紅葉の絶景のなかをサイクリング。ツールド丹波2021紅葉レポート
Bicycle Club編集部
- 2021年11月22日
11月21日(日)兵庫県丹波市で、紅葉スポットを巡るサイクリングイベント「ツールド丹波2021 紅葉」が開催された。自転車で走るには最適な季節、参加者は紅葉の絶景に加え、特製弁当&スイーツを満喫した。ここでは丹波サイクリング協会のレポートにより同イベントの様子を紹介する。
紅葉狩りサイクリングイベント「ツールド丹波2021 紅葉」
丹波の黒豆、丹波栗……兵庫県の中央に位置する丹波市は、古くから秋の収穫期とともに紅葉スポットを訪れる大勢の観光客でにぎわう。穀倉地帯であることから平坦で整備された道路に恵まれている環境であり、絶好のサイクリングスポットでもある。そんな丹波を拠点に初心者でも楽しめるサイクリングイベントを企画する丹波サイクリング協会主催で、紅葉狩りサイクリングイベント「ツールド丹波2021 紅葉」が11月21日に開催。40名の参加者が色づいた景色と丹波の味を楽しんだ。
幻想的な霧のなか63㎞のサイクリングスタート
朝7時30分、気温5度。丹波名物の丹波霧という深い霧に包まれるなか参加者たちが集まってきた。受付を済ませイベントのブリーフィングとゲストライダーの三船雅彦さんによるサイクリング講習を聞き、安全面でのポイントを全員で確認。その後参加者を6グループに分け、それぞれのグループにサポートライダーとして丹波サイクリング協会のスタッフが2名ずつ伴走する。
走行距離63km、獲得標高600mのサイクリングが始まった。深い霧に包まれた白く幻想的な景色のなか、サポートライダーについて走る。かなり深い霧で一人では確実に道に迷ってしまうかもしれないが、サポートライダーがいるので安心・安全に走行できる。
黒豆収穫の終わった田園地帯から細かいアップダウンを過ぎ、8km地点にあるひかみ四季菜館へ。朝も早く、気温も低いためスタートから比較的すぐではあるが、早めのトイレ休憩をとるというのも気が配られているポイントだ。
最初の紅葉狩りポイントは岩瀧寺
春には桜が美しい河川敷の舗装路を走り抜け、15km地点の岩瀧寺に到着。ツールド丹波で4カ所設定されている紅葉狩りスポットのうちのトップバッターだ。駐車場脇に自転車をデポして石段を上がっていくと茅葺屋根の落ち着いた景色が目の前に現れてきた。
第2ポイント円通寺に着くころには晴れてきた
参加者たちはそれぞれスマートフォンで紅葉を写真に収め、さっそく丹波の秋を堪能。こじんまりとした岩瀧寺の空間は、朝の静かな時間に訪れるとなんとも心が休まるスポットだ。
岩瀧寺を後にして2番目の紅葉狩りスポットへ。霧はまだ晴れないが、気持ちいいほど真っ直ぐに延びる田園の道をワイワイしながら走っていく。急がずに走れるペースのサイクリングだ。
19km地点の円通寺に到着。少し霧が晴れ日差しが見えてきたため、紅葉の色合いが先ほどとは変わって見える。鮮やかに色づいた紅葉を見ながら、感動のままにシャッターを切った。
お寺とお寺を繋ぐのはやはり平坦の舗装路。参加者のなかには「丹波は自転車で走りやすいから移住したい」という人もいるほどサイクリングに優しい環境だ。
10時を過ぎると霧も晴れ、視界に移る景色もくっきりしてきたこともあり、軽快にペダルを漕ぎ進めていく。道の駅 青垣でトイレ休憩の後、3番めの紅葉狩りスポットへ向かった。
第3スポットはハイライト高源寺
丹波の数ある紅葉狩りスポットのなかでも有名なのが高源寺だ。毎年秋の深まりとともにテレビでも紹介される境内では、奥行のある紅葉の景色を楽しむことができる。急な石段を上がり境内を散策。ゲストライダーの三船雅彦さんと写真を撮ったり、境内で行われていた猿回しを観たりと短い滞在時間ながらも充実した秋のひと時をそれぞれ満喫していった。
お昼には特製の秋の味覚弁当
高源寺の後は、楽しみにしていた昼食の時間だ。廃校となった小学校を再利用した施設であるFOREST DOOR しぐらのウッドデッキで横並びになって昼食。校庭を目の前に童心に返りながら食べる昼食は格別。
昼食は三田市の割烹未かん特製の秋の味覚弁当。紅葉をあしらった彩り溢れる弁当は、蓋を開けたとたんに美味しさが溢れる。
デザートには、丹波市にある芦田ポートリーのなめらかプリン。バニラビーンズがうれしいプリンは地元丹波で生産される新鮮な卵をふんだんに使っている。丹波市内でしか味わうことができないぜいたくな味だ。
昼食の後、丹波市から少し外れてお隣の多可町へと向かう。昼食後すぐに峠を越えるというと少し過酷にも思えるが、沿道の紅葉を楽しみながらそれぞれのペースで上っていく。
2回の大きな上りが設定されているツールド丹波2021紅葉。最初の峠を下ると道の駅杉原紙の里多可に到着。栗餡団子を食べたり、焼き栗をお土産にしたりと丹波路ならではの味覚をお腹とサコッシュにいっぱいにしていく。
2回めの上りを終えたら、丹波サイクリング協会イチオシの隠れスポットである八坂神社の大イチョウに到着。イチョウの落ち葉がまるで黄色いじゅうたんのように敷き詰められた絶好のスポットで、写真タイム。聞こえてくる声は皆「映える」だった。
最後の紅葉スポットは高山寺
スタートから58km地点。最後の紅葉狩りスポットである高山寺へ。門をくぐると、お堂までは石灯籠と紅葉が美しく並ぶのが見える。この日は4カ所の紅葉狩りスポットであるお寺を巡ったが、それぞれ特徴があり、この石灯籠と紅葉の景色も格別だった。
63kmを走り切りスタート/フィニッシュ地点の商業施設コモーレ丹波の森駐車場に帰ってきた。ゲストライダーの三船雅彦さんを中心に、完走の記念撮影。皆満足の笑顔でイベントを締めくくった。
丹波サイクリング協会では、サイクリングを通じて丹波の四季の魅力を伝えるイベントを行っており、そのほとんどがビギナーから楽しめる「味覚と景色」をコンセプトにしたおいしいイベントだ。2022年春には「ツールド丹波2022 桜」を予定。その他イベント情報は丹波サイクリング協会WEBサイトで発信中。丹波路サイクリングに興味をもったらぜひチェックしてもらいたい。
ツールド丹波2021 紅葉 ショートムービー
丹波サイクリング協会WEBサイト
https://tambacycle.localinfo.jp/
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