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地味だけどスゴイ! プロお墨付きの高性能「鬼ベアリング」、開発者インタビュー動画を公開

自転車の走行性能に直結する回転体であるベアリング。今、日本の工業ベアリングメーカーが生み出した自転車専用の高精度ベアリングが注目され出している。

日本の工業メーカー「ジェイテクト」が開発

鬼ベアリング(ONI BEARING)と命名されたベアリングは、愛知県に本社を構えるジェイテクトが開発。トヨタグループに属し、主にクルマのベアリングやステアリング部品を製造する工業製品メーカーであり、ステアリングに関しては世界のクルマの4台に1台はジェイテクト製という実績ある世界的メーカーでもある。

そのジェイテクトが、究極の転がりをめざしたスポーツ自転車専用のベアリングを開発。これまでの自転車ベアリングには存在しなかった独自設計とオリジナルの潤滑オイルにより、セラミックボールタイプで世界的に知られる他社製品を上回る性能を獲得することに成功。ベアリングの内輪と外輪に設けられた特殊構造は特許を出願中だ。

開発者とJプロツアー年間王者のスペシャルトーク動画

鬼ベアリングは、国内トップレースシーンのJBCFで2022シーズンのチーム総合優勝を果たしたマトリックスパワータグをサポートし、その活躍を今シーズン途中より支えた。今回、チームのエースで今季6勝(3位以内も3度)という圧倒的なパフォーマンスを発揮し、Jプロツアー個人総合優勝を飾った小林 海選手と、鬼ベアリングの生みの親である開発設計者のジェイテクト・アフターマーケット事業本部CS部の藤原英樹氏との特別対談が実現。

鬼ベアリング開発の秘話や、究極の転がりを実現するために工夫した構造面など、これまで明らかにされていなかったことを藤原さんに語っていただいた。そして、シーズンを通して実戦で使用してきた小林 海選手による実体験を交えながらスペシャルトークセッション。さらに、鬼ベアリング取り扱い店舗のひとつであるワイズロード川崎店の奥平総帆店長に登場いただき、ショップスタッフ目線で製品の魅力を紹介してもらう。また、自転車ジャーナリストのハシケンによる、タイヤやチューブを同一条件に整えた上での鬼ベアリングとオリジナルベアリングとの比較テストも実施。内容盛りだくさんの今回のムービーはこちらから確認できる。

鬼ベアリング誕生のきっかけは東京国際競技会

鬼ベアリングの開発は、2021年に開催された東京国際競技会に出場するトップ選手にトラック競技用のホイールをサポートするアラヤ工業から高性能ベアリングの開発依頼があったことに始まる。
「アラヤ工業さんからベアリング開発の依頼がありまして、我々の技術を生かして自転車専用のベアリングを開発しました。アメリカ代表のジェニファー・バレンテ選手がオムニアム競技で金メダルを獲得されたことで、もっと多くの人に高性能ベアリングを体感してもらいたいという思いから市販化へ進みました」

自転車専用ベアリングの開発は初めてだったジェイテクトだが、市販化までの期間は驚くほど早かった。すでに多くのベアリングを手がけてきた豊富な経験と高度な設計開発技術をもって、2022年4月にはワイズロード大阪本館で鬼ベアリングを体験できるポップアップブースを展開。2022年8月に市販化された。

「他社ブランドを含めて既存の自転車ベアリングにはない特殊設計なので、開発は簡単ではありませんでした。ただし、これまで手がけてきた工業製品での経験を生かして短期間で市販化が実現しました。また、鬼ベアリングの情報を聞きつけたマトリックスパワータグの安原大貴選手からレースで使ってみたいとお話をいただき、2022年6月にはチームの全選手に鬼ベアリングがインストールされたホイールを使用してもらいました」

小林マリノ×開発者(藤原英樹氏)スペシャルインタビューはこちらから視聴

マリノ選手が感じるアドバンテージとは?

レースだけでなく普段のトレーニング時にも鬼ベアリングのホイール(マヴィック・コスミックDISC)を使用してきた小林 海選手。

「(安原)大貴選手からオススメされたときは、ベアリングだけでそんなに走りが変わるとは思っていませんでした。疑っていましたね。よく実際の走行時ではベアリングに応力がかかって性能が発揮できないことがあると思いますが、当初はそのあたりが気になっていました。でも使ってみると、明らかに走りが軽くなり、特にコーナーでの立ち上がりの瞬間のスムーズさを実感できました。レース中はレースに集中しているため、バイクの性能を気にすることはありません。
ある日、鬼ベアリングを搭載したレースホイールを持ち帰って普段の練習コースで走ったんです。そしたら、普段走り慣れたコースなので比較がわかりやすく、コーナリング時に速度が落ちず、さらに立ち上がりが滑らかであることを実感しました」

小林マリノ選手のインプレッションコメントはこちらから視聴

材質の組み合わせと特殊設計

鬼ベアリングの球の材質はセラミックで、ボールを等配する保持器は樹脂を採用する。これはツールドフランスなどで使われているセラミックボール採用のベアリングメーカーと基本素材は同じだ。鬼ベアリングでは、外輪と内輪の素材に鉄ではなくステンレスを選択。セラミックボールとステンレスの組み合わせは素材として摩擦を抑えられる上、腐食にも強く回転寿命にも優れるという。

「素材同士の相性のよさにより、潤滑オイルの量も少量で済みます。その利点に着目し、わずかな抵抗にもなる回転部分へのオイル量を微量に調整することにしました。転がり部以外にオイルを置き、そこから微量のオイルを安定的に供給できる特殊構造を開発しました」と、開発者の藤原氏は解説。

この構造こそ、鬼ベアリングのコアテクノロジーである。また、実走時の応力を想定して設計されているため、その性能差は試験機(空転時)よりも、実走のほうが大きく数値に現れるという。

なお、シールは抵抗の少ない非接触シールを採用。接触シールに比べてシール性能が落ちるため、シールにラビリンス(溝付き)を施して機密性を高めている。耐久性は走行環境により変化するため基準が難しいが、オリジナル品と比較して1.5倍の計算寿命を誇る。

マヴィックホイール2モデルに対応。順次対応モデルを拡大予定

自転車ベアリングの主なタイプに、鬼ベアリングが採用するシールドベアリングタイプと、カップアンドコーン(シマノやカンパニョーロのベアリングが採用)がある。シールドベアリングはベアリングの構成パーツの組み合わせ次第で性能を引き出すことが可能なため、自社でベアリングを製造するジェイテクトは、今回まずはシールドベアリングを選んだ。その上で、ホイールの市場調査を行いマヴィック製ホイールのシェアが大きいことを確認。市場参入にあたり、まずは現行モデルのコスミックDISCとキシリウムDISCモデルに適合するベアリングを開発した(同じシールドベアリングでも、ホイールメーカーによりベアリングのサイズは異なる)。

今後、順次対応ホイールのモデルを拡大するとともに、フリーボディ内のベアリングや、BBなどの他の回転部分のベアリングの開発も視野に入れているという。

ハシケンによる徹底比較インプレッションの内容はこちらから視聴

施工はワイズロードの指定店舗にて

フロント2個、リア2個の鬼ベアリングに組み付け工賃を含めて、税込12万円だ。高性能ベアリングゆえに作業には精度が求められるため、作業はジェイテクトから指導を受けたワイズロードのスタッフが、鬼ベアリングの専用工具を用いて行う。現在、川崎店のほか、大阪本館、名古屋本館、松山店エミフルMASAKI、フジグラン広島店、東大和店で施工が可能。

ワイズロード川崎店の奥平店長による紹介はこちらから視聴

ONI BEARING(鬼ベアリング)

価格:12万円(税込)
内容:鬼ベアリング(フロントハブ2個・リアハブ2個)、作業工賃含む
※ベアリング単体での販売は行っていない。

購入先は、ワイズロード指定の各店舗または、ワイズロードオンラインのストア(配送不可。作業は店舗にて)

ワイズロード オンライン

鬼ベアリング特設サイト
(ジェイテクト)

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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