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茨城・ひたちなか海浜鉄道でサイクルトレイン実証運行、地元漫画家が初体験レポート

サイクリング王国を自称する茨城県では、より快適にサイクリングを楽しむために自転車をそのまま電車に持ち込めるようにサイクルトレインの実証運行が行われている。ヨーロッパでは日常的な風景が茨城では当たり前になるのかもしれない。

その実証運行が3月5日に「ひたちなか海浜鉄道湊線」で行われた。今回、雑誌バイシクルクラブでも連載中の漫画家/イラストレーターの夏福さんがその実証運行イベント「ひたちなか海浜鉄道湊線サイクルトレイン実証運行」に参加、そのレポートを漫画でお届けする。

普段走るエリアもサイクルトレインだと新鮮

今回用意されたコースは海沿いや街中を走る「海風ルート」と、レンタサイクルで回る「街乗ルート」があり、ワタシが走るのはマイ自転車で海風ルート。

じつはワタクシこのルートは何度も走ったことがあるのですが、自転車に乗り始めて7年目にして初めてのグループライドで大変緊張しました。

「自転車ひきこもりマン(矛盾)」、新たな世界へ……。

金上駅から出発、海浜鉄道だけど田んぼの風景

ひたちなか海浜鉄道は、茨城県ひたちなか市の勝田駅から阿字ヶ浦駅までの14.3kmをつなぐ路線で、11駅あるうち那珂湊駅以外は無人駅。

この金上駅も改札はなくゆったりとしたスロープを登るとそのままホームへ入ることができます。各駅には2015年にグッドデザイン賞を受賞した駅名標があり、それぞれの駅周辺の史跡や特産品などのモチーフが駅名の文字になっているので、各駅に止まるたびに見ていて楽しいですよ。

どの駅もすごくかわいいんですよカードかスタンプにならないかな絶対集める。

ちなみに金上駅は、陸上自衛隊の勝田駐屯地があるの敷地内の桜と戦車になっています。車内へは一段、段差を上がることになりますが、軽いロードバイクでは全く問題はなし。レンタサイクル(シティサイクル)の参加者さんも問題なく乗っていました。

ゆっくりとしたスピードで発車し街中を抜け、田んぼの真ん中を突っ切る区間へ。車窓から見える風景がとてものどか。ひたちなか海浜鉄道はレールの状態がよく、最高速度も60kmで揺れが少ないため、自転車を持ち込んでも倒れる不安が少ないとのこと。自転車を片手で支えつつのんびりと風景を眺めることができました。

田んぼ区間を過ぎると次は海沿いの区間に入るのですが、海からは少し離れた位置を走るので「”海浜鉄道”とは言うものの海はほとんど見えません」との鉄道会社の方の説明に思わず「たしかに!」と笑ってしまいました。

1カ所だけよく見えるところがあると教えていただき、一瞬ドーン!と抜けで見えるところがあってみんなでキャッキャしました。その後も遠くに水平線が見える箇所があったので、乗った際には探して見てください(笑)

 

平磯駅を過ぎると今度は畑のど真ん中を突っ切る区間に入るのですが、この辺りは茨城の名産、干し芋のさつま芋畑なんですよ。干し芋、自転車の補給にどうですか。

阿字ヶ浦駅へ到着、「鐵道神社」、さらに「ほしいも神社」まである!

終点の阿字ヶ浦駅に到着。こちらの駅にはレールで作られた鳥居と、車両そのものを御神体とした鐵道神社があります。おもしろい! 普段は公開されていないのですが、今回特別に御神体の中を見させていただきました。うれしい。

この鐵道神社は、御神体となっているキハ222は無事故で長い間活躍したことや、「勝田」「金上」「殿山」といった運気の上がるような駅名から、交通安全、長寿、勝負運、金運、さらには鉄道といえば連結ということから縁結びなどなどさまざまなご利益があると言われています! サイクリストの交通安全もしっかりお祈りできますね。

さて、ここからは「海風ルート」と「街乗ルート」へと分かれて出発。「人と走ってるよ~~!」などと興奮する間もなく駅からすぐの掘出神社へ到着。

なんとこちら、敷地内に「ほしいも神社」があるのです! ほしいも色の黄金に輝く鳥居がずらりと並び、ほしいも型の絵馬やほしいもを購入できる黄金の自動販売機があったりとほしいもだらけ! そしてご利益は「ほしいものはすべて手に入る」という大盤振る舞い。サイクルラックがあるのと普通におもしろいのでぜひ立ち寄っていただきたい場所です。

参拝したあとは、砂浜の真横を走る阿字ヶ浦海岸沿いの道を列になって走る新鮮さや景色を楽しみつつ進む。さらにひたち海浜公園のまわりをぐるっと周り、スタート地点の阿字ヶ浦駅を通過してその先の酒列磯前神社へ。約300メートルの樹木のトンネルを通る参道が神秘的。パワースポットとして全国的にも有名になった神社ですね。

脚に余裕のある方は、対になっているお隣大洗町の大洗磯前神社に参拝するのがオススメです!

お昼を食べにおさかな市場へ

すっかりお腹がペコペコになっているワタシ。でもここで補給食を食べるわけにはいかないんですよ。お次に向かうのは那珂湊にあるおさかな市場。

海の幸! 海鮮丼♪

酒列磯前神社からおさかな市場への約6kmは、海沿いを走ることができる最高のポイントであるものの、以前は道が狭く古くなったアスファルトには凸凹があり少し走りづらさを感じていたんですが、現在自転車専用レーンを整備中で(数カ所工事区間がありました)道自体もきれいになり、完成したらとても気持ちのいいコースになりそうです!

市場では三食丼をオーダー。ちょっと時間がなくバタバタしてしまったんですが、ウニが! おいしかった!

そしてお次はほしいものお店へ……となるところが、時間が押していてこちらはキャンセルに。残念!

帰りの列車は、あのほしいもつり革

ひたちなか海浜鉄道唯一の有人駅、那珂湊駅から帰りの列車に乗ります。待合室を抜け改札を通りホームに出るまでの間は一切段差がないのでスムーズ。ホームの隅には鉄道神社の鳥居があり、こちらは「一の鳥居」、御神体のある阿字ヶ浦までの路線が参道ということだそう。

駅の看板猫のミニさむちゃんは、この日はお出かけ中でした。ううん残念。

帰りも問題なく乗車。あとは出発地点の金上駅まで帰るのみ、と気を抜きのんびり着席したところ、まわりがザワつきはじめたので顔をあげたらそこにはなんとほしいも(作り物)がくっついたつり革が!

昨年から運行が始まったほしいも列車だった!

俄然元気になるワタシ。今日イチのテンションだったかも(えっ)

(だってルートも立ち寄りスポットも何度も行って知ってたし……!)

ズラリと並ぶかなりリアルなほしいものつり革、ほしいも王国のキャラクターたち、ほしいも情報が書かれたポスター、列車のガワもほしいも王国のラッピング仕様になっていて、下車時にめちゃくちゃ写真撮りました。

参加してよかった……!(ここで!?)

自転車からとは違った風景が楽しめるサイクルトレイン

ひたちなか海浜鉄道は全長約14kmと、ロードバイク乗りには自走可能な距離なので走って行っちゃった方が……と考える方も多いと思うのですが、車窓の風景やほしいも列車など、いつもと違った体験をできるのでぜひ乗ってみてほしいです。

サイクルトレインだと自転車を畳まずにそのまま乗れるというのが本当に便利。そして、海沿いをサイクリングしたいけどそこまでの距離が……といった長距離は不安な方やお子さんの観光にはピッタリだと思いました。

途中通過した海浜公園には自転車で乗り込み可能なので、サイクルトレインからの~海浜公園サイクリングもいいですね!

ぜひサイクルトレイン本実施、実現してほしいです。

 

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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