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春の台湾KOMが開催、元BMCのサイモン・ゲランスも参加し3位で完走|Taiwan KOM-Spring

3月27日(月)、台湾・花蓮県で中華民国自転車騎士協会が主催するイベント「2023 The Road to Taiwan KOM – Spring(2023 春季台湾KOM山岳王への道)」が開催された。この大会の最大の特徴は海抜0mの花蓮から標高3275mの合歓山・武嶺まで105㎞を一気に上るもので、オーストラリアの元プロ選手、ツアー・ダウンアンダーで4勝しているサイモン・ゲランスが参加で3位でフィニッシュし、多くのファンの前で元気な走りを披露した。

標高3275mまで上るヒルクライムレースは年3回開催

毎年秋に開催される 台湾KOM Challengeは、賞金を狙うプロライダーが世界中から参加する名物レース。今年は10月27日に開催予定だが、今回はその春(3月27日)の大会で、さらに夏(6月26日)にも開催予定だ。

2023春季台湾KOMは、秋に開催される台湾のKOM Challengeと同じコースで開催され、タロコ渓谷や中高地の混合林、2500m以上に及ぶ連続する山々を抜ける。秋の台湾KOM Challengeより制限時間が長く、台湾KOM Challenge体験を提供すると同時に、素晴らしい景色を深く味わうことができる。

今年は、オランダ、香港、デンマーク、英国、オーストラリア、韓国、シンガポール、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、日本、フィリピン、ポリネシア、ベトナムなど、計16カ国から約40人の外国人ライダーと、台湾の有力選手を含む170人の台湾人ライダーからなる合計210人が集まった。

注目はサイモン・ゲランスの参加

オーストラリア出身の元プロ選手で、2018年にBMCレーシングを最後に引退したサイモンもこの春季KOMに参加し、このレースに多くの見どころをもたらした。サイモンは、2005年から2018年までスカイやグリーンエッジなどワールドツアーで活躍し、オーストラリア国内のツアー・ダウンアンダーで4度の優勝、2013年のツール・ド・フランスでのステージ優勝、2014年オーストラリア選手権優勝、2016年のオーストラリア・ワールドツアーでの優勝などを経験している選手だ。

サイモンは、ヨーロッパで多くのルートを走破しており、ずっと台湾KOM Challengeに挑戦したいと思っていたが、昨年の10月には台湾に来ることができなかった。そのため、今回は應曜越社の招待で台湾を訪問し、台北国際自転車展に参加。さらに主催者による特別な招待を受けて、春季台湾KOMに参加した。

先頭3人が合歓山・武嶺まで駆け抜けた

3月27日早朝、富世国小学校から出発した男子グループは初めに13人の先頭集団を形成した。西寶補給ポイントを過ぎた後何彦誼、吳沂璋、サイモンによって3人の先頭集団が形成され、ゴールまで10kmの道のりを進んでいった。ゴールまで残り3kmになると、先頭の何彦誼が単独アタックで抜け出し、吳沂璋との差は100mにまで広がった。最終的に何彦誼が1位、吳沂璋が2位となり、サイモンはトップを狙うことも追撃もせず、総合順位で3位となった。

今回のレースは天気が良く、ゴールは標高3275mの武陵だった。しかし、117km地点で道路工事が行われていたため、約60人の選手が工事現場で立ち往生した。しかし午前12時までには通行可能となり、この区間の時間はタイム計測から除外されたため、成績に影響はなかった。この件に関して、事前の説明会で参加者に告知していたため、スムーズに対応することができた。花蓮県警察署、南投県警察署、総合建設会社、建設班の方々のご協力のおかげでこのようなトラブルに対処することができ、選手たちは無事に完走することができた。

優勝した台湾の若手、何彦誼コメント

春季KOM三連覇を達成した台湾の若手選手、何彦誼(Equipo Finisher)は、「西寶からタイム差を縮めながら、吳沂璋選手とサイモン選手と一緒にゴールまで走りました。速度は予想よりもかなり速かったですが、今日の完走タイムには満足しています。今後、2カ月間スペインに行きヨーロッパのレースを経験し、台湾にたくさんの学びを持ち帰りたいと思います」と語った。

2位吳沂璋のコメント

2位の吳沂璋は「私たちは最後の10kmまでサイモン選手とともに走り続けました。私はサイモン選手に、これが最後の10kmだと伝え、皆が自分のペースを調整し始めました。最後の1kmになった時、何彥誼選手が先頭に立ち、私たちは彼から30m離れた位置にいましたが、私はもう酸欠になっていました。あと少しで追いつきそうでしたが追いつくことはできませんでした。彼も私と同じように苦しかったと思います」と述べた。

3位サイモンは初めての台湾を満喫

ツアーダウンアンダー四冠王のサイモンは今回第3位を獲得した。「みなさん、ありがとうございます。本当に難しいレースでした。特にラスト数kmの上り坂は非常に険しいものでした。前の2人の選手は非常に強く、素晴らしいパフォーマンスを発揮していて、才能を持っています。台湾に来るのは初めてで、自転車ショーを見たり、台湾KOMレースに参加したりしました。台湾はとても美しい場所で、競技レベルは非常に高いです。次回も参加できることを非常に楽しみにしています」とコメントした。

女子優勝は2021年KOM Challengeの勝者曾可妡

KOM Challenge後、現在は国立台湾体育運動大学で働いている2021 KOM女子チャンピオンの曾可妡は、台中市女子自転車チームの代表として出場し、「もっと速く完走できると思っていたが、実際は力尽きてしまった。普段のトレーニングは必ず4時間以上行い、ヒルクライムを上る時は楽しみながら上ると苦痛を感じなくなる」とコメント。

10月27日にTaiwan KOM Challenge開催

自転車愛好家に大人気の東部海岸自転車シリーズイベントが4月15日から16日に開催される予定だ。6月26日の「2023夏季台湾KOMチャレンジ山岳王への道」と10月27日の「2023台湾KOM Challenge」のシリーズイベントは近日中に申し込みが開始される。

詳細はTaiwan KOM Challenge公式WEBサイト
www.taiwankom.org

リザルト

男子

1 何彥誼 (TWN、Equipo Finisher) 03:37:03.39
2 吳沂璋 (TWN、TEAM WAYPOINT) 03:38:03.36
3 Simon Gerrans (AUS、曜越單車 x TSC) 03:45:55.63
4 Lee Trumpore (USA、PNS Taipei) 03:57:15.50
5 謝博崴 (TWN、TEAM WAYPOINT) 04:00:21.29
6 唐友恩 (TWN、MSG Cycling Team) 04:04:56.03

女子

1 曾可妡( TWN、台中市女子自由車隊) 04:49:07.30
2 卓佳盈 (TWN、MSG Cycling Team) 05:10:01.63
3 周秀慧 (TWN、MSG Cycling Team) 05:16:56.63
4 葉玳君 (TWN、MSG Cycling Team) 05:19:29.38
5 周逸文 (TWN、女子口耑口我) 05:23:17.11
6 鄧盈雙 (HKG、First Ten Generation Team) 05:26:11.18

 

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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