スペシャライズド軽量グラベルバイク、クラックスとディバージュを比較|SPECIALIZED
Bicycle Club編集部
- 2022年01月12日
INDEX
「同じメーカーでありながら、基本構造的に違う2台、それでも乗り味や車体をセクションごとに見て二次元的に評価していくと気づくところは多いですね。では両者の特徴を比べていきましょう。クラックスはシートステーとタイヤのクリアランスが大きく、後輪の振動がしっかり吸収される快適な乗り味が印象的でした。フロントセンターはディバージュよりも短くしながらも、トレイル量がやや長いので縦方向の振動を前後方向に逃がしてくれるイメージです。クラックスはディバージュと違いサスペンション機能がない分その軽さが操作性に還元することはいうまでもないでしょう。さらにクッションを求めるなら47Cまでタイヤを太くできる余裕のクリアランスも魅力の一つです。もちろん、前輪側のダイレクト感と操作性向上のために細いタイヤを履くとシクロクロスレースバイクとしては抜群の性能。いっぽうディバージュのは固いフレーム+Future Shock 2.0による振動吸収という2つのファクターを組み合わせた乗り心地の良さがあります。また、クラックスは全体のバランスのよさから成り立つ乗り心地の良さがあるように感じました」
スローピングの違いによる乗り味の差
2台のフレーム全体に目を向けてみよう。
「クラックスはフロントセンターが短めで、コンパクトなジオメトリーを採用しているので、ハンドリングなどのレスポンスのよさが特長です。さらに上体の姿勢が自然と起き上がるポジションがとりやすく、軽さもありグラベルの激坂では抜群の登坂性能を発揮します。さらにフレームは太めながらも、衝撃を適度に和らげてくれ、乗り味は快適です。改めて2台を比べるとクラックスに対してディバージュはかなり固めなフレームだと感じました。見た目でもそれはわかります。たとえばディバージュはトップチューブのスローピングの角度がきつく、後ろ三角も小さく、シートステイと後輪のクリアランスも小さく詰まっています。とはいってもディバージュのほうがシートピラーの突き出しが長めとなるため、後輪への大きな突き上げは吸収してくれるので、高速グラベルを走ることが多い私にはちょうどいいですね。やや長めのロングホイールベースで安定感があり、ロードバイクに似たカチッとした乗り味、さらにステムサスペンション、Future Shock 2.0を搭載したMTBのファクター融合したデザインと言えます」
コラムサスペンション採用のディバージュ
プロフィール Yoh山田
グラベルチームHuekapipoリーダー、世界最大アマチュアレースシリーズGNFY日本親善大使、メキシコグアナフアトで初のグラベルレースGlobal Gravel Guanajuato主催
Entrepreneurial Cyclistとして活動中だが本業はサラリーマンものづくり屋さん
Youtube:HUEKAPIPO YOH – YouTube
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- TEXT:浜田幸紀/ PHOTO:荒木優一郎
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PROFILE
Bicycle Club編集部
ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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