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フレームバッグから給水できるハイドレーションバッグ|CAMELBAK

アンバウンドグラベル2024に出場した編集部サカモト。今回はグラベルライドの際に実際に困っていた給水についての話をしたい。

オフロードの集団内でボトルがとれない

グラベルライドを楽しんでいる際、困ったことのひとつは補給だった。そもそも自転車に乗りながら片手を離してボトルに手を伸ばし、開栓・引水・閉栓を行ったのちにボトルホルダーへ戻す。走りながらやる作業多くない?

自転車歴が浅いから、とかは関係なく危険なタイミングであることは間違いないだろう。慣れていなければ目線を前方から外してしまう人も実際はいるはずだ。それでも経験を重ねるたびに、ロードで舗装路を走りながらの補給はできるようになってきた。ただ、やっぱりグラベルライドの時は怖い。路面環境が頻繁に変わるし、そもそもルーズな道。いつも以上に集中する必要がある。

その状態で一定時間の片手運転を強いられる補給は過酷で、予定通りの補給ができずハンガーノックになるという経験もあった。特にアメリカで行われたアンバウンドグラベルはグラベル率95%超。適宜現れる舗装路のタイミングで補給、というごまかしもできず、2023年は案の定補給不足により力が出ない時間が発生した。

ハイドレーションバッグの存在

2023年のアンバウンドグラベルにて。え、みんななんか背負ってるじゃん

そこで周囲に目をやると気付くのが、圧倒的なハイドレーションバッグの使用率だ。リュックの中に水の入った袋が入っていて、そこから伸びるチューブが常に口元にある。ライダー達は飲水時、姿勢を変えることなく、視線を落とすことなくそのチューブを吸えば給水が可能だ。
「あれが必要だ」
とすぐに思った。帰国しすぐに購入したのはキャメルバックの「クラシックハイドレーションバッグ」なるもの。現在は新モデルとして「クラシックライト4」になっているが、取り急ぎコスパが良いものを使ってみよう!という経緯で選択。結果として1年経ってもまだ使うくらいヘビーユーザーと化している。ボトルに手を伸ばさなくていい快適さはすごい。

体勢を変えずにそのまま飲める、それ以外の利点

そもそもハイドレーションバッグが欲しい理由は「不安定な道で片手離しての運転がむずい!」ということだった。この不安が解消されたことでよりグラベルライドを楽しめるようになったが、使ってみて分かる校用はそれ以上だった。下記に2つほど紹介しよう。

持ち運べる水分量が増える

グラベルライドを行う場所はオフロードを求めて人里離れていることも多い。イベントなどもエイドの間隔がロードバイク向けの舗装路イベントと比して長くなることもしばしば。その際、携行している水分量が少ないとそれだけで不安だ。摂りたくても躊躇してしまうこともあった。これがハイドレーションバッグを使うことで解消される。ものにもよるが2Lは背負うことができるため、ボトルで携行するよりも多くの水分を運搬できる。

ボトルゲージの台座が空く

通常はボトルを入れるが、フレームバッグとリュックで水分を充分に確保している筆者は予備パーツや工具をボトルケージ部分に固定して走った

グラベルライドは舗装路以上にトラブルが多い。それに対処するための工具や予備パーツなど、持ち運ぶものも多くなりがちだ。ハイドレーションバッグの隙間に入れることもできる他、ボトルゲージをボトル以外で使用することも可能になる。実際に私もアンバウンドグラベル2024に出た際はボトルゲージのひとつはタイヤのチューブをジップロックにいれて留めていた。ツールボトルをつけている参加者もいる。荷物携行の場所が増えることでライドの幅が広がる。

欠点もある

また、メリットばかりじゃないことも事実。実施に使用して使いづらく感じた点として、最後まで飲み切りづらいという点だ。走っていて想定以上に早くバックの水がなくなった経験がある。しかしリュックをおろしてみてみると、バックの中にはまだ水はそれなりに残っていた。これはなぜか。ハイドレーションバックにおける水を入れる容器は袋であり柔らかい。これがリュックの中で変な折れ方をしてその折れ目が蓋のような役割を果たしてしまい水が吸えなくなった。このため水が無くなったと錯覚したようだ。
他にも、チューブの部分が洗いにくいという欠点も……。ボトルでも似たような問題があるが、ボトルよりもかなり洗うのが面倒な部類に入るだろう。

しかしながらハイドレーションバックは安全さと快適さをライダーに提供する素晴らしいソリューションだ。実際に使用しているものとしてぜひおすすめしたい。

フレームバッグにハイドレーションバックというアイデア

フレームバッグを開けた図。リザーバーをフレームバッグ上部のフックにひっかけて使用する

キャメルバックのミュール ハイドレーションフレームバッグ4.5Lは、ハイドレーションバックの機能をフレームバッグにもたせようというものだ。リュック型が圧倒的多数を占める現代において、チャレンジングなアイテムといえる。実際にアメリカの現場ではまだまだ見慣れないことも多く、「そのハイドレーションバックはなんだい?」と問われることもしばしば。この私におけるアンバウンド水問題を解決してくれたアイテムを紹介しよう。なお、筆者はフレームバッグ型とリュック型の2つのハイドレーションバックを使用し、ボトルは持たないというスタンスでアンバウンドに臨んだ。

4.5Lの大容量

後部に大きなスペースが空き、リザーバー以外にも補給食などを入れるのには充分な積載を確保できる

まずそもそもフレームバッグは大きい。私が使用するカンゾーファーストのSサイズのトップチューブがギリギリで、それより小さくなるとこの4.5Lのフレームバッグは収まりきらず、一つ下の大きさの3Lのタイプを使用することになる。ここに装着する水を入れるパック(リザーバー)は容量は2Lなのだが、どうも満水にするとフレームバッグが閉まらなくなってしまった。ジェル10袋、スポーツ羊羹10本とともに入れていたが、1.4Lくらいまでなら問題なくフレームバッグに収まった。この辺りは使用前に確認が必要そうだ。それでも、補給食を大量に入れた上でこの容量は安心だ。

撥水加工のため突然の降雨にも対応可能

素材はナイロンとポリエステルの合成繊維。撥水加工もされており、突然の雨でも安心だ。

チューブはハンドルに固定

ハンドルに固定用の器具をベルクロで固定し使用する

飲水のためリザーバーから伸びるチューブはフレームバッグ前方から出す形になる。一度前に伸ばしてから折り返してハンドルに固定すると収まりがいい。空力を気にする人も出るかもしれないが、目視で確認する限り前方投影面積としてはそこまでの弊害は無さそうだ。

飲水までにタイムラグが若干ある

いざ水分を補給しようと思った際はリュック型と同様にチューブの飲み口から吸うことになる。ここで少し気になった点として、水が出てくるまでやや時間がかかるということだ。リュック型と比較するとチューブ長が長いことが理由にある。この辺りが改善されるとより使用感は高まりそうだ。

ファスナーは要改善か

砂埃や泥がたっぷりついたフレームバッグ。この状態でのファスナーの開閉が重要

普段はそこまで感じなかったが、長時間のグラベルライドを行い砂埃などの汚れが付着した後のファスナーが開封しづらいという問題も感じた。疲労が溜まっているときはこのストレスはあまりよくない。他のメーカーのものだとファスナーの開封のしやすさも追求していて常に軽い力で開くものもあるため、このポイントは改善に期待したい。

少し欠点も書いたが、まず言いたいのはハイドレーションバックは素晴らしいということだ。リュック型の他、フレームバッグ型もでてきており、ライダーの選択の幅も広がってきている。ボトルじゃなくてハイドレーションバックは大袈裟かも……。という初心者の方。そんなに大げさに考えず、安全のために、という筆者のような考えでもいいので一度使用してみたらどうだろうか。

SPEC

M.U.L.E. HYDRATION FRAME BAG 4.5L/3L(ミュール ハイドレーションフレームバッグ)

参考価格:2万3100円~

  • サイズ:4.5L=L48xW18xD5(cm) / 3L=L40xW18xD5(cm)
  • 重量:4.5L=310g / 3L=290g (リザーバー重量70gを含む)
  • 容量:4.5L / 3L (リザーバー容量2Lを含む)
  • 素材:リサイクルナイロン(EPLX400、撥水加工) + ポリエステル(135デニール、撥水加工)

詳細はこちら

 

※同シリーズのサドルバッグも展開されている。容量は1Lの小さいサイズを使用。青いゴム製のベルトで固定するが、ツールボトルをそのまま入れて走っても脱落の心配を全くしないほど安定していた(アンバウンドグラベルでは使用していない)。

シートポストにベルクロで1本、そしてサドルレースに青いゴム製のベルトで固定という形式だ
袋に入れた後はロール式で蓋を閉じる方式だ

 

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PROFILE

坂本 大希

坂本 大希

元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。

坂本 大希の記事一覧

元海上自衛官の経験を持つライター。1年間のドイツ自転車旅行をきっかけに自転車が好きになる。2022年秋ごろよりグラベルイベントに多数参加。2023年のUnbound Gravelで100マイル完走。グラベルジャーナリストになるべく知見を深めるため取材に勤しんでいる。

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