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横塚浩平が6年ぶりに優勝! 復活の勝利を富士で飾る|富士クリテリウムチャンピオンシップ

3月4日(土)、3月5日(日)の2日間、静岡県富士市の中心道路である青葉通りで富士山サイクルロードレース2023が開催。大会2日目となる5日は、男女それぞれの年代別レースや富士クリテリウムチャンピオンシップの交流戦、決勝が開催された。
注目の富士クリテリウムチャンピオンシップ・決勝では中盤に11名の選手が抜け出すと、この先頭集団から最終周回に抜け出した横塚浩平(VC福岡)がそのまま逃げ切り、優勝を飾った。
2017年のジャパンカップ・オープレース以来6年ぶりの優勝となった横塚だが、ここ数シーズンはケガに悩まされる時期が続いており、今回の勝利がまさに復活の勝利となった。

Jプロツアー、JCL、学連3つの頂点を決める「富士山サイクルロードレース2023」予選

Jプロツアー、JCL、学連3つの頂点を決める「富士山サイクルロードレース2023」予選

2023年03月04日

厳しいコンディションの中でのレースとなった大会2日目

前日時点で午後から雨が降る予報となっていたレース会場では、午前中から強い風が吹くなど、前日からコンディションが一変。交流戦が始まる頃には雨がぽつりぽつりと降り始めると、決勝がスタートしてから雨は本降りに。

気温もどんどん下がる中でのレースとなったため、レース後半には低体温でレースを降りる選手が出るなど、厳しいコンディションの中でのレースとなった。

前半からアタック合戦が続く中、
15周目に11名の選手が先頭集団を形成

富士クリテリウムチャンピオンシップ・決勝は、前日行われた3組の予選でそれぞれ上位25位にまでに入った75名の選手がスタートラインにつく。

雨粒が少しずつ大きくなり始めたタイミングでレースがスタートを迎えると、前日の展開もあってか、序盤からアタックがかかるが集団も容認せずに集団が伸び縮みする展開が続く。

前日の予選でも1周目から逃げ切る展開を見せた今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)は、「ゴールスプリントは苦手なので、きつい展開を作って逃げられればと思い、積極的に動いていました」と語るように、前半から積極的にレースを動かしていく。

そんな中15周目のヘアピンコーナー過ぎで数名の選手が抜け出すと、チームブリヂストンサイクリングの今村や兒島直樹らが含まれていたこともあり、追走がかかって最終的に以下の11名の選手が抜け出すことに成功する。

・今村駿介/兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)
・孫崎大樹(キナンレーシングチーム)
・渡邊翔太郎(愛三工業レーシングチーム)
・谷 順正(宇都宮ブリッツェン)
・吉岡直哉(さいたま那須サンブレイブ)
・入部正太朗(シマノレーシング)
・横塚浩平(VC福岡)
・五十嵐洸太(弱虫ペダルサイクリングチーム)
・小泉響貴(明治大学)
・高本亮太(立命館大学)

立命館大学の高本亮太と明治大学の小泉響貴が、大学チームからプロ選手たちに混ざって11名の先頭集団に入ることに成功したが、小泉は「BS(チームブリヂストンサイクリング)の今村さんや兒島さんが入っていて、この時点で危ないと判断して自分も抜け出しました。このメンバーなら勝ち逃げになるだろうなととっさに勘が働きました」と、学生ながら冷静に周りが見えていたようだ。

一方、少し差がついたタイミングで前を追いかけることとなった横塚浩平(VC福岡)は、「予選から逃げるためにアタックが続く展開で、決勝では学生も一緒に走ることでより活発になると思っていました。自分としては前半我慢して抑えて。だんだん集団が疲れてきていて決まりそうだなという雰囲気もあった中で、勝ち逃げだなというメンバーが先行したんですが、自分はそのタイミングで出遅れてしまって。ぎりぎりで追って、何とか自分は間に合ったという感じでした」とレース後に振り返った。

チームブリヂストンサイクリングが攻撃を仕掛ける中、
最終周回に単独で飛び出した横塚浩平が6年ぶりにタイトルを獲得

16周目には11名の先頭集団とメイン集団とのタイム差が20秒以上にまで開く。
強力な逃げのメンバー、特にBSの今村や兒島、キナンの孫崎らスプリント力を持った選手がメンバーに含まれたこともあり、宇都宮ブリッツェンのエーススプリンターである小野寺 玲や、地元チームであるレバンテフジ静岡所属の現モンゴルチャンピオン・ バトムンク・マラルエルデンらも追走の動きを見せるが、厳しいコンディションもあってか先頭に追いつくことはできず、メイン集団に吸収される。

メイン集団はスプリンターチームである愛三工業レーシングチームがコントロールするものの、先頭集団に渡邊が含まれていること、メンバーも3人しかいないということもあってか、タイム差は徐々に開いていく。

今村は「抜け出せてからは後ろに追いつかれないようにしっかりとペースを作っていました」と語るように、チームブリヂストンサイクリング勢が積極的に先頭集団をコントロールする。

逃げ切りが濃厚となってくると、今度は11名の選手たちの中でそれぞれの意思が交錯し始める。
チームブリヂストンサイクリングとして積極的に攻撃に出た今村は、「最後も抜け出せればと考えて動いていたんですが、他の選手からマークされているというのもあって」と振り返るように、チームブリヂストンサイクリングが動いては他の選手たちが続くというような流れが自然とでき始める。

単騎で応戦していた横塚は、「BSが自ら動いてくれたのはありがたくて、BSが動かないと他も動かないので。荒れた方がやりやすかったです」と、この攻撃をむしろ利用する。

最終周回になっても先頭集団は11名のまま変わらず、このまま集団スプリントになるかと思われた矢先、S/F地点過ぎのヘアピンコーナーで横塚が少し抜け出す形となる。

横塚はこの動きについて、「最終周回での飛び出しは狙っていたわけではないんですが、最後の勝負に絡むことができないという状況だけは避けたかったので、逃げも積極的に潰しにいって。その対応で自分が潰れてしまうのも避けたかったので、S/F地点過ぎのヘアピンコーナーをゆっくりと先頭で入って、そこからいっきに踏んで、そのまま独走に持ち込みました。後ろとの力勝負なら自信があったので。マークされるチームではないという点も有利に働いて、最後うまくいきました」と、レース後に振り返る。

一方、今村は「最後も抜け出せればと考えて動いていたんですが、他の選手からマークされているというのもあって。最後の横塚さんの飛び出しは追うかどうか迷ってしまって、みんなで追いつけれるかなと思っていたんですが、みんな最後のスプリントを意識してしまって(追いつくことができませんでした)。勝ちを逃してしまって悔しいなという感じです」と、一瞬の判断ミスを悔やむ。

残り300mあたりからS/F地点でも横塚の姿が見えると、横塚は独走状態を保ち、そのままの勢いでフィニッシュラインをトップで通過。横塚自身としては2017年のジャパンカップ・オープレース以来、国内トップカテゴリーでの勝利としては同じく2017年のJプロツアー・やいた片岡ロードレース以来6年ぶりの優勝となった。

横塚は「こういうレースで勝つのは久しぶりで。JCL所属のチーム・選手としては今回のレースが初戦となったメンバーが多く、僕自身もそうだったので走る前は不安もあったんですが、予選を走った際の感触として調子が良いことを体感できていたので、気負わずに思い切っていけたかなと思います。最後はけん制もありましたし」とレース全体を振り返る。

「ここ数年はケガとかで厳しいシーズンがあり、昨年もケガや落車で思いどおりにはいっていなかった。今年は結果を求めていきたいと考えていた中で、初戦でここまでうまくいくとは思っていませんでしたが、チームとしても良い流れをつかめたかなと思います。今シーズンからチームも若手選手が増えたので、全員で積極的にレースを作っていければなと思います」とこれからのシーズンに向けてスタートダッシュを決めることができたようだ。

明治大学の学生ながら積極的に走り、多くの国内トッププロがいる中で2位に入った小泉はまだ大学1年生で、U23/エリートカテゴリーにステップアップしたばかりの選手だ。「強いプロの選手ばかりのレースだったので、自分がどこまで走れるのか分からないという状況ではあったんですが、強い選手たちと一緒にしっかりローテーションを回しながら結果を残すことができて良かったです。先週開催された学連の神宮外苑クリテでは優勝を目指していたんですが、2位という結果で本当に悔しかったので、今日のレースは気持ちで負けないように、優勝するぞという気持ちで走っていたので、年齢とか関係なく頑張りました」と振り返る。

今シーズンから自身の地元チームであるさいたま那須サンブレイブ所属選手としてJCLのレースも走る小泉は、「今年からさいたま那須サンブレイブに加入したので、JCLのレースでもしっかりと結果を残したいと思います」と今後の目標を語ってくれた。

トラックのネーションズカップが続く中での参戦となった今村は、「(ネーションズカップ第1戦と第2戦の間というタイトなスケジュールの中での参戦について)第2戦がすぐにあるので、そこに向けたコンディション調整という意味合いもありました。そういう意味ではいい刺激になったので、良かったかなと思います。第1戦では良いパフォーマンスが出せなかったので、第2戦では自信を持って臨めるようにあと数日調整していきたいなと思います」と、ネーションズカップ第2戦に向けていいレースができたようだ。

富士クリテリウムチャンピオンシップ 決勝(1.8km/Lap×30Laps)リザルト

1位:横塚浩平(VC福岡) 1時間17分37秒
2位:小泉響貴(明治大学) +1秒
3位:今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 同

<周回賞>
10周回目:小山貴大(群馬グリフィンレーシングチーム)
20周回目:兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)

<敢闘賞>
今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)

 

大会公式WEBサイトはこちら
https://fcrr.fujicity.jp/2023/

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