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パワーアップした第2世代の軽量E-MTB「Turbo Levo SL」|SPECIALIZED

「MTBらしさを追求したE-MTB」として人気のTurbo Levo SLが、新型モーターユニットを得てフルモデルチェンジ。

フォレストバイク(神奈川県小田原市)で行なわれた試乗会には、同社アンバサダーのマット・ハンターとフィルムクルーのマッティ・マイルズ、ソイルサーチングのファニーも来日。新旧Levo SLをいっしょに走らせ、その持ち味を存分に披露してくれた。

トレイルライドのクオリティーを追求したE-MTB

2020年に登場したスペシャライズドのカーボンEーMTB、Turbo Levo SLは、他メーカーE-MTBの車重が軒並み20kgオーバーなのに対し、17kg台と通常のカーボンDHバイク並の軽さを実現したことで、重量に敏感なバイクファンにもE-MTBへ関心を持たせることに成功。

今回発表された第2世代モデルは、同社のペダルバイク、スタンプジャンパーEVOのジオメトリーを踏襲。サスペンショントラベルも前160mm、後150mmと余裕を持って下りが楽しめるデザイン。これにトルク43%、パワー33%とそれぞれ向上させたTurbo SL 1.2モーターを搭載。車重はほぼ変わらず、軽快なハンドリングでよりパワフルに走り続けることが可能となった。

パワフルで静粛性に優れるモーターユニット

サイズ、重量ともほとんど変わらず、最大出力320W、最大トルク50Nmとパワー&トルクアップを果たしたTurbo SL 1.2モーター。バッテリー容量は320Whと変わらず。一部から意見のあったモーター駆動音についても、内部機構の見直しとモーターのケース底部を波形にすることで音量低減に成功している。

さまざまなシチュエーションに対応する調整機能

ヘッドアングルは63、64.25、65.5度と3段階に調整が可能。リアピボットとショックユニット後端のフリップチップを入替えることで29″ホイールの装着も可能としている。

S1サイズを除きリザーバータンク付きのFOXフロートXを搭載.。より下りを楽しむためにコイル式ショックの取り付けも可能となった。

リアサスペンションのキネマティクスを効率的かつ快適な乗り心地を実現するために再設計。 アクスルパスをより後方に設定したことによりペダリングと上りの動作はリニアに。またレバー比を低く設定したことで、小さなバンプやストローク中間域での感度が向上している。

スマホ無しでも調整可能なコントロールユニット

Kenevoから採用されたMasterMind TCUは、ミッションコントロールアプリによってトルク、航続可能距離、乗り心地、パワー、信頼性そしてライドデータを記録するだけでなく、手元のコントローラーでトルク配分を変更することも可能となっている。またSRAMイーグルAXSとペアリングしてシフトデータを表示することも可能。

本誌スタッフがマット・ハンターとライドしてインプレッション

「静かで速い」流れるようなライディングを実現 byマット・ハンター

試乗会の前日に前モデルのLevo SL Comp Carbonに乗ったこともあり、2023年モデルの進化の度合いをリアルに体験できた。前後29″ホイールから前29″/後27.5″の”マレット”へ。これまでも軽快なコーナリングが楽しめたが、マレットになりコンパクトに曲がれるので、ニンジャレイルの連続するコーナーでも体が遅れることなく思ったラインをトレースできる。

さらにフォレストバイク風神/雷神エリアに向かう上りでは、新しいモーターの実力を体感。電動モーター特有の引きずるような音がほぼ消え、脚を休ませつつ会話しながら目的地まで行くことができる(旧モデルのモーター音も気になる大きさではないと思っていたが)。同行したマットが「チェーンスラップやモーター音がしないから、ライディングに集中できる」と言うくらいなので、より静粛性が増したのは間違いない。

圧巻だったのは、マットが雷神トレイルで見せたビッグジャンプ。ペダルバイクと変わらないアクションを連発。「スタートまで戻るのがラクだから、いくらでも飛べるよ(笑)」と次々に大ワザをメイク。「Levo SLは”軽くて速いeバイク”なだけじゃないんだよ。ペダルバイクのさらに向こうまでいける、マウンテンバイクとして次のステージを目指して作られたんだ」

普段使いからパークライドまで自由に楽しめる新型Levo SLは、オフロードライディングの新領域を開拓したと言えるだろう。

マット・ハンター。カナダのプロMTBライダーであり、世界中のトレイルを駆けるアドベンチャーライダーでもある

LEVO SL シリーズ 3モデル スペック紹介

TURBO LEVO SL COMP CARBON

価格:99万円(完成車/税込)

■フレーム:Fact 11mカーボン ■フォーク:FOX 36リズム29″ ■コンポーネント:スラム・GXイーグル ■ブレーキ:スラム・コード・RS ■ホイール:スペシャライズドF29/R27.5 アロイ ■タイヤ:タイヤ:Fブッチャー・GRID TRAIL 29×3.0/RエリミネーターGRID TRAIL 27.5×2.3 ■カラー:グロスブレイズ/ブラック/シルバーダスト、サテンドッピオ/サンド/シルバーダスト、サテンミスティックブルー/ミスティックブルーメタリック/シルバーダスト ■サイズ:S1、S2、S3、S4 ■重量:18.2kg(サイズS4/ペダルレス)

S-WORKS TURBO LEVO SL

価格:192万5000円(完成車/税込)

■フレーム:Fact 11mカーボン ■フォーク:ロックショックス リリックアルティメイト・フライトアテンダント29″ ■コンポーネント:スラム・XXイーグル・トランスミッション ■ブレーキ:スラム・コード・ステルス・アルティメイト ■ホイール:Fロヴァール・トラバースSL 29/Rロヴァール・トラバースSL 27.5 ■タイヤ:Fブッチャー・GRID TRAIL 29×3.0/RエリミネーターGRID TRAIL 27.5×2.3 ■カラー:ブラックカーボン/スモーク ■サイズ:S2、S3、S4 ■重量:17.7kg(サイズS4/ペダルレス)

S-WORKS TURBO LEVO SL LTD

価格:198万円(完成車/税込)

■フレーム:Fact 11mカーボン ■フォーク:ロックショックス リリックアルティメイト・フライトアテンダント29″ ■コンポーネント:スラム・XXイーグル・トランスミッション ■ブレーキ:スラム・コード・ステルス・アルティメイト ■ホイール:Fロヴァール・トラバースSL 29/Rロヴァール・トラバースSL 27.5 ■タイヤ:Fブッチャー・GRID TRAIL 29×3.0/RエリミネーターGRID TRAIL 27.5×2.3 ■カラー:ブラックカーボン/スモーク ■サイズ:S2、S3、S4 ■重量:17.9kg

問:スペシャライズド・ジャパン www.specialized.com/jp/ja

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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