「きのくに線サイクルトレインプラス」実証実験スタート! 和歌山駅初乗車レポート
Bicycle Club編集部
- 2023年08月23日
8月21日(月)より和歌山県を走るJR西日本きのくに線(紀勢本線)の和歌山駅~御坊駅間で、サイクルトレインの利用が実証実験により可能となった。
追加料金不要、自転車はそのままで乗車OKという点は変更せず、新たな方式での実証実験として完全予約制に列車・台数限定をプラス。サービス名も「きのくに線サイクルトレインプラス」に変更された。
県庁所在地の主要駅JR和歌山駅からスタート
和歌山県内ではすでに御坊駅~新宮駅間でサイクルトレインを実施しているが、今回、和歌山駅から御坊駅間のサイクルトレインがスタート。お盆明けとはいえ夏休み期間中の駅前からそのまま自転車を持ち込むのは少し緊張する。
ここで注意をしないといけないのが、主要駅ならではの注意点。駅前広場が自転車通行禁止であるため、駅前広場は押し歩きが必須となる。
和歌山駅のサイクルトレインは5番線スタートのためホームを移動。行き交う人が物珍しそうに見てくるかと思えば、意外にそのようなことはなく、譲り合って階段やエレベーターが使用できた。
すでに普及しているきのくに線サイクルトレインの認知度の高さからかもしれない。
予約制・車両台数限定
乗車券のみで、改札はいつもどおりの入場が可能。これがすごく便利だった。現金で切符を買う必要がなく、ICカードで利用ができる。自転車を持ったままタッチするだけでの入場はとても簡単で楽に感じられた。
ホームでは通行の邪魔にならないように線路と平行に停車させ、乗車前に予約申込完了メールを車掌に見せる。利用方法もとてもシンプルだ。
1列車につき自転車3台までの限定となっており、最後部車両に乗車し自転車をゴムやヒモなどで固定する必要がある。
最後尾の車両であれば写真のようにスペースがある位置での設置が可能となっているが、すでに利用されている乗客と譲り合いながらスペースを確保するのが理想だ。
片道ツーリズムが可能
和歌山市~御坊市区間のサイクリングコースは山道やトンネルや市街地の通行が必要となる区間が多いのが特徴だが、このサイクルトレインを使えば部分的に回避することができたり、往復する体力がないときはショートカットすることが可能となる。
時間がなくても半日で和歌山県北部を楽しむことが可能となるため、今回は和歌山市内を周遊した。
サイクルトレインで絶景の宝庫へ
今回は和歌山駅から2駅の紀三井寺駅で下車し、和歌浦を目指す。炎天下となる8月に和歌山を一周するのは体力的にもしんどいところだが、サイクルトレインプラスでショートカットすれば和歌浦まで10分ほどで到着する。こうすれば体力を温存でき、名所で絶景をのんびり味わうことが可能となるのだ。
交通量の多い市街地をう回し、ゴールは和歌山城。
サイクルトレインで時間の余裕や体力の温存ができたことから、観光や立ち寄りがより多くでき、満足度が高い半日周遊サイクリングを行えた。
サイクルトレインを利用して和歌山をもっと楽しもう
関西国際空港から1時間で来れる和歌山。秋のサイクリングシーズンは和歌山からスタート。駅前には宿泊場所も多くあるため、宿泊とセットでのサイクルトレインプラスの利用がおすすめだ。
なお、利用は予約制だが、駅構内の移動を考えると少し余裕を持って到着した方が良い。ファミリーなど複数人のライドで体力差があっても、サイクルトレインプラスをうまく活用すれば、秋の和歌山を何倍も楽しめるだろう。
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