胸式呼吸と腹式呼吸の違いを解説、自転車乗車時の使い分けとは?|ラクになる呼吸テクニック
Bicycle Club編集部
- 2022年03月17日
トップ選手は呼吸のタイミング、テクニックを使い分けることでより楽に、パワーを出している。今回はJプロツアーにも参戦する“走れるドクター”、整形外科医の武井 裕さんに胸式呼吸と腹式呼吸の違いについて解説してもらった。
換気効率を高めるため、息をしっかりと吐き切る
安静時には腹式呼吸がメイン、運動強度が高くなると胸式呼吸の割合も増加する。さらに運動強度が高くなると腹式呼吸を忘れがちになる。普段のライドで両方の呼吸をバランスよく使えるようにしよう。
胸式呼吸
胸郭を縮めることで息を吐く
胸式呼吸の強制呼気では、胸郭を縮めることで空気を吐き出す。強制呼気では内肋間筋、腹筋群(腹直、外腹斜、内腹斜、腹横)、胸横筋などが働く。
胸郭を広げることで息を吸う
胸式呼吸を使った強制呼気では、胸郭を広げることで空気を吸い込む。おもに外肋間節、そのほか胸鎖乳突筋、斜角筋群、胸筋、肋骨挙筋、僧帽筋、肩甲挙筋、脊柱起立筋などが働く。
腹式呼吸
横隔膜を弛緩し、戻すことで息を吐く
腹式呼吸では横隔膜を緩め、脱力するだけで横隔膜が元にもどるため呼気される。一般的に安静時にはこの腹式呼吸が7割、腹式呼吸が3割ともいわれている。
横隔膜を収縮し、下げることで息を吸う
腹式呼吸では横隔膜を収縮することで吸気する。安静吸気ではそのほかに外肋間筋、内肋間筋の前部繊維も働き、胸郭を広げる。意識的に行うには腹部に力を入れ、前に膨らませる。
教えてくれた人
整形外科医 武井 裕さん
多忙な中トレーニングをこなし、現在JプロツアーチームVC福岡で走る。学生時代はバレーボールに取り組んでいたが、ケガから自転車に転向。スプリントを得意とする。
※この記事はBiCYCLE CLUB[2020年5月号 No.421]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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- CREDIT :
- TEXT:山口博久(編集部) PHOTO:荒木優一郎/管洋介 ILLUST:田中斉
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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