岡が100kmのロングエスケープ! クレダーがスプリントでステージ3位に|ツアー・オブ・タイ
Bicycle Club編集部
- 2023年04月05日
現在タイで開催中のTour of Thailand(ツアー・オブ・タイ)に参戦しているJCL TEAM UKYO。第4ステージでは中盤から逃げ続けた岡 篤志選手がステージ優勝を狙うも、ゴールまで残り300mで集団が逃げを吸収。逃げ切りとはならなかったが、チームメイトのレイモンド・クレダー選手が集団スプリントの末、ステージ3位へ。小石祐馬選手も総合2位をキープした。以下、プレスリリースよりレースレポートをお届けする。
大会最長203.2kmのロングステージ
Tour of Thailand第4ステージは高地にあるカオヤイナショナルパークからカンボジア付近のアランヤパラセットまでの203.2km、今大会最長のロングステージとなります。コースは前半60kmを山の尾根のアップダウンをこなしながら2回目の山岳ポイント(57.3km)を皮切りに平野に下ってフラットが100km以上続くレイアウト。
第3ステージで総合2位を取り戻した小石選手ですが、8秒後ろに3名の選手が同タイムで並んでいるだけに気の休まらないステージとなります。前日のミーティングでは、小石選手を守りボーナスタイムを稼がせないためにエスケープにメンバーを乗せて戦おうという戦略となりました。当初の予定ではこの日まで長く牽引役を買っていた岡選手を休ませる予定だったのですが、レースはその岡選手が大健闘する展開となりました。
レース当日の朝は高地とあって少し涼しい陽気。選手たちは幾分リラックスした様子でスタートまでの準備を整えました。200kmの長丁場を戦うための補給をポケットにスタートラインに並びます。この日も小石選手は繰り下がりのスプリント賞ジャージ、最前列の優先スタートで大会に華を添えました。
リアルスタートが切られると今日は連日の疲れを見せるどころか選手たちはいつも以上に激しく動きます。
序盤がアップダウンのレイアウトだけに逃げのタイミングを作りやすいのもありますが、この日は総合3位につけているトレンガヌのサインバヤール選手の攻撃が鋭く何度もアタックを仕掛けていきます。
この展開を危険視したJCL TEAM UKYOはベンジャミ・プラデス選手、山本大喜選手が彼の番手についてエスケープを決めさせない働きに出ます。
それでも繰り返されるアタックに、今度はネイサン・アール選手がカウンターで飛び出していきます。2日目の優勝者のサンダーランド選手、ツール・ド・台湾の覇者のジェロエン選手らが追いつき、かなり良いメンバーで先行グループを形成します。
総合では遅れている彼らだけにこの逃げが容認されるかというところでしたが、後方の追走が激しくなり振出しに戻ってしまいます。
そしてレースは1回目のスプリントポイント(90km地点)の攻防を起因とした岡選手を含む7名のエスケープが決まります。このリードグループは50km経過してプロトンと4分差をつける本格的なエスケープとなります。
プロトンをコントロールするのはリーダーチームのルージャイ、残り30kmに迫ると縮まらないタイムギャップにスプリンターのクスマ選手を擁するインドネシアが本格的に牽引に加わります。
この展開によりその差は一気に2分を切る程に縮まると、先行していた岡選手がアタックを開始、トレンガヌとタイコンチネンタルの選手と3名で逃げ切りを狙います。
ゴール前1km、3名の逃げ切りが先か彼らに迫るスプリントトレインが吸収するか微妙な距離になってきます。残り300m、とうとうプロトンが3名をキャッチ、ここでプラデス選手がクレダー選手のために先行します。
道幅いっぱいに広がる接戦スプリントでゴールを決めたのはインドネシアのクスマ選手、クレダー選手はハンドルを投げて車輪を差し込み3位となりました。ゴール直前まで岡選手の逃げ切りかという惜しい展開となりましたが、結果的に危険視していたボーナスタイムで順位を失うことなく小石選手の総合2位を守りました。
残るステージは2日、距離も160km台と少し短くなりますがシビアな総合争いは変わらず続きます。
岡選手コメント
「プロトンとのタイム差が1分半に近づいたらアタックする計画で進み、そのとおりの展開になりました。ただ3名の力量に差がありトップスピードを維持するのに調和がとれず最後に捕まってしまう結果となりました。非常に悔しいですがこれもロードレース……。また次のチャンスを狙います」
清水監督のコメント
「今日は休むはずの岡選手がタイミングをつかんで抜け出し、あわや逃げ切りという大健闘をしてくれました。総合成績のある選手の時間との読み合いの中で岡選手にリードしていくペースを相談しながらコントロールしてもらい、残る距離とタイム差が安全圏になったところで岡選手が攻撃に転じたという展開です。チーム全体としても選手のチェック、そして総合を守るための攻撃とよく動けていたと思います」
第4ステージ リザルト
1 KASUMA Terry Indonesia national 4:27:23”
2 CARATENSEN Lucas ROOJAI +00:00”
3 KREDER Reymond JCL TEAM UKYO +00:00”
7 PRADES Benjamin JCL TEAM UKYO +05:13″
18 YAMAMOTO Masaki JCL TEAM UKYO +05:13″
総合順位
1 BATSAIKHAN Tegshbayar ROOJAI 15:47:57”
2 KOISHI Yuma JCL TEAM UKYO +00:43‟
3 SAINBAYAR Jambaljamts TRENNGANU +00:45”
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