買うべきか?買わざるべきか?MacBook Pro 13インチ(2020)
- 2020年05月05日
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筆者個人としても悩んでいる
正直、これは悩ましい。
実は、今回の2020年モデルのMacBook Pro 13インチは買うつもりだったのだ。
新しモノ好きの私としては、これまでMacBook Proはボディデザインが変わるタイミングで買うことにしていた。
2008年のアルミユニボディモデル、2012年のRetina 15インチモデル、2016年のTouch Bar付きモデル(ここから13インチにした)。4年ごとにボディデザインが変わるから、2020年はボディデザインが変わると思っていたのだ。
(仕事柄、少なくとも外見上は最新型を持っておきたいというのもある)
15.4インチモデルは16インチにアップデートしたので、てっきり13.3インチも14インチになると思っていたら変わらなかった。
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エンジン周りは相当よくなっている
ちなみに、僕が悩むのは4ポートモデルの方なので、以降は4ポートモデルの話だと思って欲しい。2ポートモデルは2ポートモデルでMacBook Airと較べると興味深いんだけど、まぁそれはそれで。
まず、美点を洗い出しておこう。
とにかくメリットになるのは第10世代のクアッドコアが採用されたこと。標準モデルでも、2.0GHz Core i5(ターボブースト時3.8GHz)、オプションで2.3GHz Core i7(ターボブースト時4.1GHz)。ベンチマークを取らないと、断言はできないけれど、これは相当速いはずだ。
メモリーは先日のMacBook Airにも搭載されていた3,733MHz LPDDR4Xという高速なオンボードメモリー(ちなみに、16インチには搭載されていない)で、最大32GBまで搭載可能になった。
ストレージは256GB、512GBが標準、1TB、2TBが選択可能だったのが、それぞれ倍になって512GB、1TBが標準、2TB、4TBが選択可能になった。iPad ProもMacBook Airも、値段はほぼ変えずにストレージ容量が倍になっていたので、SSDの供給価格が下がったのだろう。SSDといえばかつかつの容量でやりくりし続けなければならなかったのだが、ようやく余裕を持って使えそうで、ありがたいことだ。
GPUはIntel Iris Plus Graphicsとなっているが、6Kディスプレイに対応していている。ただし、ディスクリートGPUを持つ16インチモデルと違って、オンボードなので、6Kは1枚が限界だったようだ。5Kでも1枚。4Kにしてようやく2枚サポート。
そして、何より素晴しいのが、シザー式のMagic Keyboardが採用されたこと。おかげで本体は、0.7mm厚くなり、30g重くなったが、まぁ、それは些細なことだろう。
ディスプレイのサイズアップはなかった
対して、変わらなかったこと。アップデートされなかったこと。
まず、15.4インチが16インチになったのに倣って、13.3インチは14インチになるかと思っていたのだが、ならなかった。まぁ、それは筆者の勝手な想定でしかなかったのだが。
ボディサイズは(厚さ以外)変わらず、ディスプレイも変わらない。P3のRetinaディスプレイは十分美しいが、4年前と同じディスプレイというのはやはり少しもの足りない。
キーボードは進化したが、Touch Barや Touch IDもあまり変化はなさそうだ(Touch IDはMacBook Airと同じく独立したタイプになり、ESCキーも別体式にはなったが)、T2セキュリティチップなども変わらない。
また、8カ月前に発表されたiPhone 11 Proや、先のiPad Proには搭載されていWi-Fi 6(802.11ax)は搭載されず、802.11acのままだ。MacのチップセットにWi-Fi 6が乗っていて利用しやすいものがないということなのだろうが、今買うモデルにWi-Fi 6が乗ってないというのは、やはりちとマイナスポイントだと思う。
高性能で、お買い得ではあるのだが
総括すると、最新CPUに高速メモリー、大容量ストレージが搭載されたが、外観は期待されたほど変わらなかった。常にデザインは旧モデルを踏襲するのがアップル流ではあるが、4年ごとのモデルチェンジが行われなかったのは意外。かといって、来年アップデートがあるということではなく、MacBook Proのアップデートサイクル自体がスパンが長くなったということだろう。
Wi-Fi 6の非搭載など、4年ぶりに買って、またこれからの4年間使おうと思っていた私にとってはちょっと迷うポイント。
ちなみに、買いたいコンフィグを選んでみると……、2万円差ならi7クアッドコアを選ぶ、4万円差の32GBメモリーは諦めて16GBに、ストレージは2万円足して1TB……というところで、22万8800円(税別)……安い。以前だと30万円近くした仕様だと思う。
とはいえ、アップルケアに入って、税金を含めると28万0060円……まぁまぁしますね(汗)
買うべきか買わざるべきか?
今後、モバイルマシンの一部はiPad Proに任せるから、以前ほどMacBook Proのアップデートをする必要はない……ということで、4年ごとのアップデートはされなくなってしまったのだかもしれないが、Macファンとしては少々寂しい。
買うべきか、買わざるべきか? 試用機材を借りてレポートしてから考えたいと思う。
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(村上タクタ)
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PROFILE
flick! / 編集長
村上 タクタ
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。
デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。