205kmの長丁場に耐え、山本が総合順位を29位にジャンプアップ|ツアー・オブ・オマーン#4
Bicycle Club編集部
- 2023年02月15日
2月11日~2月15日で行われるUCI2-PROのステージレース「ツアー・オブ・オマーン」に参戦中のJCL TEAM UKYO。第4ステージはツアー・オブ・オマーン最長の205km。優勝は横一列のゴールスプリントを制したディエゴ・ウリッシ選手(UAEチームエミレーツ)。チーム内トップの山本大喜選手が、総合成績を34位から29位にジャンプアップさせた。以下、プレスリリースより。
山本選手が先頭グループでフィニッシュ! 総合順位を29位へ
ツアー・オブ・オマーン第4ステージ、スタート地点は首都マスカットから120km程離れた標高500mの街‟Izki”。この日はレース最長の205kmのステージ、70kmを過ぎた地点マスカットに向けて下り基調になるレイアウトです。しかし、ラスト15kmからは海から再びそびえ立つ山中に入っていく上、終盤に山岳賞やスプリント賞が集中しているため長距離で体力を奪われた終盤にハードな展開が待ち受けます。
そしてこの日はスプリント賞やゴール勝負で得られるボーナスタイムでも総合順位の逆転が可能な接戦により、レース展開がワールドツアーチームの出方で大きく変わってしまう事が懸念されました。JCL TEAM UKYOは石橋 学選手を先手に攻撃に出ることで展開を落ち着かせ、終盤の展開に山本選手と小石祐馬選手を温存する作戦でスタートに並びました。
午前10時15分、レースはスタートから動き出します。これまでと違うのは、プロトンを飛び出していく選手が総合上位圏外のワールドツアーチームのメンバーであるという事でした。この展開によりチェックするプロトンのスピードは高速化、最初の2時間を47km/h近いアベレージで進行していきます。
石橋選手、武山晃輔選手、岡 篤志選手もアタックにチャレンジしますがワールドツアーチームの追撃に飲み込まれてしまいます。しかし状況が一転します。最初のスプリントポイントを前に強烈なスピードでUNO-Xのフレドリック選手が飛び出します。モーストアクティブ賞の総合成績で2位に付けている彼はプロトンの追撃を凌駕し走り続けます。
この展開に3名が加わると、100km地点を過ぎてようやく3分差のエスケープグループを構成します。すでに下り基調となったコースにコフィディスやモビスターの牽引するプロトンは、エスケープグループと距離を読みながら終盤の戦いに備えます。
JCL TEAM UKYOは補給をこまめに取り、山本選手と小石選手の風よけとなりながら終盤に備えます。スタートして4時間弱、先行との差は1分半。ゴールまで15kmの地点からの上りで一気にペースが上がります。ここで山本選手と小石選手、ベンジャミン・プラデス選手はメンバーのアシストを受けて前方で上りに入ります。一気に絞られていくプロトン、逃げていた選手をキャッチすると展開は激化します。
この展開に食らいつく山本選手も少し離れては下りで追いつくなどピークの状態でしたが、なんとか耐え抜いてゴールスプリント目前にトップグループの中に入り込みます。そして、一気に横に広がったスプリント合戦を制したのはUAEのディエゴ・ウリッシ選手、本命の実力を見事に発揮します。
山本選手は36位でゴールに飛び込みます。53秒遅れて小石選手、プラデス選手と続き、JCL TEAM UKYOはこのロングステージを全員が走り切りました。第4ステージを終えて山本選手は総合成績を34位から29位にジャンプアップ、ターゲットどおりの走りができました。明日は最終ステージ、さらに激しい総合争いにどこまで順位を上げていけるかが大きな目標となります。
コメント
山本大喜選手コメント
「今日は前半から作戦どおりメンバーが攻撃を掛けましたが、展開が厳しく作戦どおりにはいきませんでした。しかし終盤の展開に向けてみんなが風よけになってくれたり、ボトルを運んでくれたり、前方へエスコートしてくれたりと僕らを優位に運んでくれました。上りではトップについていくのがギリギリの状態でしたが、下りでバイクが伸びてくれて最後はメイングループでゴールできました。体調も良いので明日も全力で頑張ります」
清水裕輔監督コメント
「今日もみんな良くやってくれました。前半100kmが全くスピードが緩まないという展開でしたが、レース中にコミュニケーションをとれた連携で山本選手の総合順位を上げる事にも貢献しました。レースだからこそチームが成長できる、どんどん良い状態になっています。明日も頑張ります」
レース情報
ツアー・オブ・オマーン
大会期間:2023年2月11日~2月15日
カテゴリー:UCI 2-PRO
第4ステージ(205.0km)リザルト
1 ULISSI Diego UAE EMIRATE 4:36:38
2 ZINGLE Axel COFIDIS +0:00″
3 SCHELLING Ide BORA +0:00″
36 YAMAMOTO Masaki JCL TEAM UKYO +01:29′′
44 KOISHI Yuma JCL TEAM UKYO +01:53′′′
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