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タラマエが10年ぶりのステージ優勝、マイヨロホも獲得|ブエルタ・ア・エスパーニャ第3ステージ

スペインで開催中のブエルタ・ア・エスパーニャは、現地816日に第3ステージを行った。今大会最初の本格山岳ステージは、序盤から逃げた選手たちによるステージ優勝争いへ。最後は急坂区間でアタックに成功したレイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)が独走で勝利。ブエルタでは10年ぶりのステージ優勝を飾るとともに、個人総合首位にも浮上。マイヨロホに袖を通した。

タラマエが34歳で初のグランツール首位に、総合優勝候補にも明暗

1ステージでは短距離個人タイムトライアル、第2ステージでは平坦を進んでスプリントをそれぞれこなしてきたプロトンは、大会3日目にして最初の山岳ステージへ。

サント・ドミンゴ・デ・シロスからエスピノサ・デ・ロス・モンテロスに位置する山岳ピコン・ブランコまでの202.8kmに設定された第3ステージは、前半に3級の上りを越えたのち長い下りと平坦を進んでいく。残り約36kmから転調し、3級山岳アルト・デ・ボコスを経て、向かうは1級山岳ピコン・ブランコ。登坂距離7.6km、平均勾配9.3%の上りは入口からひたすら急坂。中腹で最大勾配18%に達すると、さらにフィニッシュ前の1km18%。

この大会の前哨戦として名高いブエルタ・ア・ブルゴスでは何度もコースに組み込まれていたが、グランツールでは初お目見えの難所。大会序盤ではあるが、総合争いにおいて先々を見通すうえで大事な1日と考えられた。また、アルト・デ・ボコスの頂上にも13秒、22秒、31秒のボーナスタイムが設定される。

スタートを前に、前日発生した集団落車に巻き込まれたアレクサンダー・カタフォード(イスラエル・スタートアップネイション、カナダ)が未出走に。183人がコースへと繰り出した。早々に8人がメイン集団からのリードを得ると、そのまま先頭グループとして快調に飛ばしていく。メンバーはリリアン・カルメジャーヌ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)、トビアス・バイヤー(アルペシン・フェニックス、オーストリア)、イェツセ・ボル(ブルゴスBH、オランダ)、フレン・アメスケタ(カハルラル・セグロスRGA、スペイン)、アントニオ・ソト(エウスカルテル・エウスカディ、スペイン)、ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード、フランス)、ジョセフロイド・ドンブロウスキー(UAEチームエミレーツ、アメリカ)、そしてタラマエ。1つ目の3級山岳はエリッソンドがトップで通過した。

©︎ Photo Gomez Sport

メイン集団はマイヨロホのプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)擁するチーム ユンボ・ヴィスマがコントロール。この先の総合争いのライバルとなりそうな選手が逃げに入っていないと見たか、追走を急がず、タイム差の拡大を容認する構え。フィニッシュまで80kmを切った時点で、その差は9分まで広がった。

©︎ Photo Gomez Sport

大きなリードを保ったままレース後半部分も進んでいく逃げの8人。残り36.2km地点に置かれた中間スプリントポイントは、アメスケタがトップ通過。この流れのまま3級山岳アルト・デ・ボコスへと入っていき、今度はバイヤーが数人とトップ通過を争った末に先着。山岳ポイント獲得と合わせて、3秒のボーナスタイムを得た。

レース終盤の山岳区間を迎える頃にはメイン集団もさすがにペースが切り替わり、先頭8人との差が徐々に縮まっていく。アルト・デ・ボコスを上り終えると、その差は4分台に。さらにはピコン・ブランコに向けて位置取りが激しくなって自然とスピードが上がる。

それでも先頭グループは、残り15kmから何度か繰り返されたカルメジャーヌのアタックをきっかけに逃げ切りをかけた動きへ。残り5kmを切ってドンブロウスキーが動くと、残ったのはタラマエとエリッソンドだけ。3人で上っていくが、残り3kmから数回タラマエがアタックを繰り返すと、たまらずドンブロウスキーとエリッソンドが遅れた。

独走に持ち込んだタラマエは、レース前半から築いてきた貯金を取り崩しながら頂上のフィニッシュへ。2011年大会の第14ステージ以来となる、ブエルタでは実に10年ぶりとなるステージ優勝を大逃げで決めてみせた。

©︎ Photo Gomez Sport

一方で、メイン集団もピコン・ブランコの上りでは活性化。ダビ・デラクルス(UAEチームエミレーツ、スペイン)やオスカル・カベド(ブルゴスBH、スペイン)らがアタックし、リードを奪うまではいかずも集団の人数を絞り込むには十分な動きとなってリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアーズ、エクアドル)らが後退。最終盤はアレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)の引きから、エンリク・マス(スペイン)が残り100mでアタック。集団に対して数秒先行してフィニッシュラインに到達した。結果的に、メイン集団はタラマエから148秒差でレースを終えている。

©︎ Photo Gomez Sport

これらの結果から、タラマエは34歳にして初めてとなるグランツールのリーダージャージに袖を通すことになった。以前は総合系ライダーとして将来を嘱望されていた時期もあったが、ここ数年は体調不良もあって不本意なシーズンとなることも。苦難を乗り越えて、晴れてマイヨロホを着用。アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオにとっても、グランツールでリーダーチームとなるのは初めてのこと。

©︎ Photo Gomez Sport

開幕からマイヨロホを着てきたログリッチは、“戦術的に”リーダージャージを手放す形に。それでも、早々に総合争いの形勢が見える格好となり、このステージでログリッチと同グループでフィニッシュしたのは、ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)、イェーツ、ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)、ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)、エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)、バルベルデ、わずかに先着したマスも含めると8人。この後挽回する選手が出てくることも考えられるが、まずはこれらライダーたちが総合争いにおいて優位な状況を作り出したといえそうだ。

©︎ Photo Gomez Sport

また、新城はレースを通してランダを強力にサポート。メイン集団前方でチームの隊列を牽引する時間も長く、貢献度の高い走りを見せた。

©︎ Photo Gomez Sport

17日に走る第4ステージは、今大会2回目の平坦ステージ。終始標高1000m前後の区間を走行することになり、最後の1kmで一気の上り。有利なのは登坂力を兼ね備えるスプリンターとなるか。

ステージ優勝、マイヨロホ、モンターニャ レイン・タラマエ コメント

©︎ Photo Gomez Sport

「この勝利は予想外のものではなかった。とても調子が良かったので、前夜に戦術の組み立てに長けているスポーツディレクターのヴァレリオ・ピーヴァとこのステージの攻略について長い時間話し合ったからだ。

ジロ・デ・イタリアとブエルタでステージ優勝を経験しているが、グランツールのリーダーになってみたいと思っていた。今年のジロで一度近づいたが、今日も逃げに入っていたドンブロウスキーにステージ優勝争いで負けてしまい、実現していなかった。私は34歳なので、この先チャンスがそう多くないことは理解している。だから、今日は明確な使命をもってスタートラインについていた。今日は勝てると信じていたし、逃げのメンバーもよかった。特にエリッソンドとドンブロウスキーの動きには注意していた。

今日のようなレース展開を何度も経験していたことが勝利につながった。最も重要だったのが、メイン集団がステージ優勝を狙うかどうかだった。結果的に素晴らしいものになったし、マイヨロホを明日は心から楽しもうと思っている」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 第3ステージ 結果

ステージ結果

1 レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)5:16’57”
2 ジョセフロイド・ドンブロウスキー(UAEチームエミレーツ、アメリカ)+0’21”
3 ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード、フランス)+0’36”
4 リリアン・カルメジャーヌ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)+1’16”
5 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+1’45”
6 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)+1’48”
7 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)ST
8 アダム・イェーツ(イネオス・グレナディアーズ、イギリス)ST
9 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)ST
10 ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)ST
179 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+21’53”

個人総合(マイヨロホ)

1 レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)9:25’44”
2 ケニー・エリッソンド(トレック・セガフレード、フランス)+0’25”
3 プリモシュ・ログリッチ(チーム ユンボ・ヴィスマ、スロベニア)+0’30”
4 リリアン・カルメジャーヌ(アージェードゥーゼール・シトロエン チーム、フランス)+0’35”
5 エンリク・マス(モビスター チーム、スペイン)+0’45”
6 ミゲルアンヘル・ロペス(モビスター チーム、コロンビア)+0’51”
7 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター チーム、スペイン)+0’57”
8 ジュリオ・チッコーネ(トレック・セガフレード、イタリア)ST
9 エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)ST
10 ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス、スペイン)+1’09”
173 新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス、日本)+22’13”

ポイント賞(プントス)

ヤスパー・フィリプセン(アルペシン・フェニックス、ベルギー)

山岳賞(モンターニャ)

レイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ、エストニア)

新人賞(マイヨブランコ)

エガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ、コロンビア)

チーム総合成績

UAEチームエミレーツ

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビューはこちら↓
【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

【保存版】ブエルタ・ア・エスパーニャ2021スタートリスト&コースプレビュー

2021年08月13日

 

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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