
カッコよかった自転車プロチームのジャージ、マルコ・ファヴァロが選ぶトップ5

Bicycle Club編集部
- 2021年01月26日
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自転車やロードバイクにまつわる、あれやこれやの事柄たち。記憶に残るトップ5をマルコ・ファヴァロが語る。
素材の変化で近年鮮やかに進化したプロチームのジャージ。ロードレースを彩った、記憶に残るグッドデザインとは?
チームジャージで世界経済の動きがわかる?!
自転車競技にはほかのスポーツに見られない不思議な特徴がある。チーム名が毎年のように変わるということだ。
自転車競技プロチームを支えるのは、賞金ではなくスポンサー企業。ごくまれな例外を除けば、スポンサーが入れ替わるたびに、チーム名が変わる。
同じ運命をたどるのがチームジャージ。ほとんどの場合、チームジャージはメインスポンサーを代表する色となる。
自転車競技はスポンサーにとって魅力的なスポーツ。レースの放映時間が長い。そしてファンが多いにも関わらず運営費が安い。そのため、安定的に長期的に宣伝活動を行いたい企業、新規で世界的に知名度をあげたい企業などがよくスポンサーになる。
スポンサーを分析してみると、世界経済の動きが見て取れる。プロチームが誕生した、20〜40年代は自転車メーカーがチームスポンサーだった。戦後は、ふくらむ運営費を補填するため、自転車以外のスポンサーが登場。記念すべき第1号はドイツのニベア。
70〜80年代はパナソニックや東芝など日本メーカーが参入。90年代はドイチェ・テレコム、モトローラなどハイテク銘柄、2000年代になるとサクソバンクなど金融銘柄。2010年代には、バーレーンなど国家の売り込み、そして大手メディア、スカイも登場。
コロナウイルスが世界を変えた今、自転車を取り巻く世界はどうなるか、とても楽しみだ。
洗礼されたデザインは全チームに影響を与えた
「スカイ プロフェッショナルサイクリング(イギリス 2010年)」
派手ジャージ全盛のなかで、シンプルなデザインが逆に際立った。かつ華々しい勝利を重ねたことでカッコよさはさらに増した。
シンプル&最強が印象的
2010年に彗星のごとく現れた世界最強のチーム。自転車競技をイギリスのメインスポーツにするという理念で誕生し、ジャージのデザインも大きな話題となった。敬遠されていた黒を全面的に使用し、色の数を極限にまで減らした。黒は戦後のイギリスのレーサーが着る色で、そのヘリテージが反映された結果。シンプルというよりニューヴィンテージ、ミニマリストの先駆けとして今も自転車競技全体に大きな影響を与えている。
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