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女子版ツール・ド・フランス史上最長177km、第4ステージでカステリンが独走で勝利

7月26日、女子版フランスツールドフランス「ツール・ド・フランス ファム アヴェク ズイフト(以下略、TDFF)」の第4ステージが行われ、ヤラ・カステリン‘(フェニックス・ドゥクーニンク、オランダ)が勝利、総合首位はロッタ・コペッキー(SDワークス)が維持している。

177kmもの長距離ステージ、與那嶺は81位でフィニッシュ

第4ステージは177kmの丘陵ステージというTDFF史上最長のコースとなった。さらにローリンウスターとのため選手たちは180km以上を走ることになった。ステージ序盤は與那嶺恵里のチームメートのヘンリエッタ・クリスティ(ヒューマンパワードヘルス)が先頭に立つが、彼女は最初の上りコル・ドゥ・クレサックで捕まってしまう。怒涛のアタックが続きシェイラ・グティエレス(モビスター、スペイン)、クリスティーヌ・マジュラス(SDワークス、ルクセンブルグ)、ココリン・ラベッキ(ユンボ・ヴィスマ、アメリカ)ら14人のライダーがメイン集団との差を広げていった。

A.S.O./Charly Lopez

さらに多くのライダーがこの強力な逃げグループにブリッジを仕掛けるも、失敗。その差はツール・ド・フランス・ファム・アベック・ズイフトでこれまでに見たことのない高さに達し100km地点で最大10分35秒まで広がった。その後、この日3番目の上りカテゴリー3のコテ・デュ・コロンビエの上り口では、その差は7分に縮まった。

A.S.O./Charly Lopez

そして、この日のメインの上りであるカテゴリー2のコル・ドゥ・モワゼル(4.6km、5.5%)で、カステリンが残り20km付近で独走となった。いっぽうマイヨ・ジョーヌを着るコペッキーもペースを上げ、総合順位で争っているメンバーを引き離した。頂上では、カステリンの追撃者42秒、そしてコペッキーは3分3秒、さらに集団は3分25秒差となった。

プロトン内でのポジション取りが上手な與那嶺、エースを連れていく役割を担っている PHOTO:武井享介

カステリンはロデーズまで力強いペースを維持し、プロ初勝利を挙げた。そして2位は1分11秒遅れでデミ・フォレリング(SDワークス、オランダ)。またマイヨ・ジョーヌを着ているロッタ・コペッキー(SDワークス)は1分27秒遅れの14位でフィニッシュし、マイヨジョーヌを維持している。

A.S.O./Charly Lopez

このレースに参戦している日本チャンピオンの與那嶺恵理は中盤までチームエースのバルバラ・マルコッティをサポートし、12分19秒遅れの81位でフィニッシュしている。ここでは與那嶺をはじめ、スペインロードチャンピオン マビ・ガルシア(リブレーシング・エクストラ)、アネ・サンテステバン(チーム ジェイコ・アルウラー)、アロンソ・ドミンゲス(セラティジットWNTプロサイクリングチーム、スペイン)のコメントを紹介する。

140km過ぎの山岳を終え、チームカーを使い、小集団でメイン集団復帰を図る與那嶺 PHOTO:武井享介

與那嶺恵里(ヒューマン・パワード・ヘルス)

この日もチームエースのために多くの仕事を行い無事にレースを終えた與那嶺。そのコメントを武井享介コーチがインタビュー、レース詳細についてたっぷり話を聞いた。與那嶺恵里本人のYouTube、動画をご覧ください。

 マビ・ガルシア(リブレーシング・エクストラ)スペインロードチャンピオン 

今日はレース中盤までは落ち着いた感じでレースが進みましたが、後半の上りが始まったら、アタック合戦が始まって、ペースが上がりましたね。運よく今日は風はそれほど強くはなかったので、距離が長い割には体力の消費は最小限で済んだかな、と思います。

アネ・サンテステバン(チーム ジェイコ・アルウラー)

今日は総合順位を上げたい選手が、主に動くことになるだろうとは思っていました。ただ、私自身今日第1集団にいることがなかなかできなかったので、少々悔いが残るステージになってしまいましたね。とはいえ、自分自身をコントロールして、今日できることは100%やり切ったので、その点はポジティブにとらえてもよいのかな、とも思います。まだまだ厳しいステージが続くので、チャンスはあると思います。

今日は、この数日と比べると、プロトンの中の雰囲気も落ち着いていたし、風に苦しめられるということもありませんでした。でも、後半の上りが始まってからプロトンが活性化して、今日のステージ優勝者が集団から抜け出したと聞いたときには『実力のある選手に、うまく逃げられちゃったな』と思いましたね。

アロンソ・ドミンゲス(セラティジットWNTプロサイクリングチーム)

今日は今年のツールの最長距離のステージだったので、みんな落ち着いたスタートとなりましたね。チームメイトが逃げ集団に乗ってくれたので、私自身は終始落ち着いてレースができました。向かい風はレース中に何度か感じることもありましたが、今までのステージから比べればそれほど大きな影響にはなかったと思います。

(2024年のパリオリンピック選考について)、私自身は、チャンスがあればパリオリンピックを走ってみたいです。でも今のスペイン女子では、マビとアネが頭一つ抜け出した実力と経験を持っていますし、そのあとに私と同じくらいの力を持つ選手が大勢います。

だから現実的な話をすると、スペインがオリンピックの出場枠を最低でも3枠は取らないと、私がオリンピックを走るのは難しいでしょうね。

 

大会公式サイト
https://www.letourfemmes.fr/en

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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