クイーンステージでエンリク・マスが勝利し首位に|コムニタット・バレンシアーナ ST3
Bicycle Club編集部
- 2021年04月17日
4月16日にボルタ・ア・ラ・コムニタット・バレンシアーナの第3ステージがトレンテからアルト・デ・ラ・レイナの間の160.5 kmで行われ、エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)がステージ優勝し、同時にリーダージャージも手にすることになった。このレースの様子をスペイン在住の對馬由佳理がレポートする。
アリカンテの雨の影響で棄権する選手が続出
この日からレースの舞台がバレンシア地方の南のアリカンテから北側のバレンシア市近郊へと移動した、今年のボルタ・ア・ラ・コムニタット・バレンシアーナ。
バレンシアでは、前日までのアリカンテの冷たい雨が嘘のような青空が選手たちを迎えることになった。
しかし、アリカンテの雨の影響で落車にまきこまれた選手が多かったこともあり、この日のチームプレゼンテーションでは出走選手の数を大幅に減らしたチームを目にすることになった。
第3ステージの距離は160kmと短めではあるものの、獲得標高が3973mという立派な山岳ステージ。この日のスタート地点は快晴だったが、天気予報ではゴール地点となるアルト・デ・ラ・レイナは雨の可能性が高いとされていたたため、選手たちは空模様を気にしながら、この日のステージを走ることになった。
ハイスピードのクイーンステージを、モビスターがコントロール
この日のレースではスタートしてから、16人の選手による先頭集団が最初に形成された。ホセ・エラダ(コフィディス、スペイン)、カレブ・ユアン(ロット・スーダル、オーストラリア)、ダニエル・ナバロ(ブルゴスBH)ら経験も実績も豊富なメンバーが先頭集団で逃げるが、後方のメイン集団ではモビスターがしっかりと集団のペースをコントロールする。このモビスターの集団の中にリーダージャージのマイルズ・スコットソン(グルパマ・エフデジ、オーストラリア)も含まれており、逃げ集団が決定的なタイム差をつける事はできなかった。
総合順位の変動に向けてレースが本格的に動いたのは、ゴールまで約30kmの地点にあるプエルト・デ・オトネルの上りだった。この時点ですでに逃げ集団を捕まえていたリーダージャージを含むメイン集団をネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム、ポルトガル)が引き始めると、リーダージャージのスコットソンが集団から遅れ始めた。
そしてゴールまで10kmの地点で、先頭集団とリーダージャージのタイム差は約1分にまで広がる。その後、先頭集団がゴールまで4km地点に来ると、スコットソンは第2集団からも遅れ始めた。
ほぼ同時にこの時点て先頭集団から、エンリク・マス(スペイン)とヴィクトル・ラフェ(コフィディス、フランス)、エリー・ジェスベール(チーム アルケア・サムシック、フランス)が飛び出し、スコットソンとのタイム差が徐々に広がり始めた。
最終的にこの3人によるゴール前の争いとなり、スプリントで抜け出したマスがこの日のステージ優勝とともに、リーダージャージを手にすることになった。
ちなみに、この日のステージの平均時速は39.3km/h。終始ハイスピードで展開したクイーンステージとなった。
ボルタ・ア・ラ・コムニタット・バレンシアーナ第3ステージ(160.5 ㎞)
1 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)4:11’47”
2 ヴィクトル・ラフェ(コフィディス、フランス)+0’02”
3 エリー・ジェスベール(チーム アルケア・サムシック、フランス)+0’08”
4 ルイス・マテ(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)+0’29”
5 ゴツォン・マルティン(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)+0’31”
6 レミー・メルツ(ビンゴール・パウエルスソース・WB、ベルギー)ST
総合順位
1 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン) 12:36’22”
2 ヴィクトル・ラフェ(コフィディス、フランス)+0’08”
3 エリー・ジェスベール(チーム アルケア・サムシック、フランス)+0’17”
4 ルイス・マテ(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)+0’42”
5 レミー・メルツ(ビンゴール・パウエルスソース・WB、ベルギー)+0’44”
6 ネルソン・オリヴェイラ(モビスター チーム、ポルトガル)+0’46”
各賞ライダー
個人総合時間賞
エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)
ポイント賞ジャージ
エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)
山岳賞ジャージ
イボン・ルイス(エキポ・ケルンファルマ、スペイン)
ベストヤングライダー賞
ヴィクトル・ラフェ(コフィディス、フランス)
大会WEBサイト
https://vueltacv.com/
- CATEGORY :
- TAG :
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT&PHOTO:Yukari TSUSHIMA PHOTO:Prociclismo – Club Demarrage Valencia
SHARE
PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。