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410人がバーチャルライドZwiftに参加、福島復興サイクルロードレースシリーズ

2月21日(水)の夜。福島復興サイクルロードレース2024シリーズ戦の前哨戦として、サイクリング・ランニングトレーニングプログラムZwift(ズイフト)によるバーチャルレースのシリーズRound3がおこなわれた。ここまでのRound2は「レース」形式での開催となったが、今回のRound3と次回のRound4は「グループライド」形式の開催となる。ここではMCをつとめる牛むつみさんが普段のZwift体験をもとにレポートする。

福島復興サイクルロードレースシリーズ・バーチャルレース:Round3「グループライド」Presented by JETTレポート

そもそも、オンラインでのグループライドについて説明をしよう。

自転車でリアル世界=外の道を走るとき、1人で走るときは自分のペースで走ることになるが、2人以上で走るようになると、みんなでペースを合わせながら集団走行=グループライドをすることになる。

特に外の風を受けながら長い距離を速く走りたいときには、相手とのペース配分や先頭交代をすることで快適に、かつラクに走ることができる。それと同じことをリアルではないバーチャル=仮想空間においても実現できるのが、この「グループライド」だ。

バーチャルライドではレースのほかグループライドも楽しめる

バーチャルではおもに「グループライド」の他に「レース」や「ワークアウト」も走行可能であるが、ワークアウトでは1人で好きな走行負荷メニューを選んで、その指示に従って走る一方で、レースやグループライドでは相手と集団走行をするスキルが必要となってくる。

この集団走行こそが自転車に乗ることにおいて肝となる作法であり、この作法を身につけることで自転車を楽しめるだけでなく安全に走れるようになる。しかし習得は難しく、コツを得るまでに危ない目にあってしまうこともある。その感覚を身につける1つの方法として、落車の心配がないバーチャル世界で、しかも自分の好きな時間に世界中のライダーと大きな集団で走る経験を積めるのが、このZwiftグループライドの特徴であり利点なのだ。

JETTは登録が1300名の人気コミュニティ

今回のグループライドをプロデュースしたJETTはZwiftコンパニオン登録が1300名、Facebookでのチームコミュニティーに1500名以上、さらにはStravaに542名登録という、日本Zwiftチームでは最大の規模。その成り立ちはグループライドであるとリーダーのTsutomu Iwabuchiは語る。

「コロナ前の2018年12月にミートアップ機能を利用して、数十名でグループライドを定期的に開催することを始めました。当時は欧米在住のライダーが多かったこともあり、日本時間で夜中に開催されている多数のグループライドに参加して、そのスキームを参考にしながら、世界で一番のグループライドを運営したいという思いから少しづつ協力メンバーを募り、翌年の2019年3月からZwift公式イベント化を実現しました。そしてコロナ禍となった2020年5月1日にJETTとしてチームを立ち上げました」と設立の経緯を説明する。

チャットしながら会話が楽しめるグループライド

このグループライドの楽しさを順番に分析してみよう。

まずは「大きな集団での走行」について。今回のグループライドでは約410名の参加者がコース設定されたマクリ・アイランドのフラットランドループのスタート地点に集まった。スタート地点ではレース時以上にチャットが画面に飛び交う。普段のグループライドでは聞いていないのに「東京にいるよ。こちらは雨だ」とか「オーストラリアのシドニーだよ。こちらは暑い」など軽い自己紹介からスタートする。

基本、ワールドワイドなZwiftでの会話は英語になるが、もしも英語が苦手なら日本のZwiftチームが主催するグループライドに参加すれば日本語チャットで問題ない。T.Iwabuchiも「じつは英語が苦手なので日本語でもチャットしたり簡単な英語にしたり、チームで英語が得意なメンバーにフォローしてもらっている」というぐらいなので、そのあたりは気負いなく準備すれば問題ないだろう。

JETTライドリーダーT.Iwabuchiの世界

そんな「会話などコミュニケーションをしながらの走行」だが、チャットを読んでいるだけでも楽しいのがJETTの特徴。

以前、私、MC牛むつみが参加したJETTグループライドでは「ツンデレラ物語」などT.Iwabuchiの世界が炸裂しており、十分に楽しませてくれた。

この配信でT.Iwabuchiはライドリーダーとして実際に走る姿も中継配信され、しかもバーチャルで走る姿のままサンバイザーにJETTの黒いジャージで画面に登場。真面目に今回のライドの説明をチャットしつつ「そろそろスタートですよん」など和やかなチャットも流して、それにつられて「イタコ先輩」「サンキュー恐山」「ヒューヒュー」など楽しく会話が進む。

すでにJETTのサポートメンバーや、集団の後方フォローを担当する「家族よりもJETTが好き」というToru Nakanoスイーパーなど10名以上ご協力いただきスタンバイ完了。

ROUND3はツール・ド・かつらおをイメージしたコースを楽しんだ

いよいよ夜8時30分となりイエロー・ビーコンのT.Iwabuchiリーダーから「おはようございます」チャットでスタート! フラットランドループはスタートから最初、緩やかではあるが下りとなるため早速、レッド・ビーコンのスイーパーが動き集団から遅れたライダーをフォローアップ。

一方で集団で脚のそろっている慣れた参加ライダーが先頭を固めながらペースをコントロールしてくれる。

T.Iwabuchiリーダーから「2.5w/kgで行きますよ」というチャットが入って集団が1つにまとまり、上手くグループライドが落ち着いてくる。このタイミングで画面はライドコースをさまざまな角度で配信。日本の緑豊かな里山を再現したマクリ・アイランドは花が咲き乱れ、のどかな風景が広がり「福島復興サイクルロードレースのなかにあるツール・ド・かつらおをイメージして今回、設定しました」というとおり、ダイナミックなコースを大きな集団で走る様は、YouTube配信でも「きれい!」というコメントが飛び交うほどの美しさだ。

レースをコントロールするリーダーとスイーパー

しばらくすると平坦地点に入り、約400名の大きな集団が素晴らしいコントロールでまとまっている。ここから今回、最初のスプリントとなるヴィレッジ・スプリントという短い0.1kmのスプリントに入る。T.Iwabuchiリーダーの「レディ」「セット」そして私の「GO!」のコールでスプリントを開始!

「わかりづらい人はチャットを見ながらタイミングを見て」とフォローしながら次々にライダーたちがスプリントの記録にチャレンジ。画面の左側にリアルタイムでタイムの良い順にランキングが表示され、TOP3をT.Iwabuchiリーダーがチャットで発表。その素早いT.Iwabuchiのチャットは、なんと走行しながらTTバーポジションでキーボードをタイピングしているのだ。

羊飼いのように集団を束ねるリーダーとスイーパー

スプリントの後は、集団が崩壊しやすいので、ここでスイーパーの腕が発揮される。

Toru Nakanoスイーパーは素早く集団の後ろに回りながら遅れたライダーを拾い、リーダーも少し集団前方から下がってメインのスピードを下げるようにコントロールする。

「リーダーのイエロービーコンを目印に走っている方が多いので、そんな私が下がることで集団全体をスピードダウンさせて、スイーパーが集める遅れたライダーと合流しやすいようにしている」とコツを教えてくれた。それが「さまざまな特徴の走り方の選手が参加しつつ、自分とある程度マッチしたペースで走れる」を実現しているのだ。

スプリントも楽しみのひとつ

スプリントでは世界のD.Yamabuがイヂられながらクローズアップされたり、J.I選手(JETT)の高ケイデンスによるトップタイムを叩き出す中、女子ではAYA選手(TMR)が素晴らしいスプリントで魅了するなど、盛り上がりながらチャットが飛び交う。

このスプリントではタイムが出やすいように、あらかじめアイテムを「エアロ」で固定。解説のKENTA氏によると「今回は非常に集団が大きいので、普段よりもスプリントのタイムが出やすい。それでも、このタイムは素晴らしい」と評価する。

その女子スプリントの様子を見ているなかで、2021年に日本で初めてZwift女子チームを結成し、Zwiftレーシングリーグで活躍したという話を披露してくれた。そのトレーニングの中では、今回のように男子ライダーと一緒に走れるグループライドで鍛えられたというエピソードもチャットで紹介され、国境だけでなく性別も超え、お互い安全に競えるのもバーチャルだからこその特徴なのかもしれないと思った。

KENTA氏からはチャットの楽しさや、おすすめJETTイベントの紹介もありレースとは違う盛り上がりで、あっという間にライドはラストのカントリー・スプリントも経て、残り5km地点に。

一度止まってから再スタート、模擬レースイベント

ここからは集団もまとめるスイーパーが「グループライドのなかでも楽しめる模擬レースイベント」として、インターバルライドのデモンストレーションを披露した。

これは、長い時間のグループライドでは中だるみしてしまうようなときに刺激を入れるイベントとしておこなうことが多く、参加は任意。スイーパーが「ドロップ」とチャットをしたタイミングでいったん、参加したいライダーはできるだけスイーパーの赤ビーコンの周りでストップする。

一方で参加を希望しないライダーは一定ペースを保つリーダーの周りで集団をキープし進む。ストップしたインターバル参加組は、スイーパーが再び「GO!」の合図をしたタイミングでチャットで指定されたワットでスパート開始。

今回は4.0w/kgでインターバルを開始し、ちょうど残り2kmにリーダーが予告していたラストスプリント地点でメイン集団に追いつき、その勢いで全員でゴールめがけてスプリント! 約70分のグループライドを最後まで楽しんで走っていただけたようだ。

T.Iwabuchiリーダーコメント

T.Iwabuchiリーダーからは「今回は担当週ということで、コース企画とライドリーダーを務めました。最終的には410名という大きな大きなライドイベントとなり、グルーピングがうまくできるかどうか、皆さんをしっかりとリーディングできるかどうか、と少し不安なところがありましたが、参加者の皆さんがグルーピングに協力的かつチャットも絶え間ない形で、とても楽しい70分間となりました」とコメント。

「コースはツール・ド・かつらお開催地の葛尾村をイメージしてチョイスしました。バーチャル空間と言えど、ちょっぴり福島の雰囲気を味わえたのではないでしょうか。日本全国の皆さんと一緒に楽しむことができ、JETT リーダーグループ一同感謝申し上げます。来週もJETTプロデュースのライドとなりますので、お楽しみに!」と次回のグループライドへの参加も呼び掛けた。

参加し完走すると豪華景品が抽選で当たる!

ライドスタート前には前回レースの上位選手の紹介や、完走した参加者皆様の中から厳正な抽選により、福島県の名産品が当選した方々の発表、さらには大会事務局のハシケン氏より福島復興サイクルロードレースのシリーズ戦から「磐梯吾妻スカイランヒルクライム」の最新情報(7月6-7日開催)や、川俣町の「川俣シャモ」、美しいサシが見事な「飯舘牛(いいたてぎゅう)」などなど名産品を紹介。この日から募集開始となった4月20日・21日開催の「ツール・ド・かつらお」の案内も披露した。

バイシクルクラブYouTubeチャンネルではアーカイブ放送も、

バイシクルクラブYouTubeチャンネルでは、当日の配信終了後もじっくり楽しめるアーカイブ観戦が用意されている。リアルタイムで見逃してしまった方も、ぜひチェックしてみてほしい。Round4以降も参加者募集中!

次回は2月28日(水)は福島復興サイクルロードレースシリーズVR Round 4、今回に引き続き「グループライド」 Presented by JETTの開催となる。ライドスタートは夜8時30分、コースは現在、選定中なので、SNSなどからの発表を楽しみにお待ちいただきたい。来週もZwiftでRide On!!

・2月28日(水) Round4 JETT プロデュースグループライド②
→エントリーはこちら

・3月5日(火) Round5 TMR プロデュースオープンレース②
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・3月12日(火) Round6 Marken-Corp  プロデュース オープンレース
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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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