サステナブル?【革命を起こしたいと君は言う……】
Bicycle Club編集部
- 2021年02月27日
サステナブル
サステナビリティなる思想が今やリーダー企業の証だ。
毛皮業界の人の話を聞く機会があった。毛皮といえば、数年前多くの高級ブランドが次々と脱毛皮を発表し話題となった。この考えを以前から訴えていた動物愛護団体など賛同する声も多い。
サステナブルとはほど遠い印象の素材ではある。私も動物がかわいそうだなと思っていた。
しかし彼はフェイクファーよりも毛皮の方がサステナブルな素材で環境負荷は非常に少ないんですと説明した……。
製造工程から廃棄まで
脱毛皮派はフェイクファーを推奨するが、同材料は製造工程でマイクロプラスチックが多く発生する。石油由来だから生産や洗浄の過程で分解されずに、海や川へ流れ込んでしまう可能性がある。廃棄すると自然界に戻るまでに1 000年かかるといわれている。フェイクファーに限らずほとんどの合繊衣料が抱える問題だ。
一方、彼らが扱う毛皮は食用や自然死してしまう仔羊の副産物だ。命をムダにしないという思いも込められている。毛皮は廃棄されてもただちに自然界に溶け込み持続可能な環境で生命へと戻る。
もちろん一方の意見にしか過ぎず、どちらが正しいかということはわからない。
しかし象徴的でわかりやすい事柄が人間心理に入り込み、物事の判断を困難にしていることが最近多々ある。
自転車は環境にやさしいが
人類上もっとも環境に優しいのは、みなさんサイクリスト!
承知のとおり自転車は移動手段としてもっとも効率がよく、環境負荷も少ない乗り物だ。移動手段かつ、趣味としてもすばらしい。
しかし乗ること自体のソフトとしてはなんら疑問はわかないがハードの面ではどれだけ貢献できているのだろうか?
ジャージやヘルメットにシューズなど。フレームではスチール、カーボン、アルミにチタン、さまざまな素材があるが、環境負荷やリサイクルという面ではスチールが圧倒的にクリーンだ。
自転車に限らず人類が使うあらゆる素材から見ても圧倒的だ。簡単にいえば溶かして元の素材に何度でも生まれ変わる!
カーボンは同じレベルの強度での再利用は、今のところ不可能だ。カーボン繊維メーカーもリサイクル活動に力を入れているが現在のところ決定打はまだない。つまりは地球に最も優しい素材はスチールフレームだということだ。
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Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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