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リム高40mm以下の軽量ホイールレビュー 「シマノ・WH-R8170-C36&WH-RS710-C32」編|SHIMANO

厳しい山岳やハードなアップダウンコースでサイクリストをサポートする軽量ホイール。そのなかからリムハイト40mm以下に絞ってオススメモデルを紹介。

今回はシマノ・アルテグラホイール「WH-R8170-C36-TL」&105コンポーネントに属する「WH-RS710-C32-TL」編。バイシクルクラブ誌でおなじみのインプレッションライダー、管 洋介&ハシケンのレビューとともにお伝えする。

SHIMANO アルテグラ WH-R8170-C36-TL

「コスパがいい」だけでは語り切れないセカンドモデル

シマノホイールは、そのセカンドとサードをかためるモデルにも抜かりはない。デュラエースに次ぐアルテグラ(R8100シリーズ)もまた、シマノホイールを象徴する名前のひとつ。

リアホイールに搭載されるフリーボディは11速と12速両方に対応するため、現代の多くのコンポーネントシステムに対応する

R9200デュラエースホイールと同じリムハイトとリム幅を採用したアルテグラの「C36」は、坂や山岳での高いクライミングパフォーマンスを発揮する。2つのグレード感でわずかな重量差や機構の違いはあれど、そのレベルは多くのロードバイク乗りの要望を満たすレベル。エアロダイナミクス性能や軽さも高い。コスパの高さを含めるとデュラエースと肩を並べるほどのセカンドモデルだ。

スポークとハブフランジはオプトバル(2:1)設計によって結合される。スポークの形状はデュラエースと同様にストレートプル&バテッドだ
デュラエースと同様のリム内幅21mm、リム外幅28mm。対応タイヤ幅も同様に25mm~32mm。現代的ロードシーンにおいてスタンダードな規格だ

「デュラエースとの性能差は非常に少ない。ケイデンスを高く保ちたい人にオススメ」(管 洋介)

トルクの抜けが軽く、ペダリングのリズムを保ちやすい駆動剛性。これがバイクの性能を素直に引き出してくれる。前後で100gという重量差を除けばデュラエースとの走行性能差は非常に少ない。アルテグラを手にしてしまうと、もうほかに目移りしないほど、コスト面を含めてハイバランスのホイールだ。常に駆動の軽快さを失わないのでパワーを掛け続けるヒルクライムで武器になるだろう。その直感的な反応性から、ややケイデンスを高く保ちたい人にとくにお勧めしやすい。

また高剛性なリムはコーナリング時において描いたラインを崩さずに、その後の立ち上がりにおいてもフロントの立ちまわりの軽さと駆動の反応のよさによりスピードをラクに回復できる。

レビューライダー 管 洋介

アヴェントゥーラサイクリングの監督兼レーサーであり、フォトグラファーでもある多彩なライダー。 長年バイシクルクラブ誌において完成車やホイー ルのレビューを行ってきており、 数値のみにとらわれず、直感的な面からも評価できる

SPEC

シマノ・WH-R8170-C36-TL

9万860円(フロント)、10万5930円(リア)
●リム:カーボン ●ディスクブレーキタイプ:センターロック ●リム高:36mm ●リム内幅:21mm ●リム外幅:28mm ●対応タイヤ:チューブレス ●対応タイヤ幅:700×25 ~32mm ●重量:1488g(前後セット)

SHIMANO WH-RS710-C32-TL

アルテグラとほぼ同じ重量! ヒルクライムデビューに最適

アルテグラに次ぐWH-RS710-C32-TLは、シマノ製カーボンロードホイールのなかでもっとも手ごろな価格で手に入るモデル。実質的には「SHIMANO105グレード」に含まれる一品だ。32mmの低いリムハイトが特徴で、その総重量はじつはアルテグラの前後セットとほとんど差がない。

シマノ唯一の32mmハイトのカーボンリム。リムは内幅で21mmで、対応タイヤ幅は最大で32mmとなっている。ロゴをあえて小さくシンプルに収めた

個性を主張しないシンプルなデザインはどんなバイクにも合わせやすく、バイク性能を上げるためだけでなく、かっこいい一台を作り出すことにも貢献する。またこの32mmのほか46mmハイトのモデルも同価格で展開。

直径2.0-1.6-2.0mmのJベンドスポークを採用。信頼あるクロスの組み方で、剛性と快適性のバランスに優れるため、さまざまな用途に安心して使える
11速と12速に対応するハブ。長年積み重ねたシマノの技術が詰まっており、十分な耐久性や回転性能を発揮する

「重量を抑えて鋭さと巡航性を獲得。はじめてのアップグレードに最適」(ハシケン)

105グレード初のカーボンリムホイールは、上位グレードのデュラとアルテのリムハイト36mmに対して32mmに抑えられている。リム重量の増加を抑えてゼロ発進に鋭さを与えつつ高い巡航性能を実現し、バランスに優れている。誰でも扱いやすい操作性も魅力と言えよう。

105コンポーネントもDi2化と12速化を果たし、もはやエントリーグレードではない。105コンポ付きの完成車が軒並み50万円を軽く超える時代だ。そのためアッセンブルされるホイールはコストダウンを余儀なくされている現実がある。今作は、そんな初めてのディスクブレーキロードに乗っている人にとってドンピシャな高性能モデルだ。完成車付きホイールと比べ、前後で300g前後の軽量化が可能だろう。ヒルクライムレースデビュー前のはじめてのアップグレードに最適だ。

レビューライダー ハシケン

自転車ジャーナリストとして全国で活躍するベテランライダー。完成車やパーツの短期的、長期的なレビューを得意とし、軽さや剛性に関しての感覚は特に鋭い。有名ヒルクライム大会の優勝者でもある

SPEC

WH-RS710-C32-TL

7万6010円(フロント)、7万9090円(リア)
●リム:カーボン ●ディスクブレーキタイプ:センターロック ●リム高:32mm ●リム内幅:21mm ●リム外幅:28mm ●対応タイヤ:チューブレス ●対応タイヤ幅:700×25~32mm ●重量:1504g(前後セット)

問:シマノ自転車お客様相談窓口 TEL.0570-031961 https://bike.shimano.com

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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