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パナレーサーアジリストファスト、合計1500km乗車レビュー|PANARACER AGILEST FAST

国産の自転車専業タイヤメーカーといえばパナレーサーだ。昨年市場へ投入したロードタイヤのアジリストは、その性能の高さから一気に市民権を得た。そんな日ごとに存在感を増す同社から、「アジリストを超えるアジリストが出る」と聞いたとき、にわかには信じがたく、イメージも湧かなかった。どんなタイヤなのか。そんな疑念を抱くメディアに用意されたのが、ライドエクスペリエンス社と合同で行われた「パナレーサー“アジリストファスト”エクスペリエンス – 森とグルメの那須高原ツアー」である。一般の参加者のツアーとは別日での開催であり、メーカーの人に根掘り葉掘り質問するにはいい機会だ。この機を逃すまいと、本誌でインプレッションライダーなどで活躍するハシケンが参加した。実際に合計で1500km以上をアジリストファストとともに走行したレビューと併せてお伝えする。

アジリストの頂点に立つ“ファスト”

15年近くフルモデルチェンジに舵を切ってこなかったパナレーサーが、ついに昨年、殻を破ったモデルとして登場させたアジリストシリーズ。あれから約1年半。その頂点のポジションに新たに誕生したのがアジリストファストだ。目指した性能は第一に転がり抵抗の低減。世界的にシェアも人気も高い某モデルをターゲットに開発が進められ、外部機関でのデータ上でも転がり抵抗値を上回ることに成功している。実際に今回のイベント当日に配布された資料には、転がり抵抗値の比較グラフが明記されていた。そのあたりを感じつつ、真夏の那須高原へと走り出す。

転がりが20%向上し、ライバル社を超えた

まず、タイヤを一言で表現するなら、未体験の高次元オールラウンダー。走り出してすぐに、最高レベルの転がりとグリップを実感できる。25Cと28Cを双方テストしたが、ともにロードコンタクトがソフトで路面の凹凸を感じにくい印象だ。データ上で、スタンダードなアジリストを20%上回る転がり抵抗の低減を実現し、ライバル社を上回るハイレベルの転がりの良さは、実走でも確かに実感。高速走行時の平均速度向上をアシストし、ダウンヒル時はペダルを漕がずとも高いスピード持続力を発揮してくれる。

しなやかで安心できる高いグリップ性能

高速でも不安を感じないグリップ性能は、既存のアジリストにも感じられる部分。コーナーでバイクを倒したときのグリップにクセがなく、あらゆるロードフェーズに対して高いグリップ力を発揮。グリップを生み出すしなやかさは、おそらく新素材「Fマテリアル」が果たしている部分が大きいと予想される。普段下りコーナーをビビりながら下っている人にとてもオススメしたい。個人的には、秋のロードレース(ツールドふくしま・ツールドおきなわなど)はアジリストファストを使用するつもりだ。

近年のいわゆる太めのタイヤは総じてグリップの限界値が高くなっているが、中でもアジリストファストは高次元を達成している。転がりの数値同様、グリップ性能に関しても外部機関でのデータでライバル社を上回る数値を示している。

プレミアムフラッグシップと冠するだけありクリンチャーモデルの価格としてはややお高いが、ワンランク上の性能を手にできるとなれば決して高い買い物ではないはずだ。

30g増も登坂時のデメリットはわずか

重量面ではスタンダードなアジリストと比較(25C同士)して30g重量が増えているが、先日参加したニセコハナゾノヒルクライムでも重量増のデメリットはほぼ感じずに目標のタイムを大きく上回ることができた(エリート8位)。既存のアジリストライト(25C・170g)が上回る部分といえば、ダンシング時にバイクの振りが機敏になることと、ゼロ発進時の軽さだろう。

7月以降、アジリストファストと共に走破

さて、今回のアジリストファストは久々に距離を乗り込んでいる。25Cモデルは通算1000kmほど、28Cも500kmほどに到達。ツールドふくしまの試走(211kmコース)や、ヤビツ峠、乗鞍、ニセコハナゾノヒルクライム、富士山3Peaksチャレンジなど、7月初旬からのすべてのライドでアジリストファストを履いてきた。荒れた路面環境下で走ると、トレッド表面に薄い小傷が生まれることがあるが、パンクなど大きなトラブルに直結することはなさそうだ。ここまでパンクゼロ含めて、全くもってノートラブルで日々楽しめている。

新素材から開発したプレミアムな意欲作

ハシケンと共に参加した編集部坂本。実際に走るとその転がりの良さに驚いた

今回のアジリストファストではコンパウンドとケーシングを既存のアジリストから見直し、新素材「Fマテリアル」が採用されている。さらに、ケーシング素材に電子線照射を行い粒子の凹凸を解消し均一化させるエレクトロンビーム技術も新たに採用するなど、意欲的に開発されている。発売から1年半、すでに過去最高のスピードで販売数を記録しているというスタンダードなアジリストシリーズ。その頂点に立つプレミアムフラッグシップの名にふさわしい性能を実感することができた今回の那須高原でのライドツアーだった。

 

AGILEST FAST

価格:9,900円(税込)
タイヤタイプ:クリンチャー
サイズ(重量):700×25C(230g)、28C(250g)
発売日:好評発売中

問:パナレーサー
https://panaracer.co.jp

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PROFILE

ハシケン

Bicycle Club / スポーツジャーナリスト

ハシケン

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

ハシケンの記事一覧

ロードバイクに造詣が深いスポーツジャーナリスト。国内外のレースやロングライドイベントを数多く経験。Mt.富士ヒルクライムの一般クラス優勝、ツールド宮古島優勝。UCIグランフォンド世界大会への出場経験あり。

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