イタリアの名門バイクブランド「Officina Battaglin」の取り扱いを開始！｜メニーズ

Bicycle Club編集部

2024年08月29日

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メニーズがイタリアンバイクの最高峰、「Officina Battaglin」の取り扱いを開始した。この名門ブランドは、卓越した技術とデザインを誇るスチールフレームバイクを製造し、世界中のサイクリストに愛され続けている。

Officina Battaglinの創設者：ジョヴァンニ・バッタリン

輝かしいキャリアを誇るサイクリスト

ジョヴァンニ・バッタリンは、1951年7月22日にイタリアで生まれ、1972年にプロサイクリストとしてのキャリアをスタートさせた。彼のキャリアは、まさに栄光に満ちたものであり、その中でも特に注目すべきは1981年の快挙だ。同年、バッタリンはブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝を果たし、その直後に行われたジロ・デ・イタリアでも総合優勝を果たした。この48日間で二つのグランツールを制覇するという壮絶な偉業は、1973年にエディ・メルクスが成し遂げて以来、史上2人目の快挙であり、ロードレース史に名を刻むこととなった。

バイクメーカーとしての新たな挑戦

プロサイクリストとしての華々しいキャリアを終えたバッタリンは、その後バイク製造の世界に飛び込み、自らの名前を冠したブランド「Officina Battaglin」を立ち上げた。彼のバイク作りに対する情熱は、単なるビジネスではなく、まさに職人としての魂が込められたものである。1987年には、彼が設計したバイクを駆ったステファン・ロッシュが、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、そして世界選手権を制し、トリプルクラウンを達成。これにより、「Officina Battaglin」の名は瞬く間に世界中のサイクリストに広まり、その名声は今なお揺るぎないものとなっている。

現在でもジョヴァンニ・バッタリンは「Officina Battaglin」の経営に深く関わり、その経験と情熱を次世代のバイク作りに注ぎ込んでいる。

スチールフレームへの回帰：バッタリンの哲学

カーボン全盛期への疑問

現代の自転車業界では、カーボンフレームが主流となっており、その軽さや剛性、エアロダイナミクスが追求されている。しかし、ジョヴァンニ・バッタリンは2014年、そんな業界の風潮に一石を投じる決断を下す。「ウェイトを減らすことだけが本当に重要なのか？」と自問自答した彼は、カーボンフレームの開発競争に巻き込まれるのではなく、スチールフレームの良さを再発見し、現代のサイクリストたちに新たな選択肢を提供することを選んだ。

美しさと快適さを追求したフレーム作り

Officina Battaglinが提唱するスチールフレームの魅力は、その独特の乗り心地と、時間をかけて丁寧に作り上げられる美しいデザインにある。バッタリンは、スチールの持つ特性を最大限に引き出し、快適さと応答性を両立させるため、オーバーサイズのスチールチューブとラグを高精度の溶接技術で組み合わせた。これにより、フレームの剛性を確保しつつ、ライダーに信じられないほど滑らかな走行体験を提供するバイクが誕生した。

クロモベラート：芸術と技術が融合する塗装技術

塗装技術の歴史

Officina Battaglinのフレームが他のブランドと一線を画す理由の一つが、「クロモベラート」と呼ばれる独自の塗装技術だ。この技術は1980年代のイタリアンバイクの象徴であり、現在もOfficina Battaglinのバイクに用いられている。クロモベラートは、バイクフレームに施された鏡のように輝くクロムメッキの上に、鮮やかなカラーを薄く均一に塗装する技術で、その工程は非常に手間がかかり、高度な職人技が要求される。

複雑な工程を経て生まれる美しさ

クロモベラートの塗装工程は、フラックスの除去、鏡面研磨、クロムメッキ、そして塗装という4つのステップを経るが、これをただの作業手順と考えるのは誤りだ。実際には、職人の経験とスキルが求められ、特にクロムメッキの上にムラなく塗装を施すには、非常に高い技術が必要だ。こうして完成したフレームは、まるで芸術作品のように美しく、見る者を魅了する。Officina Battaglinでは、この技術を40年以上にわたって継承し続けており、その結果、バイクフレームはどれも一つ一つがユニークでありながら、完璧な仕上がりを誇っている。

クロモベラートの塗装工程

フラックスの除去：溶接時に使用されるフラックスを丁寧に取り除くことで、表面の不純物を排除する。
鏡面研磨：フレーム全体を鏡面のように滑らかに磨き上げることで、下地を整える。
クロムメッキ：フレームをクロムメッキすることで、耐久性と美しい光沢を付与する。
塗装：クロムメッキの上から薄く均一に塗装を施し、独特の深みと輝きを持つ仕上がりにする。

Officina Battaglinのモデル紹介

ROMA：スチールバイクの可能性を再定義

「ROMA」は、Officina Battaglinが誇る代表的なモデルであり、スチールフレームの新たな可能性を追求した一台だ。このモデルは、クラシックなラグ付きスチールフレームの快適さを持ちながらも、イタリア製の超高弾性T1000カーボンファイバーを組み合わせることで、軽量化と高い反応性を実現している。特注のコロンバスGB81ステンレスを使用したこのフレームは、現代のカーボンバイクにはない独特の滑らかさと、ライダーに新たなライディング体験を提供する。

さらに、ROMAのフレームにはクロモベラート仕上げが施され、その美しいデザインは視覚的にも非常に魅力的だ。このモデルは、スチールバイクの持つ伝統的な魅力を現代に再定義し、まさに「新しい時代のスチールバイク」として、多くのライダーに新たな価値を提供する。

ROMA

価格：¥1,089,000（税込）

素材と技術

フレーム素材：特注のコロンバスGB81ステンレスチューブとイタリア製の超高弾性T1000カーボンファイバーを組み合わせている。これにより、縦方向の剛性と横方向のしなやかさを両立し、滑らかで反応の良い乗り心地を実現。
ラグ：3Dプリント製造によるステンレススチールラグを採用。高精度な製造技術により、強度と美しさを兼ね備えたジョイント部分を実現している。
仕上げ：クロモベラートによる12色のカラーオプションに加え、ジロ・デ・イタリアのマリア・ローザをイメージした「ROSE GOLD」も選択可能。

スペック詳細

ボトムブラケット規格：T47 68mm
フレーム重量：1,600~1,800g
フロントフォーク重量：330g
シートポスト径：31.6mm
最大タイヤクリアランス：700x35mm
ブレーキタイプ：ディスクブレーキ（フラットマウント 140/160mm）
コンポーネント対応：ワイヤレス電動コンポーネント専用

付属品

フレームセット付属品：
- フレーム（クロモベラート仕上げ）
- カーボンフォーク（未塗装）
- ヘッドパーツ（上下1.5インチ）
- 前後スルーアクスル
- ジョヴァンニ・バッタリンの署名入り証明書

PALLADIO：伝統的なロードバイクの再解釈

「PALLADIO」は、Officina Battaglinのラインナップの中でも特に伝統的なロードバイクの美学を継承しつつ、現代のトレンドを取り入れたモデルだ。このバイクは、特注のColumbus GB81ステンレスチューブを使用し、クロモベラート仕上げによる美しい外観を持つ。PALLADIOは、特大ラグを特徴としており、これにより振動吸収性が向上し、ライダーの疲労を軽減する設計が施されている。

また、PALLADIOはT47BB、テーパーヘッドチューブ、32mmのタイヤクリアランスなど、現代のライディングニーズにも応える仕様を備えている。これにより、伝統的なデザインと現代的な性能を兼ね備えた、まさに「伝統とモダンの融合」を体現する一台となっている。

PALLADIO

価格：¥792,000（税込）

素材と技術

フレーム素材：特注のColumbus GB81ステンレスチューブを使用し、耐久性と快適性を高次元で両立。
ラグ：イタリア製鋳造の特大ラグを採用。振動吸収性を向上させ、ジョイント部の強度と信頼性を高めている。
仕上げ：クロモベラートによる12色のカラーバリエーションから選択可能。

スペック詳細

ボトムブラケット規格：T47 68mm
フレーム重量：1,980g
フロントフォーク重量：350g
シートポスト径：31.6mm
最大タイヤクリアランス：700x32mm
ブレーキタイプ：ディスクブレーキ（フラットマウント 140/160mm）
コンポーネント対応：機械式および電動コンポーネントに対応

付属品

フレームセット付属品：
- コロンバスカーボンフォーク（フレーム同色）
- ヘッドパーツ（上1”1/8 、下1”1/4）
- 前後スルーアクスル
- ジョヴァンニ・バッタリンの署名入り証明書

PAVE：グラベルレースに最適なイタリアンバイク

「PAVE」は、Officina Battaglinが誇るグラベルレース向けのモデルであり、過酷なレース環境でも信頼できるパフォーマンスを発揮するバイクだ。PAVEは、特注のColumbus GB81ステンレスチューブを採用しており、革新的なレーザー溶接技術により、フレームの耐久性と軽量性を高次元で両立させている。さらに、このモデルは、最大タイヤクリアランス700x50mmや、ケーブル類の完全内装が可能で、機械式・電動コンポーネントの両方に対応するなど、最新のレースニーズに対応する仕様が整っている。

PAVEのフレームもまた、クロモベラート仕上げが施され、その美しさと耐久性は、グラベルレースにおいてもライダーに自信を与えるだろう。険しい道でも確実な走行性能を発揮し、ライダーに快適でスムーズなライディングエクスペリエンスを提供する。

PAVE

価格：¥594,000（税込）

素材と技術

フレーム素材：特注のColumbus GB81ステンレスチューブを使用。革新的なレーザー溶接技術により、フレーム製造時の熱によるストレスを最小限に抑え、高い耐久性を実現。
ヘッドパーツ：上下1.5インチの大口径ヘッドパーツを採用し、高速域での安定性とハンドリング性能を向上。
ケーブル内装：ケーブル類の完全内装が可能で、見た目の美しさとメンテナンス性を両立。
仕上げ：ベースカラーはパールホワイトで、アクセントカラーとしてクロモベラートの12色から選択可能。