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ギリシャ王者バグラスが京都ステージを制して総合首位に|ツアー・オブ・ジャパン

5月21日から28日の8日間にかけて開催されているツアー・オブ・ジャパン2023(以下、TOJ)。

大会2日目となる5月22日は第2ステージとして京都ステージのレースが、けいはんなプラザをフィニッシュ地点とした周回コースで開催。

前半からアタックがかかり続け、最終周回に入ってもなおアタックが続く非常にアグレッシブなレースとなった京都ステージだが、最後は集団スプリントとなり岡 篤志(JCL TEAM UKYO)の後ろからスプリントしたゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)が前日の堺国際クリテリウムに続き、2日連続で集団スプリントを制す形となった。また、バグラスはステージ優勝によるボーナスタイムを獲得したことにより、第2ステージ終了時点で総合トップに。京都ステージの地元チームを務めるマトリックスパワータグにとって最高の日となった。

華やかな雰囲気の中での開催となった京都ステージ

5月21日から28日の8日間にかけて開催されているツアー・オブ・ジャパン2023。

大会2日目となる5月22日は第2ステージとして京都ステージのレースが、けいはんなプラザをフィニッシュ地点とした周回コースで開催。けいはんなプラザをフィニッシュ地点とした1周16.8kmのコースは、特に前半区間の道幅が狭く、かつ勾配の厳しい区間が続くため、集団内での位置取りとパワーが要求される。

パレードのスタート地点は普賢寺ふれあいの駅。2019年までは近隣にキャンパスを構える同志社大学でのパレードも行われていたが、今年は普賢寺ふれあいの駅から周回コースへ直接向かうルートへ変更。しかし、2019年と変わらずスタート前には同志社大学のチアリーダーによるパフォーマンス披露が行われ、また平日にも関わらず多くの観客がスタート地点/フィニッシュ地点に集まるなど、華やかな雰囲気の中での開催となった。

アタック合戦となるレース序盤

16チーム・96名の選手がスタートを切ると、普賢寺ふれあいの駅からフィニッシュ地点であるけいはんなプラザへと向かう周回コースの途中地点でリアルスタートが切られる。

各チームの選手が積極的にアタックをかけ、2019年には逃げ切りを決め、今年こそは京都ステージでの優勝を狙っていると公言していた入部正太朗(シマノレーシング)も積極的にアタックを仕掛けていく。

2周目に入ってもアタックが決まらずレースが落ち着かない中、ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)が単独でのアタックに成功し、集団とのタイム差を徐々に広げていく。

山岳賞ポイントを狙ったアタックにより、4名の選手が逃げ集団を形成

セインベヤールがアタックを決め、単独で逃げ続ける中、集団からは兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)のアタックをきっかけに3名の選手が追走を仕掛ける。

兒島はレース後に「山岳賞ジャージの獲得を今日は狙っていたので、序盤から積極的に動いていました。追走を仕掛けたのも山岳賞ジャージのためで、積極的にペースを作って3周目のKOM前には追いつこうと考えていました」と語ったとおり、兒島ら3名の選手は3周目のKOMに設定された山岳ポイントを前にセインベヤールに追いつくと、兒島が見事に1着通過を決める。

この時点での逃げのメンバーは以下のとおり。
・ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム)
・山本元喜(キナンレーシングチーム)
・中井唯晶(シマノレーシング)
・兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)

5周目にセインベヤールが逃げ集団からドロップするものの、他の3名は逃げ続け、2回目の山岳賞ポイントでも兒島が1着で通過。第2ステージからの設定となる山岳賞ジャージの獲得を確定させる。

ギリシャチャンピオンのバグラスが集団スプリントを制す

4名の逃げ集団に対してメイン集団はフランシスコ・マンセボを中心にマトリックスパワータグの選手が先頭を固め、ペースをコントロールする。

メイン集団は徐々に逃げ集団とのタイム差を縮め、2回目の山岳賞ポイントを終えた頃には逃げ集団の後ろにメイン集団の姿が見えるまでに差が縮まる。

最終周回に入って逃げ集団を吸収したメイン集団では、KOMへ向けて有力選手によるアタック合戦が勃発。

集団では中切れが起こる場面も出てき始め、集団内が少しずつ混迷し始めると、さらに落車も発生。入部正太朗やカーター・ベトルスらが落車し、その他にも総合上位に入ると思われていた選手がタイムを失ってしまう。

落車や中切れでメイン集団の人数が徐々に減っていくと、最終周回の後半にはプロトンの人数は30名ほどにまで絞り込まれる。さらに、集団が不安定ななか1名の選手が再びアタックして数秒程度リードを奪ったが、このアタックも決まらず、集団は1つのままホームストレートへと姿を見せる。

岡 篤志(JCL TEAM UKYO)を先頭に集団が姿を見せると、前日のクリテリウムで優勝したゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ)が岡のロングスプリントの後ろから残り50mを切ったあたりで横に並びかけると、そのままの勢いで岡をパスし、前日のクリテリウムに続いて2日連続での優勝を飾った。

また、前日の個人タイムトライアルではバグラスが岡に対して3秒差となっていたが、京都ステージでの優勝により獲得したボーナスタイムで岡やルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング)とのタイム差を逆転し、バグラスがステージ優勝だけでなくリーダージャージまで獲得する形となった。
京都ステージはマトリックスパワータグがホームチームとなっており、ホームチームが見事優勝、そしてリーダージャージを獲得するという最高の一日となった。

リザルト 第2ステージ京都

ステージリザルト

1位:ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ) 2時間46分9秒
2位:岡 篤志(JCL TEAM UKYO) +0秒
3位:ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO) +0秒
4位:イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) +0秒
5位:ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング) +0秒
6位:草場啓吾(愛三工業レーシングチーム) +0秒

個人総合成績

1位:ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ) 2時間46分9秒
2位:岡 篤志(JCL TEAM UKYO) +1秒
3位:ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) +1秒
4位:ベンジャミ・プラデス(JCL TEAM UKYO) +3秒
5位:ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング) +5秒
6位:リアム・ジョンストン(トリニティ・レーシング) +6秒
7位:今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) +9秒
8位:ネイサン・アール(JCL TEAM UKYO) +11秒
9位:フェリックス・スティリ(EFエデュケーション・NIPPO ディベロップメントチーム) +11秒
10位:イエルン・メイヤス(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) +11秒

ポイント賞総合成績

1位:岡 篤志(JCL TEAM UKYO) 28ポイント
2位:ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ) 25点
3位:ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング) 22点

山岳賞総合成績

1位:兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) 10点
2位:ジャンバルジャムツ・セインベヤール(トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) 6点
3位:中井唯晶(シマノレーシング) 2点

新人賞総合成績

1位:ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング) 2時間46分14秒

 

大会公式サイトhttps://www.toj.co.jp

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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