BASSO・DIAMANTE SV【ハシケンのロードバイクエクスプローラー】
ハシケン
- 2021年08月14日
山岳にも対応する軽量エアロロードは、
軽快さだけでなくウイップを感じる楽しさがある
どこか落ち着きを感じるスタイリッシュでジェントルなイタリアンロード。多くの人がバッソに抱く印象だろう。今作でフルモデルチェンジを果たした新型ディアマンテSVは、その姿を見事に体現している。エアロロードのトレンドを積極的に採用した意欲作は、テストライド前から心が躍る。
バイクにまたがり慣らしライドの段階で、以前のイメージとは違うフィーリングを感じとった。以前とは、数年前に先代ディアマンテSVに乗ったときのことだ。もっと落ち着きあって、ドッシリと構えたエアロロードの印象を持っていたが……。
ケイデンスを高めつつトルクもかけていく。すると、BBまわりのしっかりした剛性感に支えらたレスポンスのよさが、軽快さという心地よさをライダーの脚に残しつつ、鋭く加速してくれる。そこにバイクの重量感はなく、とても身軽な印象だ。そのライドフィールはエアロロードというよりは軽量クライミングモデルだ。
ディスクロードに動的な軽さを求めるユーザーにとって、このフィーリングだけでも乗る価値があるだろう。
一方で、スピードを乗せたあとの巡航性能も地に足がついて安定している。SVの名にふさわしく地面を滑らかに走り抜ける高速巡航シーンは、エアロロードらしさを感じられる。時速40kmを超えたあたりの高速域では、空気の抜けのよさも体感でき、時おり脚を止めてはその空力特性の高さを楽しんでみる。
アマチュアレーサーにとってオーバースペックな剛性レベルではないので、長時間走行でも積極的にペダルを踏み込んでいける点は、長距離ロードレースへの参戦を視野に入れるレーサーにとって、扱いやすい硬さといえる。
加えて、独自機構を売りにする3Bバイブレーションダンピングシステムを搭載するシートポストも、心なしかムダな振動を減衰して快適性を高めてくれている印象を受ける。今回のテストライドのようにライド時間が3時間以上、距離100kmを超えてくると身体は疲れだすが、このコンフォート機構はピュアレーサーだからこそありがたく感じる。
見ための印象どおり、新型モデルでは軽快レベルが上がり、クライミングモデルに引けを取らないレスポンスを獲得していることを確認できた。その魅力をさらに引き出すのがダンシングシーンだ。路面をカッチリと捉えながらキビキビとしたステアリングによりクライミングをサポートしてくれる。
ここまでの試乗で、新型モデルはエアロロードながら軽量な万能ロードに近い性能を持ち合わせていることを確認できた。ただし、単なる軽快さが売りのモデルだけではないのが新型SVだ。
過去のテストライド時のコメントに、「ディアマンテSV最大の特長は、コーナーの出口からの伸びの鋭さだ。肉薄で軽量なカーボフレームを踏むときに伝わる表面的な無機質感よりも、ずっとロードレーサーの深みともいうべき性能が顔をのぞかせた瞬間だった」とある。まさに、この一瞬のタメが感じられるところこそ、ディアマンテSVのもうひとつの魅力だ。
コーナーからの立ち上がりシーンで加速を試みるシーンでも踏ん張りがよく利き、安定感のあるダッシュをサポートする。長年万能レーサーとして熟成を重ねてきたディアマンテのDNAを継承しつつ、エアロレーサーへと進化を続けるSVの正常進化版。山岳も得意とする軽快さのなかにラグジュアリーさも持ち合わせる。
最先端のエアロロードとして大きく刷新されたスマートな外見のなかには、イタリアンロードらしいバイクを操る楽しさや踏み込み時のウイップといった自転車の魅力も詰まっている。
SPECIFICATION
CINELLI/PRESSURE
価格:58万800円(ステム+コラムスペーサー+シートポスト付属のフレームセット/税込)
■フレーム:100% 3Kハイモジュラスカーボンモノコック
■■フォーク:100% 3Kハイモジュラスカーボンモノコック
■シートポスト:ディアマンテSV カーボン
■ハンドル:バッソ・エアロバー
■ステム:バッソ・エアロステム
■試乗車実測重量:8.2kg(サイズ510・ペダルなし)
GEOMETRY
問:ジョブインターナショナル www.job-cycles.com
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