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タイムもほぼリアルレース並み! 学連が利根川での自転車レースをバーチャルコースで再現!

6月7日、⽇本学⽣⾃転⾞競技連盟(JICF)が利根川上流域仮設コースで行なわれる個⼈ロードタイムトライアルコースをシミュレーションするeレース「2020第1戦 利根川個⼈タイムトライアル nichinao-tacxラウンド」を開催。オープン参加の川崎三織選手(EQADS )がトップタイムでゴール、さらに上野颯斗選手(京都産業大学)が大学生としてのトップタイムでゴールした。学生による運営など、初開催ながら番組も大いに楽しめた。今回はそのレース会場、そして運営場所となった日直商会の臨時キャンプからのレポートをお伝えする。

トップタイムでワンツーを飾ったEQADSの川崎&湯浅選手

レースではオープン参加のEQADSの川崎三織選手がトップタイムでゴール、次いで湯浅博貴選手が2位となり、そのパワーを見せつけた。そして、最近オンラインレースiRC TIRE チャレンジで実力を発揮している上野颯斗選手が3位となり、学生トップタイムをたたき出した。
臨時キャンプからレースに参加した川崎、湯浅両選手はチームの万全のサポートを受けながら、淡々と300Wを超える高出力で駆け抜けていく。暑さ対策のための氷、そしてドリンクなど、あたかもレース中にサポートカーから受けているサポートを浅田顕監督そして西幹佑太さんから受けながらレースを走っていた。
レース前には体重の計量もあり、このあたりも本番のレースに近い緊張感があった。

上位選手の公式リザルト。ちなみに2019 年の今村 駿介選手(中央大学)の タイム39’33″5がベストと相当速かったが、今回2位の湯浅選手のタイムは昨年とほぼ同じだった。

インカレ上位選手が勝てない! リアルレースとバーチャルの違い

今回、学生トップタイムをただきたしたのは上野颯斗選手。1年生ながら新潟第一高等学校時代にはベルギーで研修していたほどの実力者で、最近ではiRC TIRE チャレンジバーチャルレースなどで上位に食い込むようになった。

「自分は実走が速くないのに、ローラーだといいペースを維持できるので、どうも空気抵抗があまりよくないのかもしれません」とレース後に栗村さんのインタビューに上野颯斗選手は謙遜してコメントしていたが、eレースではリアルレースと違った要素もある。あくまでも個々の選手が使う機材が違うのでその有利、不利はある。ただ、それだけとも言えない。

インカレ2位で優勝候補と目されていた小出樹選手(京都産業大学)は今回は51分台の19位と振るわなかった。

「今出せるパワーがこれだけなんでダメダメですね。パワーの絶対値が足りてません。去年ツール・ド・北海道では海外選手がパーンといけるのに、自分はいけないのでリアルレースでもローラーでもパワー不足が課題です」とレース後にコメントしている。

湯浅選手のタイムは昨年のリザルトとはリアルレースとほぼ同じタイム!

リアルレースでもeレースでもほぼ同じタイムをたたき出した湯浅選手。特設キャンプに設置されたTacxのネオ2Tスマートを使っての参加。

ただ、今回2番目のタイムをたたき出した湯浅博貴選手の今日のバーチャルレースのリザルトと昨年のリザルトを比較すると、ほぼ同じタイムたということがわかる。今回湯浅選手はTacxのネオ2Tスマートをスマートトレーナーを使っていたこともあり、かなり再現度が高かった模様で、スマートトレーナーやパワーメーターなど機材の影響による精度の違いもある。

いっぽうでは湯浅選手によると「自分の場合には、パワーメーターの値とローラー台の値でそこまで差がでないですね。おそらくクランクが一周するなかでずーっと踏んでいるタイプだからかもしれません」とコメント。こうしたペダリングの違いもあるようだ。

さらにEQADS浅田顕監督によると「身体の大きな選手は、上体を固定しながら走るので、リアルでもeレースでも同じパワーを出せますが、小さい選手は体をこじらせながら進んでいくので、ローラー台の上に固定されるeレースだと不利なのかもしれません」と予想しており、こうしたリアルレースとの違いは今後参加する選手たちの対策の一つとなりそうだ。

リアルレースとeレースでのリザルトを比較

タイム 平均時速
リアルレース
2019年第5回全日本学生選手権
個人タイムトライアル自転車競技大会
42’00”991 44.55㎞/h
バーチャルレース
2020第1戦 利根川個⼈タイムトライアル
nichinao-tacxラウンド
42’21’000 44.36㎞/h

今回、特設キャンプで参加した、加藤遼選手(東京工業大学)。まだ自転車競技をはじめて1年で、カテゴリー2の選手ながら4番目のタイムでゴールした。いままでクリテリウムしか経験がなく、ロードレースにも参加していきたいという

開催地、利根川をリスペクトしながら、バーチャル空間でのレース

実況は栗村修さんが担当。配信画面にはレース会場の写真を織り交ぜるなど、実際に走っているエリアを感じさせる番組構成になっている。

今回、初開催となった「JICF e-RACE 2020 nichinao-Tacx-iRC シリーズ」。コロナ渦でレースができなくなった学生たちが、毎週水曜日に開催している定例のオンラインミーティングのなかで、「オンラインでeレースはできないだろうか?」ということで、企画したのがこのバーチャルコースでのeレースだったという。

「正式には決まっていませんが、夏には実際のレースを再開したいと思っています。ただ、それまでにはこうしたバーチャルレースを今回を含め4戦を予定しています。できれば、いつも開催に協力いただいている地域のコースを使いたくて、今回Tacxのシステムを使っています」と松倉信裕理事長。

今回、参加したのは31人の選手によるタイムトライアルだが、実況解説に栗村修さんを招いてYouTubeで配信するなど、プロのバーチャルレース顔負けの運営を行った。

Tacxアプリから見たレースの様子。利根川の河川敷のどこに選手がいるかをみることができる。

通常の審判執務に加えて、動画配信まで
初めてとは思えない学生たちの機材さばき

開催されたのは普段自転車パーツを出荷する倉庫。シャッターを開けてオープンな空間に機材を並べてレースの運営を行った。「じつは今回機材を使っての配信は初めてです」という学生委員のメンバーと役員。

基本、各選手は自宅や部室、合宿所などの「おうち参加」を基本としたが、機材がない選手のために臨時キャンプが開設された。「臨時キャンプ」はデローザやアルゴン18、Tacxの日本代理店として知られる⽇直商会の草加事業所駐⾞場で、オープンスペースの喚起の良い場所で十分に感染対策がおこなわれるなかで行われた。

午前中は機材トラブルで、出走時間を変更するなどのトラブルもあったが、レースは無事に開催され、リザルトも発表することができた。レースの様子はYouTubeを見ていただければわかるが、実況の栗村さん。そしてTacxのアプリ画面、さらに各選手とつながるZOOMの画面、さらにレース会場の昨年のレース写真を織り交ぜながら配信された。

学連では、レース前の開会式の短縮や検車を事前に行うなど、密になる時間を減らすことで、今後感染対策をしながら、夏のレース再開を目指している。

利根川のコースを再現したTacxのアプリ

レース解説や、オンラインライド動画でもおなじみで、スマートトレーナーやeレースに別府始さん

別府始さんによるとTacxのアプリ「Tacx Training」を使えば、今回のレースのようにgoogleMAPを使い、そこにGPXデータでコースを設定できるほか、世界中を走ることができるのがメリットだという。

さらにアプリのプレミアム会員(お試し版もあり)になると背景が動く動画も楽しめるという。始さんのおすすめはベルギーのクラシックレース、ロンド・ファン・フラーンデレンを走るコースで、Tacxのスマートトレーナーならではロードからの振動なども感じることができるという。

今後JICFで開催予定のeレース

イベント概要

■⽇時:2020年6⽉7⽇ 10時開始
■場所:各⾃⾃宅・部室・合宿所などの「おうち参加」を基本とする。必要機材が無い選⼿向けに12名分、「臨時キャンプ」場を設ける。今回の「臨時キャンプ」は株式会社⽇直商会(以下「ニチナオ」と表記)草加事業所駐⾞場(埼⽟県草加市新善町221)
■コース:Tacxアプリ上の利根川上流域特設コースをシュミレートしたweb上の仮想コース
■種 ⽬:e-個⼈ロードタイムトライアル 男⼦仮想距離31,2km
■参加資格:2020年度⽇本学⽣⾃転⾞競技連盟登記選⼿
2020年⽇本⾃転⾞競技連盟ライセンス保有者で⽇本学⽣⾃転⾞競技連盟が認めた選⼿のオープン参加(「おうち参加」に限る)ができる

YouTubeでも放映、レースの様子はこちらから

https://www.youtube.com/channel/UClJuYdYPWQjdpH8Gc63gc2Q

レースに関する問い合わせ:日本学生自転車競技連盟
https://jicf.info/

Tacxに関する問い合わせ:日直商会
http://nichinao.jp/

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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