「ティルプス」シェフ田村浩二さんがバーミキュラ ライスポットを使ってみた
buono 編集部
- 2017年11月02日
バーミキュラライスポット(http://www.vermicular.jp/products/ricepot/)は、究極の炊飯を求めて作られた道具だが、炒めものや無水調理、煮込み、低温調理なども可能という、料理好き待望の究極的なツール。buonoでは、この道具の面白い使い方を探っていくために、様々な料理紳士に実際に使ってもらい、魅力を掘り下げていこう。
ライスポットでしか実現できない繊細な温度調理術
クリエイティブな発想と唯一無二のセンスを感じさせるメニューで、我々の想像を遥かに超えた提案をしてくれる東京・白金台「Tirpse(ティルプス)」の田村シェフ。特に彼の料理を味わう上で“香り”には、誰しもが衝撃を受けるだろう。余韻まで精密に計算された逸品は、新しい世界を見せてくれる。
「温度管理機能は、家庭では難しい低温調理が簡単に出来るため、重宝する機能だと思います。火力を安定させることは難しく、特に一定温度を長時間キープするのは、ガスではどうしてもムラが出てきてしまいます。あと、バーミキュラ ライスポットで炊いたご飯は絶品! うちのまかないでも毎回お世話になっています」と語る田村シェフが仕上げたのは、旨味を存分に活かした2品。
【recipe 1】秋刀魚のコンフィ
『秋刀魚のコンフィ』は、4時間かけてコンフィしたことで、口に含んだ瞬間に骨までとろける仕上がりに。同時に、上品な白ナス、生姜のピクルス、生姜とバニラのビネグレット、ピスタチオ、燻製オイルと、香りと食感の波が押し寄せる。
材料【4人分】
秋刀魚……1尾
白ナス……2本
サラダ油……適量(秋刀魚が浸るほどの量)
〈トッピング〉
生姜のピクルス、
生姜とバニラのビネグレット、
ピスタチオ(みじん切り)、
燻製オイル……各適量
【作り方】
1
秋刀魚は、1尾に対し2%の塩を振りかけて馴染ませておく。バーミキュラのサイズに合わせて、尻尾側をカットする。
※ 頭側をカットしてしまうと、内臓が出てしまい旨味も流れ出てしまうため注意。
2
ライスポットを「中火」にして、サラダ油(分量外)をひく。秋刀魚の表面をこんがりと焼き、一旦取り出しておく。
3
バーミキュラは洗わずそのまま使用。ライスポットを95℃に設定し、再度、秋刀魚を入れる。秋刀魚の表面が浸るくらいのサラダ油を注ぎ、そのまま4時間置く。
4
白ナスは直火で焼き、皮をむいてからミキサーにかけてピュレにする。
5
3と4を皿に盛り付け、生姜のピクルス、生姜とバニラのビネグレット、ピスタチオをのせて、仕上げに燻製オイルをかけて完成。
POINT 95℃で4時間がベストタイミング
秋刀魚をライスポットでコンフィする場合、おすすめは95℃設定で4時間置くこと。1度単位で設定変更できるのでこだわりの調理が手軽に。
トッピングの作り方
生姜とバニラのドレッシング
【材料】
生姜……100g
バニラ……1/2本
白バルサミコ酢……75g
オリーブオイル……100g
1
生姜はすりおろし、バニラは種を取り出す。
2
1と白バルサミコ酢、オリーブオイルを混ぜる。
生姜のピクルス
【材料】
生姜……200g
昆布出汁……100g
米酢……100g
砂糖……50g
塩……2g
1
生姜は一ミリ角にカットし、1%の塩水で茹でてザルにあげる。
2
全ての材料を鍋に入れて火にかけ、沸騰したらザルにあげて置いた生姜を加え、火を止めて常温までゆっくりと冷ましていく。粗熱がとれたら冷蔵庫へ。
【recipe 2】イカスミのパエリア
『イカスミのパエリア』は、丁寧に素材を炒めることで、出汁や甘味を逃すことなく米にまとわせたコクのあるパエリア。鍋ひとつで手軽に調理できるのが嬉しい。
材料【4人分】
米……400g
ニンニク……1/2片
イカ……200g
玉ねぎ……100g
トマト……1個
パプリカ……1個
イカスミ……15g
【A】
魚の出汁(または昆布出汁)…370g
コラトゥーラ…20g
醤油…10g
サフラン…1つまみ
〈トッピング〉
イカの身、パセリ、レモン、ミニトマト…各適量
作り方
1
Aはあらかじめ混ぜ合わせ、別の鍋で温めておく。
2
ライスポットを「中火」にして、ニンニクを炒める。香りがあがったら、イカを入れて5分ほど炒め混ぜる。
3
2を取り出し、そのまま「中火」で、スライスした玉ねぎ、トマト、パプリカを5分ほど炒め混ぜる。
4
3を取り出し、「中火」のまま、米を入れて1分ほど炒める。このとき米は洗わずに使用。
5
4に3とイカスミを加えてよく炒め混ぜる。1を加えて沸騰したら蓋をして、「弱火」で15分加熱。スイッチを切り、15分蒸らしてから
6
よく混ぜ、飾り切りをしたイカと刻んだパセリ、ミニトマト、レモンを飾り、完成。
POINT 丁寧に炒めることで、より旨味が溢れる
イカを炒めた時に底に残る、焦げのようなものは旨味の塊。野菜も甘味が出るので、同じ鍋で炒めることで食材に旨味を染み込ませることができる。
Profile
田村浩二さん
新宿調理師専門学校を卒業。『Restaurant FEU』、『EdiTion Koji Shimomura』にて修業後、『BIFFI TEATRO』、『L’AS』と数々の店を経て渡仏。南仏の二ツ星『Mirazur』でシェフ・マウロ氏の元、研鑽を積む。さらにパリへ移り『Restaurant ES』へ。帰国後は、「Tirpse」で2016年7月からキッチンに立ち、翌年2017年1月にはシェフに就任。
▼ buono編集長 島貫によるバーミキュラ ライスポットのレビューはこちら
▼ 様々なジャンルのプロにバーミキュラ ライスポットを使ってみていただきました。レシピも紹介!
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PROFILE
buono 編集部
使う道具や食材にこだわり、一歩進んだ料理で誰かをよろこばせたい。そんな料理ギークな男性に向けた、斬新な視点で食の楽しさを提案するフードエンターテイメントマガジン。
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