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ホイールが回らない原因は何? ブレーキキャリパーやケーブル、ブレーキシューやパッドの調整方法

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キャリパー装着の確認とパッドの調整(油圧式の場合)

油圧式ディスクブレーキの場合も、ディスクローターとブレーキパッドが接触してホイールが回らなくなることがある。ブレーキキャリパーそのものの位置がずれている場合は、調整が必要だ。また、ディスクローターやパッドスペーサーがない状態でブレーキレバーを何度も握ると、自動調整機構が働いてピストンが出すぎてしまい、パッド間のすきまが狭くなってしまう。その場合は、ピストンを押し戻す作業を行う。

正常な状態(左)とディスクローターとブレーキパッドが接触している状態(右)。ブレーキキャリパーそのものの位置がずれている可能性がある

キャリパーの位置を調整

最初にブレーキキャリパーとフォークを固定するボルトをアーレンキーで緩める。

ボルトを緩めると、キャリパーが左右に動くようになる。

ブレーキレバーを握ると、キャリパーが正常な位置へと動く。握ったままアーレンキーで上下交互にボルトを締めて固定する。

パッドの出方を調整

パッドとディスクローター、またはパッドどうしが接触しているときはピストンが出すぎている可能性がある。ピストンの位置を戻そう。

ブレーキパッドを外すため、最初に脱落防止用のステップリテーナーと呼ばれる小さな留め具を外す。

続いてマイナスドライバーでブレーキパッドの固定ボルトを緩める。

ある程度緩めると、指の力でも引き抜ける。固定ボルトに曲がりや傷がないかもチェック。

ブレーキパッドを左右いっしょに引き抜く。パッドが0.5mm以下まで摩耗していたら、新しいものに交換しよう。

傷がつかないように樹脂製のタイヤレバーなどでピストンを押し戻す。左右均等に戻すのを忘れずに。

ピストンが戻った状態。戻しすぎても、後で再調整できるので心配いらない。ここに再びブレーキパッドが入る。

ブレーキパッドは、パッドが付く左右のベースプレートとバネで構成される。バネは写真のようにセットする。

ここからは逆の手順でパッドを装着する。バネを挟んでブレーキパッドを左右いっしょにブレーキキャリパーの中へ差し込む。

固定ボルトをキャリパーの穴に差し込む。

固定ボルトをマイナスドライバーで締め込む。

固定ボルトの先端に。脱落防止用のステップリテーナーを装着する。

ステップリテーナーを装着した状態。

ホイールを装着。ディスクローターがブレーキキャリパーの中にまっすぐ入るように注意。

スルーアクスルでフォークとホイールを固定する。

スルーアクスルを奥までしっかり締め込んでいく。トルクレンチがあれば、推奨トルクまで締め込める。

ブレーキレバーを2〜3回ポンピングすれば、油圧でパッドを適切な位置に自動調整してくれる。レバーの握りも硬くなる。

ホイールを回転させて、ブレーキパッドとディスクローターが擦れていないか確認する。

 

ブレーキパッドがくっついたときはマイナスドライバーを使う

輪行中などにピストンが出てしまい、ブレーキパッドがくっついてしまうのはよくあるトラブル。そうした緊急時で、必要な工具や時間がないときはマイナスドライバーを使ってピストンを戻す。ただし、ブレーキパッドに直接ドライバーを当ててパッドを傷つけることのないように注意が必要だ。

マイナスドライバーをねじこむときは、ブレーキパッドを傷つけないように注意。先端を回転させながら両方のブレーキパッドのベースプレートに当てて広げる
参考写真:キャリパーからパッドを外した状態

 

ローターのゆがみを直すには

ディスクローターが何かにぶつかったり、ブレーキの摩擦熱で曲がったりして変形し、ブレーキパッドと接触してホイールが回らなくなることもある。そういうときはローター修正器を使ってゆがみを直すこともできる。しかし、かなりコツがいるうえ難しい作業と言える。

ローター修正器でローターのゆがみを完全にまっすぐに直すのは難しいが、パッドとローターが接触しない状態には修正することができる
パークツールのローター修正器「DT2」。2種類の溝により、ディスクローターを大きく矯正したり、局所的に矯正したりできる

出典

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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