YONEX(ヨネックス)・カーボネックスHRディスク|ニューモデルインプレッション
管洋介
- 2021年03月04日
注目の最新モデルを徹底インプレッション! 今回は、ヨネックスの高剛性オールラウンドバイクであるカーボネックスHRのディスクブレーキモデル、YONEX・CARBONEX HR DISC(ヨネックス・カーボネックスHRディスク)をベテランライダーの管洋介がテスト!
国産レースバイクがディスクブレーキに対応
2014年のデビューから新潟県長岡市の自社工場での一貫した生産にこだわり、高品質なロードバイクを展開するヨネックス。最先端の素材を使用し、一般のサイクリストから機材供給を行うキナンサイクリングチームまで、あらゆるレベルのライダーからの信頼を勝ち取ってきた。
そんな同社の高剛性オールラウンドバイクであるカーボネックスHRに待望のディスクブレーキモデルが登場した。リムブレーキモデルのカーボネックスHRをベースにフレーム設計を変更。ディスクブレーキに対応しつつ、アタックへの反応性とスプリントに対応する剛性を継承した。さらに長丁場のレースでもゴールスプリント時まで脚を残せる快適性も確保している。
これらを可能とする理由はヨネックスが長年培ってきた素材研究と技術にほかならない。強さと粘りに優れたネオカップスタックカーボンナノチューブに、ゴムのような弾性と精密な復元性をもつチタン合金であるゴムメタルも組み込む。さらに高密度のマイクロコアを必要箇所に配置、チェーンステーを適度にしならせる独自形状により振動減衰性と路面追従性を高めている。
ロードレースでもディスクブレーキ化の波が押し寄せる昨今、カーボネックスHRディスクはレースの主役となるべくして生まれたバイクだ。
ケーブル類の取りまわしをステム下に集約して空気抵抗を軽減した。ケーブルルーティングの自由度が高いディスクブレーキのメリットを生かした改良だ。
チェーンステーは横剛性を維持したまましならせ、路面追従性を高めるオーバルプレスドシャフト理論を採用する。
反応に優れたストレートフォークを採用。ディスクブレーキ化に伴いスルーアクスル化した。
シートステーには一般的なコア材よりも2.5倍高密度なマイクロコアを使用して振動減衰性を高めた。タイヤクリアランスは32Cまで対応する。
ヨネックス
カーボネックスHRディスク
52万円(フレームセット/税抜)
■フレーム:カーボン ■フォーク:カーボン ■コンポーネント:シマノ・アルテグラDI2 ■ホイール:マヴィック・コスミックSLR 45 ディスク ■タイヤ:IRC・フォーミュラプロTLR Sライト ■ハンドル:プロ・バイブカーボン ■ステム:プロ・バイブ ■シートポスト:プロ・バイブカーボン ■サドル:プロ・ターニックス ■サイズ:XXS、XS、S、M ■カラー:ブルーグリーン、ブラック×グレー ■試乗車重量7.2kg:(編集部実測値Sサイズ/ペダルなし)
レーサーの力を余すことなく発揮できる上質なレーシングバイク
管洋介がインプレッション
高剛性かつ俊敏な反応性をもつ運動性能にもかかわらず、落ち着いたバイクコントロールができる安定性の高いジオメトリーのバイク。シャープな立ちまわりに素早く呼応する、軽いペダリングフィールがこのバイクの最大の魅力だ。ハードなヒルクライムの直後でもスッと前に出るような推進力に、ライダーは救われるはずだ。消耗したなかでも鋭い攻撃力を発揮することができるこの性能は、まさにレースの場面で決定打となるだろう。
オーバル形状のフォークはホイールを包み込み、素直なバイクコントロールが可能だ。リアバックは動力をムダなく伝達する優れた剛性を持ちながら、シートステーのオーバル状デザインにより路面からの突き上げを見事に吸収。サスペンションのように路面をつかみながら駆動力を発揮してくれる。
インプレッションライダー
管洋介
競技歴25年のベテランライダーで自身のチーム、アヴェントゥーラサイクリングの代表も務める。最新のカーボンロードからスチールバイクまで、長年の経験を生かした的確なインプレッションが持ち味。身長168cm。
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