やわらかいものかたいもの【革命を起こしたいと君は言う……】
Bicycle Club編集部
- 2021年03月27日
鉄扉製作
ショップ用の大きな鉄扉を製作した。デザインや製作の難易度から仕様を決めるのだが、ひとつの問題は重く硬い鉄扉の動かし方だった。
どう開けるかは「蝶番」か「ローラー」の2択だったので、ローラーを選びスライドさせる構造とした。耐荷重などを考慮し直径3cmほどの小さなローラーを付けた。心配だった動きは、まったく問題なくわずかな力でスルスルと「動き」出した。
動き〜ムーブ
重い扉でも小さな蝶番やローラーがあれば、女性や子どもでも簡単に動かせることに驚いた経験はないだろうか。ローラーのメカニズムの根幹にあり扉を動かすその正体は「回転運動」だ。
この発明により鉄扉に「動き」を与えている。われわれになじみの深い自転車もギヤや車輪など回転運動を軸としている。
機械に関して言えば、むしろ回転運動を利用していない物を探すことのほうが困難なくらい使われている(たぶんほぼない)。
力学的な話ではなくこれを「動き」の観点から観察してみたい。
動かない鉄扉を「かたいものチーム」、動きを出すローラーを「やわらかいものチーム」と考えることとした。回転運動以外に人類はやわかいものを利用している。
ジェット機やプロペラ機は空気を利用し「動き」を獲得し、リニアモーターカーは磁石を使った磁力。サスペンションなど液体を使って動きを得たりもしている。
なので空気や液体や磁力は、動きを生み出す「やわらかいものチーム」に入れさせていただく。私の私見なルールで恐縮だが。
では自然界は?
哺乳類はかたい骨が軸となり、表面はやわらかい筋肉などで覆われ「動き」を得ている。
植物は種にもよるが、かたさとやわらかさが複雑に混在し風などに耐える構造だ。甲殻類の昆虫は外部がかたく関節部がやわらかく回転の動きを得ている。羽の構造は、それこそ蝶番のような動きを見せる。人類の作るメカニズムに似ている。
しかしながら、自然界が生み出した「動き」は人間が作る単純なメカニズムとは、比べものにならないくらい複雑だ。なので一概にかたいやわらかいを簡単に分別できない極地に達しているといえるだろう。
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Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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