TREK・EMONDA SERIES【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2020年08月19日
常に600g台の軽量モデルを生み出す高い技術力
トレックの軽量シリーズとして人気を誇るエモンダが誕生して丸6年。
2度のフルモデルチェンジを果たして誕生した新型エモンダを前作と比較しながら進化の過程をたどる
COMPARISON 新旧モデル徹底比較
2015モデルで初登場したトレックの新たな軽量モデル「エモンダ」は、フランス語で削ぎ落とすという意であり、まさにムダのない超軽量バイクとして開発された。フレーム重量690gを実現し、世界最軽量となる4・65kgの完成車までもラインナップした。
その3年後、OCLV700カーボンはそのままにカーボンの配合や積層方法を再構築することで、さらなる軽量化を押し進め、フレーム重量640gの第2世代へと進化。さらに、フレーム剛性にも磨きをかけて熟成させた。
ブエルタ・ア・エスパーニャで、アルベルト・コンタドールが生涯最後のグランツールのステージ勝利を飾ったバイクとしても記憶に残る。また、第二世代ではディスクブレーキモデルもラインナップ。フレーム重量665g は、現在でも衝撃的な軽さと言える。まさに軽さを追求してきたエモンダらしい数字に彩られた進化の歴史だ。
そして生まれ変わった第3世代の新型エモンダは、ディスクブレーキ専用で開発され、さらなる速さを求めて初めてエアロの融合に踏み切った。同時にOCLV800カーボンへを開発することで使用する素材量を抑え、高次元で軽さと空力性能の融合に成功。
EMONDA SLR8
EMONDA SLR9
SECOND GRADE [セカンドグレード]
トップグレードSLRのフルモデルチェンジに合わせて、
セカンドグレードのSLが6年ぶりにフルモデルチェンジ。
最新機構を搭載しつつ、強力な完成車パッケージで登場したエモンダSL6をインプレッション
価格帯を超えた美しいエアロフォルムと高性能を実現
今回、フラッグシップのSLRと同時にフルモデルチェンジを果たし、じつに6年ぶりに刷新されたセカンドグレードのエモンダSLは注目モデルだ。フレーム設計はSLRと同様であり、フレームにインテグレートされたヘッドチューブ機構やKVFエアロチューブを採用し、最先端の空力テクノロジーを獲得している。素材はSLRのOCLV800カーボンに対して、SLはOCLV500カーボンを採用し、コストを引き下げて、戦略的プライスを掲げる。
その走りにはペダルを踏み込んだ直後、トルクが抜けてからのキレのいいスムーズな伸びを感じられる。この伸びやかさはSLRにも通ずるエモンダらしさだ。軽さと剛性レベルが一段上のSLRと比較すると機敏さは薄まるが、そのぶん、足あたりがよく多くのホビーレーサーが長い時間を走り続けたときに疲れにくい剛性レベルに仕上がっている。
また、今回のSL6完成車のパラダイムホイールは巡航性能も高く、エアロをまとったエモンダの性能を引き出していた。十分な安定性をもって路面をつかむライドフィールは扱いやすく、初めてのロードバイクデビューを目指す人のベストパートナーになるだろう。
SLグレードは、今回のSL6のほかにSL5、SL6プロ、SL7の4つの完成車を展開する。
TREK・EMONDA SL6
INFO
トレック/エモンダ SL6
完成車価格:36万円(税抜)
■フレーム:ウルトラライト500シリーズOCLVカーボン
■フォーク:SLフルカーボン
■コンポーネント:シマノ・アルテグラ
■ハンドル/ステム:ボントレガー・プロ
■シートポスト:ボントレガー・カーボンシートマスト
■サドル:ボントレガー・アイオロス コンプ
■ホイール:ボントレガー・パラダイム ディスク
■タイヤ:ボントレガー・R2ハードケースライト
■サイズ:47、50、52、54、56、58、60、62cm
■試乗車参考実測重量:8.32kg(サイズ52・ペダルなし)
問:トレック・ジャパン www.trekbikes.com
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