USB-A/C充電器の決定版! 窒化ガリウムC×2、A×2計100WのマルチポートがTUNEWEARから
- 2020年02月17日
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ついに登場! 2+2ポート、合計100WのUSB-A/C充電器
USB-Cでも、USB-Aで人気だった4〜6ぐらいの多ポートの充電器が欲しいという声はよく聞いた。そのたびに私は、「5V×2.4Aで12WぐらいのUSB-Aと違って、高電圧×大電流のUSB-Cで4〜6ポートになったら、すごく大電力になるので、無理ですよ」と説明していた。
もしくは、電圧を変えるためのトランスのコイルなどが必要なので、どうしても大きく重くなってしまう。海外製品USB-Cのマルチポートアダプターを見たことがあるが、大きく重くなると持ち歩けない(据置きで使うならアリだけど)。
しかし、技術の進歩というのはすごい! TUNEWEARがGREEN FUNDINGに出品しているGaN(窒化ガリウム)の技術を使って作ったTUNEMAX 100W GaNは、208gの軽さでUSB-C×2ポート、USB-A×2ポートを持ち、合計100Wまでの出力を実現しているという。
GREEN FUNDING — TUNEWEAR TUNEMAX 100W GaN
https://greenfunding.jp/focal/projects/3414
これだけあれば、日常の用はほぼ足りるし、もし実用的な機能、重さ、サイズなら、我々デバイスの多いガジェット好きの充電器の決定版になるだろう。
十分に軽くてコンパクト! これはファイナルアンサー!
というわけで、開発中で、現状日本に1個しかないTUNEMAX 100W GaNをお借りして使ってみた。
一番気になるサイズ感は、思ったより小さくて軽い。日々持ち歩くのに許容範囲……というところ。
サイズの感覚を表現するのは難しいが、私的にはこれで日常的なデバイスをすべて充電できるのなら、もうUSB-C/A時代の充電器の決定版と言ってもいいと思う。
もうちょっと具体的に説明するなら、タバコの箱を少し厚くしたぐらい。密度が高過ぎるデバイスだと「小さいのに重い!」と感じることもあるが、そんな感じではない。サイズなりの重さ感。
208gという重量は、Apple純正のMacBook Pro 13の61Wアダプターの重量(194.6g)とほぼ同じぐらいだが、スクエアな61Wアダプターより持ちやすいので、軽く感じる。MacBook Pro 15の87Wアダプターの重量(290g)の2/3なのに、100Wを発揮できて、USB-C×2ポート、USB-A×2ポートに分けて使えるのだから便利という他ない。
コンセントのブレードも折り畳めるし、PSEも通ってる。
MacBook Pro 16をほぼ100Wで充電可能!
出力はトータルで、100W。ただし、複数ポートを使用すると、それぞれの給電電力は下っていく模様。
写真のように、MacBook Pro 13、iPad Pro 12.9、iPad mini、iPhone 11 Proを接続して実測してみると、それぞれ20V×2A=40W、15V×2A=30W、5V×1A、5V×1Aとなった。
このあたりは、何を繋ぐか、バッテリー残量がどうか、デバイス側がどういう制御をするかにも左右されるので一概にはいえないが、トータルの供給量がそもそも100Wなので、MacBook Proのような大電力を必要とするものを急速で充電したい時には他のデバイスは外した方が良さそうだ。一晩かけてもいいのなら、4つのデバイスを繋いで放置しておけばいい。出力いっぱいの充電ではないが、並行して充電してくれる。
続いて、電源がほぼ空のMacBook Pro 16を接続してみると、ちゃんと20V×5A=100Wを出力していた。実はPDデバイスをいろいろ取材しているが(普段手元にMacBook Pro 16を保有していないこともあって)この数字は初めて見た。
純正アダプターが(スペック上)96Wなのだから、純正よりも(わずかに)大電力で充電できるということになる。MacBook Pro 16から、AirPodsなどの小物まで、身の回りのものすべてを充電できるアダプターというのはありがたい。
同スペックの製品が他にも見られるが……
USB-Aに加えて、USB-Cが登場して、大出力の充電器も、マルチポートの充電器も必要になって戸惑うシーンが多かったが、本器は現時点での決定版だともいえる。
他社からも類似の製品が出てるという話もあるが、筆者はTUNEWEAR製品をお勧めする。また、この手はスペック的に同等に見えても、部品のグレードや、新しさが違ったりするので、経験上、なるべくちゃんとした(これが難しいが)メーカーから買うことをお勧めする。今のところ、クラウドファンディング価格では、 FOCAL POINTのGREEN FUNDINGのものの方が安いようでもあるし。
※この記事は開発途上のプロトタイプ製品をお借りして書いています。製品版の細部仕様やスペックとは異なる可能性があります。
(村上タクタ)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。