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履いていることを「忘れる」サイクリングシューズを創るクオックとは|QUOC

2009年にイギリスで創設された独立系ブランドのクオック。彼らが産み出すサイクリングシューズは秀逸だ。それもそのはず。クオック目指す場所は、履いていることを「忘れる」無上の履き心地なのだ。近年存在感を高めているクオックとはどんなブランドなのかみていこう。

自転車を真に「自由に」楽しめるように

「優れたシューズとは何か」という問いに対し、クオックはライダーが履いていることを忘れるかのような靴というビジョンを掲げる。そうすれば足元を気にすることなく自転車がもつ本来の自由さを存分に楽しむことができる。そうしてサイクリングの楽しさそのものをより広くの世の中の人に広めていきたいという思いがクオックにはある。

レベルは関係ない。全ての自転車を楽しむ人をリスペクトする

ライダーがプロレベルのメダルを獲得するような選手だから特別に重要だということはなく、独自のスタイルや習慣で自転車に乗るライダーについても非常に大切だという。これは彼らの「自転車に乗る時間を楽しんでいるのなら、そのすべての人たちに対して私たちはリスペクトする」というコンセプトが現れている。「機材やレースの成績よりもはるかに自転車界に大事なもの、冒険心や友情などを彼らはもっている」ため、全てのサイクリストに対してリスペクトを忘れずそんなライダーたちみんなに役立つシューズを作ることを使命とするのがクオックだ。

ライド環境の保護も信条とし、業界の永続的な発展に寄与するブランドとして

未来のサイクリストが走行場所に困らないよう、ライド場所を大切にすることも信条にしているのがクオックだ。製造においては環境に優しい素材で製品を梱包し、資源の使用を最小限に抑えている。また、シューズが1足売れるごとに1本ずつ木を植えており、気候変動に対しての解決の一端を担えるよう務めている。

「美」と「機能」を妥協しない。QUOCの生まれた背景

QUOCは、前段のとおり、良いシューズから産まれる素晴らしいライド体験を通じて、より多くの人に自転車に乗ってもらいたいというブランドだが、その「QUOC」が産んだ「クオック」という男がいたことも忘れてはならない。QUOCが誕生した背景をみていこう。

ベトナムでの幼少期時代の兄の影響

幼少期時代を過ごしたベトナムでの1枚。一番左が創設者のクオック・ファム

創設者でもあるクオック・ファムはベトナム生まれ。ベトナムに住んでいた幼少期から、自転車を持っている兄の影響で自転車に乗り、兄の後を追って通りを走っていた。そして5歳のとき、家族とともに英国に移住。その後、国際情勢の影響でマレーシアへの3年間の難民生活などがあったがその間も自転車への思いが消えることはなく、ロンドンに戻った後に中古の赤いロードバイクを買ったことで再び動き出した。

世の中にはハイテクなレース仕様のシューズばかりだった

中学校の授業の影響でファッションに興味を持ったクオックは、セントラル・マーチンズ(イギリスのファッション学校)に入学。そして卒業後にはメンズウェアのレーベルを立ち上げたものの、同時に靴の製作についても気にかかっていた。そもそもサイクリストでもあったクオックは、世にあるサイクリングシューズのほとんどがレース向けのハイテクなデザインで、ファッショナブルなものとは程遠く、「オフのときに自分が履いているおしゃれな革靴などとは全く相いれない」と感じていた。そこで、新たな自転車の楽しみ方を与えられるようなシューズを創りたいと感じたのがQUOCのはじまりだ。サイクリングのクラシックにあたる時代のレザーやスエードの使用や、何世代にもわたるイギリスの靴作りの伝統から生まれた熟練の職人技にとても影響を受け製作が始まったのだ。

サイクリングシューズは「機能面」を無視できない

グラベルシューズのグランツアラー初期デザイン案の木型

ファッションの世界ではそのルックスが重要で、機能面をそこまで重要視しなくてもいいと学んできたが、サイクリングシューズは違う。どうしても「機能」の観点を重要視する必要があることを、クオックはブランドを育てていく中での実際の使用者からのフィードバックによって確信した。自身のポリシーにのっとった形での「美」と「機能」の最適化。こういった視点で制作を進めていくことで、グランツアラーやモノ IIのような、よりモダンなモデルへと徐々に発展していった。

良いサイクリングシューズとは、「シンプルなモノ」

「良いサイクリングシューズとは何か」。この抽象的ともいえる問いに対するクオックの答えは、“シンプルなモノ”というものだ。シンプルなものは複雑なものを作るよりも非常に難しい。QUOCでは1~2枚の単一素材だけでアッパーを作る。たくさんの素材でできていれば欠点を隠すことも容易だが、レザーやマイクロファイバーの1枚切りなどでは欠点がはっきりと見えてしまう。そのため、QUOCは靴の構造やその仕上げまで含め、入念な調整を繰り返している。その結果、顧客にとってのより良い経験や製品を提供できる。

サイクリングシューズの最前線に立ち続ける覚悟で

QUOCの次の目標は、「同じ品質と履き心地を、驚きの価格でお客さまに提供し続けたいということ。同社のシューズでライドを楽しむ人々を増やしより身近なブランドにしていきたいという。3Dプリントなどテクノロジーの進化は日進月歩だが、それらにすぐ対応できるように毎日準備していきたいというのがクオックだ。そしてさらに話す。「スポーツがどのように発展し、どのような新技術が登場しようとも、私たちはその最前線に立つことを約束します」

 

2009年から実績を積み上げてきたQUOCだが、今後も常に、より最前線でサイクリングシューズシーンを引っ張っていく覚悟がみえた。今後の新たなQUOCの挑戦が自転車シーンにどのような影響を与えていくのか楽しみだ。

QUOCの詳細はこちら

問:フカヤ www.fukaya-nagoya.co.jp

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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