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古い自転車趣味はサスティナブル【西山自転車商会】

「自転車はスポーツではなくホビーと言い張る」いじってなんぼのレストア編集者の手記。
今回は、手に入れたヴィンテージパーツをレストアし、自分のバイクに使えるようにするまでのお話し。

ニュースターという古い英国製とおぼしきラージフランジハブについたレジナ・エクストラ。内側のスポークが抜けなくてちょん切ってある。ムダにガイドには手をつけてなかったのが救い

ヴィンテージ自転車をレストアして乗る趣味は、もっともサステナィブルなんじゃないかと勝手に思っている。ガソリン食いで排ガスが臭いなんてこともないし、ここ半世紀内に作られたようなものなら、十分に実用的だ。

自転車が世界的に見直されている。黄金期のヨーロッパ製スポーツ自転車が人類の宝であることにみんなが気づいたら、きっと高騰するに違いない。

高騰に備えて、こつこつジャンク再生だ。先日入手したのがコレだ。ボスフリー付きのハブ。BB右ワン付きのフレームくらい買っちゃダメなやつだ。

ホイールをバラしちゃってからヤベえってなったやつだろう。ボスフリーはホイールのときに外さないと物理的に取れない。

しかしこれは外したい。なぜならレジナのフリーが付いているからだ。ラチェットが奏でる音色のよさでは屈指の逸品。使えるようにして後世に残すべき遺産だ。

手にしてしばし考える。反対側のスポーク穴で板に釘打ち、もしくはフランジの穴でタイラップ固定とか考えたけど、そもそも持っている2つ爪のリムーバーが合わないことが判明した。

これはプロに相談。セルフレストアラー急がばまわれだ。ヘタに手を出すとダメにしてしまう。イタリアンを得意とするヴィンテージ自転車店、コルサコルサへ。店主の江口さんによれば、正解は「片側のフランジでリムに組み直して外す」だ、メンドクサ。

しかし、付いているハブに着目。これはフランジとバレル部が別体の継ぎハブなので「圧入されているフランジ部分を抜いて、フランジの穴で万力に固定して外す」という方法だ。さすがプロだと思った(こちらもメンドイが)。

そもそも旧式レジナのガイド(爪の受け)は弱くてふつうの2つ爪リムーバーで外そうとすると壊れるとか。カンパニョーロが開発した古い専用ツールが必用だった。

こうして無事レジナが救われた、遺産がまたひとつ復活。なんてサスティナブル。

ボスフリーの脱着手順

プーラーをフランジに組みつけ、バレルを押すようにして引き抜く

継ぎハブの右側フランジがパカッと外れた。フリーはついたまま

カンパのフリー抜き。外側2枚の歯を外して工具を装着する

さらに工具のかかりを強固にするために、ボルトとナットで圧着

フランジの穴に合わせて万力に2本固定したM6ボルトを入れる

外れる方向に回った。そのまま回すと圧着ボルトが飛ぶので要注意

コルサコルサ江口静一さんに鑑定を依頼

問い合わせ:コルサコルサ
http://corsacorsa.com/

救われたレジナ。スレッドはBSC規格だったので汎用性も高くてラッキー

西山自転車商会の記事はコチラから。

「西山自転車商会」一覧

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PROFILE

ニシヤマ

Bicycle Club / 副編集長

ニシヤマ

自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

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自転車暦35年以上。中学時代からランドナーに乗る、ヴィンテージ(ジャンク)自転車大好き人間。バイシクルクラブのバイク&キャンプなアウトドア系記事、自転車レストア&カスタム記事など製作。またマニアックな自転車ムック職人。加えて最近は、付録職人でもある

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