五輪へと会場の雰囲気ががらりと変わり、心が高ぶった。自国開催で出たい、多くの人にみてもらいたいという気持ちになりました。1年はのびてしまいましたが、4年間、しっかり出場を目標にしてきました。自分自身の気持ちを大事にして、ゴールまでつっぱしりたいと思っています」

この1年でどうやってトレーニングしてくのか?

また、山本選手は五輪へ向け、ワールドカップを練習の場として、海外のトップ選手のスタートダッシュに食らいつけるような走りを身につけたいという。

「これから東京五輪へ向けて、迎えるであろう何戦かは本番さながらの勢いで突っ込もうと思っています。最後はたれてもいいので、徐々にトップ選手に絡められるようになっていければと思っています。ワールドカップなどは最後までゴールしなくていいという気持ちでいどむことで、かなり練習になると思っています。上り坂はそれほど長くないので、30秒のフルもがき、ジャンプセクションを多く練習することでスムーズに走れるように、目を慣らすなどのトレーニングをしていきたいと思っています」

と、伊豆のコース攻略へ向けての自身のトレーニングプランを説明した。

小学校のみんなの協力、応援をもらい
選んでよかった選手と思われたい(今井)

今井美穂 (群 馬・CO2bicycle

群馬県で小学校で教員をしている今井選手、教員をはじめてから自転車に出会い、そこからシクロクロスの選手として活躍し、世界選手権にも出場。そこからマウンテンバイクでも活躍をし、今回日本代表に選ばれた。

「初めて東京オリンピック代表選手に選ばれてほっとしております。コロナウイルスの影響がいろいろなところに出ている中、こうして代表に選ばれたこと、昨年1年間は選ばれるためのレースをしてきて、これからの1年はしっかり走れる準備ができてよかったと思っています」

仕事とレースをどう両立しているのか?

仕事の両立では、教員を始めてから自転車をはじめました。なので自転車は趣味、仕事は教諭というスタンスは変わっていません。なので夜ローラーに2時間半ほどの練習を室内で行っています。職場でも協力を得ていて担任はもっておらず、6年生の算数と書写、音楽を教えるようになっています。

分散登校で生徒と会う時間も少なくなっていますが、五輪代表に決まった時には子供たちがとても喜んでくれて、廊下ですれ違う時に『先生オリンピックでるんでしょ』『おめでとう』と声をかけてもらったり、去年担任した生徒たちにはお祭り騒ぎのようなお祝いをしてもらいました」

今井選手はMTB競技の経験が少ない中、海外でのレースも含めこの1年間悔いのないように準備していきたいと抱負を語った。

群馬から会見に参加した今井美穂選手。平日はもともと室内での練習が中心で、週末は交通量が少ないところ、人がいないところでいままでと変わらない環境で練習内容で過ごせた

目標は山本選手が8位入賞、今井選手が完走
そしてマウンテンバイク文化を広めたい

長野県松本市から記者会見に参加した山本幸平選手。ひとりで山の中を走れる環境があり、コロナウイルス感染症の影響を受けずに済んだという

山本選手は「目標は順位としては8位入賞を目指していきたいです。僕自身がいまできる最大の目標です。そして、生でマウンテンバイクを見ていただいて、その楽しさを多くの人に伝えたい」という。
さらに今井選手は「まだ、具体的には自分の実力がわかっていないので、目標を言うことができません。ただ、プレオリンピックのときに完走できなかったので、完走できるようにすることが最低限の目標です。あと、当日に向けて全力を尽くすことが目標です」

とそれぞれ目標を掲げた。
さらに鈴木雷太コーチからはマウンテンバイクがオリンピック競技になって7回め、今回日本人最高成績を目指すことに加えて、自国開催のオリンピックという機会を生かしてマウンテンバイクの文化を広めたいという目標が掲げられた。

 

JCF公式WEBサイト
https://jcf.or.jp/

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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