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全日本選手権シクロクロス、2日目も熱戦!弱虫ペダルの小林あか里、織田聖が連覇!

12月15日(日)、道の駅うつのみや ろまんちっく村内特設コースで、第30回全日本自転車競技選手権大会シクロクロスの2日目が行われた。2日目は男女U17、U15を皮切りに、男女ジュニア、男子U23、男女エリートのレースが行われ、メインレースの男子エリートは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が3連覇、女子エリートも小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が2連覇を達成した。

女子エリート 小林あか里が盤石の走りで連覇!

女子エリートには26名の選手が出走
ホールショットを獲ったのは小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)

レースは小林のホールショットで幕を開けた。石田唯(TRKworks)、日吉愛華(Teamまるいち/中京大学)、渡部春雅(明治大学)が続く。最初の林間セクションで日吉が苦戦し後退。小林はそのままペースを上げ、独走態勢を築き始める。2周目に入ると、石田と渡部が2番手争いを展開。2人は抜きつ抜かれつの接戦を繰り広げるが、小林との差は広がる一方だった。

3段坂を先頭で登る小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2番手を走る石田唯(TRKWorks)

中盤、石田が単独2番手に浮上する場面もあったが、渡部が粘り強く追走。テクニカルなセクションで石田がミスをすると、渡部がこれを逃さず逆転。6周目には渡部が石田を突き放し、単独2番手にポジションを固めた。

石田を引き離した渡部春雅(明治大学)

一方、小林は安定した走りで後続との差をさらに広げ、独走状態を揺るぎないものにする。最終周回に入っても小林の勢いは衰えず、そのままフィニッシュラインを駆け抜け、2連覇を達成。圧倒的な強さで女王の座を守り抜いた。

女王の座を守り抜き2連覇を達成した小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)

「今日は応援ありがとうございました。本当にここまでこれたのは、皆さんの応援のおかげだと思っています。」と感謝の言葉を述べた小林。「これから新しいことに挑戦していこうと思うんですけど、またその新しい挑戦に向けて、精一杯頑張っていきますので、これからも引き続き応援よろしくお願いします」と、来季以降のヨーロッパでのロードレース挑戦への決意を新たにした。

2位争いは最終的に渡部が制し、昨年の雪辱を果たした。「スタートで少し遅れてしまったんですけど、落ち着いて走ろうと思って最終的に2位という結果になりました。あか里さんにはまだまだ届かないので来年もっと頑張りたいと思います。たくさんの応援ありがとうございました」とコメント。

3位に終わった石田は、「応援ありがとうございました。今日のためにやってきたんですけど、今日は2人がすごく強かったです。また頑張りますのでよろしくお願いします」と語り、来季の巻き返しを誓った。

来春、大学を卒業予定の表彰台3人

大学卒業を控えた3人それぞれの今後の活躍に期待が高まる。

男子エリート 織田聖が3連覇達成!地元ブリッツェンの沢田時が3位表彰台!

男子エリートには67名の選手が出走

レースは、副島達海(大阪産業大学)がホールショットを奪う形でスタート。しかし、スタートループを終え、3段坂に差し掛かると、地元の声援を背に受ける沢田時(宇都宮ブリッツェン)が先頭に躍り出る。これに副島、織田、そしてベテラン横山航太(ペダル)が続く展開に。

ホールショットを獲ったのは副島達海(大阪産業大学)

副島が先頭に立ち、4人の先頭集団を形成。テクニカルなバリアセクションを4人全員がバニーホップでクリアするなど、ハイレベルなレースが展開される。しかし2周目、横山が集団から遅れ始め、3人の争いに。

レース前半、積極的にレースの先頭にたつ副島達海(大阪産業大学)

そして3周目、レースが大きく動く。ここまで静かにレースを進めていたディフェンディングチャンピオンの織田が、突如ペースアップ。この加速に副島、沢田も反応できず、先頭集団は崩壊。織田が独走態勢を築き始める。

3周目、ついに動いた織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)
2位を争う副島達海(大阪産業大学)と沢田時(宇都宮ブリッツェン)

4周目に入ると、織田は2位集団に20秒以上の差をつける。2位争いは副島が沢田を引き離しにかかる展開。後方では、鈴木来人(OnebyESU-ICV)、そして全日本5連覇の実績を持つ竹之内悠(/slash Cinelli-Vision)らが5位のポジションを争う激しい展開に。

難所の、黒土キャンバーの登りを乗車でクリアする副島達海(大阪産業大学)

織田はその後も安定したラップタイムを刻み続け、独走状態を維持。最終的に2位以下を大きく引き離し、3連覇を達成。圧倒的な強さで王者の貫禄を見せつけた。

圧倒的な強さで3連覇を達成した織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)

「応援ありがとうございました。3連覇を目標にしていたので嬉しいです。先輩方の記録にはまだまだ遠いですが、一歩近づけたかなと思っています。寒い中、応援ありがとうございました」と、織田は喜びを語った。

2位に入った副島は、「応援ありがとうございました。レース中は風も吹いていて辛かったですが、応援してくれた皆さんのおかげで力が出せました。この舞台で走れたことが本当に幸せです。持てる力を出し切れたと思います」とコメント。U23カテゴリーではなく、あえてエリートに挑戦し、結果を残した。

織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と沢田時(宇都宮ブリッツェン)が健闘を称えあう

地元の声援を受けながら3位に入った沢田は、「応援ありがとうございました。ここで走れる選手は幸せです。長い1年間でしたが、今日は自分の力を出し切ることができました。パフォーマンスには満足しています。また来年も応援いただけたら嬉しいです」と、感謝の気持ちを述べた。

表彰台の3人

来年は大阪へ!30周年の節目で関西開催

壇上に上がり挨拶する関西シクロクロス実行委員会の上田尚徳氏

大会終了後、次年度開催地が大阪府貝塚市にある二色の浜公園内の二色の浜海水浴場に決定したことが発表された。関西シクロクロス実行委員会の上田尚徳氏は、「関西シクロクロスは1995年に第1回が開催されて来年で30周年を迎えます。同じシーズンに全日本選手権の第1回も開催されていて、来年同じ30周年に開催できることを大変喜ばしく思っております」と、節目の大会開催への喜びを語った。

さらに、「この宇都宮は、大変自転車文化の盛んなところで、大勢の観客がお越しになっておりますけれども、大阪関西も自転車文化が大変盛んなところです。来シーズンの二色の浜もぜひ大勢の方にお越しいただければと思います。よろしくお願いいたします。」と、多くの観客に来場を呼びかけた。

宇都宮からバトンを受け継ぐ二色の浜公園は、海に面した風光明媚な立地。砂浜や芝生など変化に富んだ地形が特徴で、選手たちに新たな挑戦を突きつけるコースとなることが予想される。30周年という節目の年に、どのようなドラマが生まれるのか、今から期待が高まる。

二色の浜海水浴場は、春から秋にかけてバーベキューや潮干狩りで賑わう府営の公園。関西国際空港を間近に望むビーチを擁し、広大な敷地内には松林も広がる。JCX戦の開催実績もある次年度の全日本選手権シクロクロスコースは、これらの地形を活かしたダイナミックなものとなるだろう。

リザルト

1位 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) 51m51s
2位 渡部春雅(明治大学) +53s
3位 石田唯(TRKWorks) +1m09s
4位 日吉愛華(Teamまるいち/中京大学) +4m06s
5位 椿井和佳奈(信州大学) +6m04s
6位 鵜飼知春(and more) +7m21s
7位 竹村舞葉(SHIDO-WORKS)-2Laps
8位 林口幸恵(Gufo cycleworks)-2Laps
9位 西形舞(TRC PANAMA REDS)-2Laps
10位 安藤沙弥(SHIDO-WORKS)-2Laps

男子エリート

1位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 57m12s
2位 副島達海(大阪産業大学) +26s
3位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +57s
4位 横山航太(ペダル) +1m50s
5位 竹之内悠(/slash Cinelli-Vision) +2m15s
6位 鈴木来人(OnebyESU-ICV) +2m23s
7位 松本一成(W.V.OTA) +3m49s
8位 宇賀隆貴(SHIDO-WORKS) +3m57s
9位 加藤健悟(臼杵レーシング) +4m15s
10位 小坂光(Utsunomiya Lux) +5m05s

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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