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新城幸也がスタートから先行し世界に日本をアピール! 世界チャンピオンはアラフィリップ|世界選手権ロードレース

9月27日、イタリア、イモラを舞台に開催されるUCI(国際自転車競技連合)ロードレース世界選手権2020、日本代表として出場した新城幸也選手がスタート直後からの7人の逃げに乗り先行し、世界に日本人選手の存在をアピールし、日本中の自転車ファンを興奮させた。
また、レースは最後の上りでガリスターナでアタックしたジュリアン・アラフィリップ(フランス)が単独でアタック。世界チャンピオンの栄冠を手に入れ、表彰台で28歳のフランス人選手が感動のあまり涙を流した。また、2位争いの手段では、TTでも2位になったワウト・ファンアールト(ベルギー)がロードレースでも2位となった。
表彰台で涙を流すアラフィリップ PHOTO:Col Vos/ Miwa IIJMA 

スタートから180㎞先行した新城、単騎乗り込んだ日本の戦略

イタリア・エミリアロマーニャ州イモラで開催された世界選手権ロードレース。イモラサーキットを起点にした1周27.8kmの周回を9周、獲得標高は5,000mにも達する難コースだ。その攻略法として、新城が選んだ選択肢は、序盤から積極的に先行することだった。

レース後に新城のコメントでは

「獲得標高差5,000mというコースは決して自分向きではないですし、一人で何ができる?、自分ができることを考えたときに、逃げて待って残り2周回くらいで捕まる展開を作りたかった。」

7人はジョナス・コッホ(ドイツ)、トルスタイン・トレイン(ノルウェー)、マルコ・フリードリッヒ(オーストリア)、ダニイル・フォミニク(カザフスタン)、新城幸也(日本)、エドワード・グロス(ルーマニア)、アルフレド・ウリセス・カスティージョソト(メキシコ)というメンバー。日本、ルーマニア、メキシコとそれぞれ単騎で参戦した国が、不利な状況を有利にもちこむために選んだ戦術ともいえるだろう。

1周めメイン集団に対して、5分54秒差を獲得し、2周め6分34秒、3周め、5分7秒、4周め、7分7秒、5周めで5分41秒と差を維持したが、フリードリッヒとグロスが脱落すると崩壊し、コッホ(ドイツ)、トレイン(ノルウェー)が先行し、新城が追走する展開となった。その後、6周めにメイン集団はデンマーク代表チームによってペースを上げ、残り2周を残し新城、コッホ(ドイツ)、トレイン(ノルウェー)そしてはメイン集団に追いつかれた。

「逃げのメンバーも選べないし…追いつかれるタイミングが悪く、残り2周回だと集団も人数が絞られているし、そこで粘ろうと思ったが…。チャンスがあると思ったから挑戦したが、今回はハマらなかった」とレース後の新城コメントしている。
メイン集団から仮にアタックするメンバーがいれば、その逃げに乗るという計算された戦術だったが、レースが活性化したのは残念ながら新城が集団に捕まったあとだった。結果、新城はリタイヤとなる。新城自身としては悔しい結果だが、副次的には世界に「新城幸也」、「日本」。そして「東京五輪」をアピールする走りとなった。エリートとして12回目め、U23を含めると14回めとなるベテラン新城の走りを世界に見せた。

マイヨジョーヌ、ポガチャルがアシストアタック、
最後の上りでアラフィリップがアタック!

©Massimo Fulgenzi/Isolapress

その後、機材トラブルでツール・ド・フランスの覇者、ダディ・ポガチャルがサポートカーで機材交換をするタイミングでフランス代表チームが集団をけん引、その後、集団に復帰したポガチャルは逆にアタック、残り68km地点まで先行した。ポガチャルのアタックで、マイヨジョーヌの強さを見せつけるとともに、ベルギー代表チームに脚を使わせることでチームメイトのプリモッシュ・ログリッチのアシストをした。そして集団は50人に絞られ、勝負は最後の上りゴール手前10㎞のガリスターナに持ち越された。
残ったのは6人。先日の世界選手権TTで2位、そして今シーズンストラーデ・ビアンケから快進撃を続けるワウト・ファンアールト(ベルギー)、ツール・ド・フランスでステージ2勝のU23マルク・ヒルシ(スイス)、今年のジロ・ディ・ロンバルディアの優勝者ヤコブ・フグルサン(デンマーク)、2014年の世界チャンピオン、ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)、そしてツール・ド・フランスで2位となったプリモッシュ・ログリッチ(スロベニア)とメンバーは絞られた。

そして、動いたのはアラフィリップ。上りでついた差を得意の下りで突き放し、残り5kmでアラフィリップは後続の6人に12秒のアドバンテージを獲得した。各国1人づつという状況で目には見えないけん制も5人に不利な展開となった。最終的に後続に24秒差をつけ28歳のフランス人が、1997年のローラン・ブロシャール以来の世界チャンピオンに輝いた。

後続集団ではスプリントを制したワウト・ファンアールトが2位でゴール。仮に後続の5人がアラフィリップに追いついても、スプリントになったらワウトが勝つ可能性が高かった。その見えないけん制がアラフィリップを追いきれなかった原因かもしれない。ワウトはこの日も、ツール・ド・フランスで使用した、軽量バージョンのビアンキ・オルトレXR4で走った PHOTO:Col Vos

「下りで有利になるように頂上を全開で越えました」
アラフィリップ

表彰台に立つ、1位ジュリアン・アラフィリップ(中央)、2位ワウト・ファンアールト(左)、3位マルク・ヒルシ(右)PHOTO:Col Vos

アラフィリップのコメント

最後の上りで、私は下る前に少し有利になるように「フルスピード」で行きました。思いもしませんでしたが、持っているものはすべて出しました。ラスト200メートルで、私は後続の彼らがもはや私に追いつくことができず、夢が実現したことに気づきました。私はとても幸せです! 来週の水曜日にフレッシュ・ワロンヌでは世界チャンピオンとしてレインボージャージでデビューします」

リザルト 距離258.2㎞ 平均速度38.869 km/h

1 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)6:38:34
2 ワウト・ファンアールト(ベルギー)+24
3 マルク・ヒルシ(スイス)+24
4 ヤコブ・フグルサン(デンマーク)+24
5 ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)+24
6 プリモッシュ・ログリッチ(スロベニア)+24
DNF 新城幸也(日本)

フルリザルトはこちら

世界選手権ロードコース(男子エリート)

世界選手権公式WEBサイト
https://www.uci.org/road

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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