BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

昨年深圳で上場したバッテリーメーカーのAnker、10年で売上げを1万4400%に伸長

なんと、10年で1万4400%の成長

本日、新しい充電テクノロジーであるGaN II(ガンツー)と、それを採用した充電器Nano IIシリーズを発表したAnkerだが、その発表会における業績発表も素晴らしかった。

新技術GaN II(ガンツー)で革命的に小さい、電源アダプターAnker Nano II 45Wが超お勧め!

新技術GaN II(ガンツー)で革命的に小さい、電源アダプターAnker Nano II 45Wが超お勧め!

2021年05月25日

ご存知のようにAnkerは、2011年創業のバッテリーメーカーで、モバイルデバイスの発展にともない業績を伸ばしてきたメーカーだ。昨年には、深圳証券取引所『ChiNext』においてIPOを果たした。発行済み株式総数は4億642万7207株に対して、公募株式数は4100万株。公募価格は66.32人民元(約1125円)だったのが、取引初日の終わり値は146.86人民元(約2500円)となった。

もちろん、IPOで企業価値が上がったからこそ、2020年にはそれが本物であることを示さねばならない1年だった。この世の中の状況下でそれはたやすいことではなかったが、創業以来ずっと業績を伸ばし続けているAnkerは見事にその目標を達成した。

グローバルでの売上げは2019年対比で+40%! 約1450億円となった。2011年の創業時の約10億円からすると、なんと10年間で+1万4400%の成長ということになる。

これはもちろん、スマホの成長とともに、モバイルバッテリーのニーズが増したという市場の目の付け所が良かったというのもあるが、一貫して十分に安価で、それでいて安心感の高い製品品質を維持してきた企業姿勢に拠るところも大きいだろう。

加えて近年、デザインの統一性などから伝わるブランドメッセージの明確さ、オーディオ製品、スマートホーム製品など、適切なカテゴリーの新商品を開発し、多角化を広げていることも、これからのAnkerの成長戦略として見逃せないポイントだろう。

日本市場も2013年以来、2200%の成長

日本への参入は創業2年後の2013年。当時は「中国から来た、新興のバッテリーメーカー」というイメージだったことを記憶している。そこから、少しづずつ業績を伸ばし、現在日本での売上高は約212億円。昨年からの伸長は+60%。日本参入時からすると、なんと2200%の成長。こちらも素晴らしいとしか言いようがない。

電源系の成功を足がかりに隣接カテゴリーに進出

Ankerといえば、オンラインでの販売、特にAmazonでの販売が中心だったが、最近はリアル店舗での販売にも注力している。オンラインの販売が+50%の伸長であるにも関わらず、オフラインでの販売は+75%の伸長となっている。

また、昨年は約70%が充電関連のデバイスだったが、今年は約50%。それに対して、オーディオ関連デバイスが約22%→34%に、スマートホーム関連デバイスが約8%→16%に伸長している。充電関連デバイスはこれからも重要だとは思うが、業績を拡大していくためには、これら他のカテゴリーの商品も充実させていく必要があるのだろう。

クローバルでの研究開発人材は、なんと1000人以上!

今のところ、オーディオ関連製品やスマートホーム関連製品は、他社と被るような定番製品しかないように思うが、スマートプロジェクターのネビュラはコンパクトで、可搬性の高いスマートプロジェクターという新しい製品カテゴリーを作りつつある。

オーディオやスマートホーム関連商品についても、現在のところは一般的な製品が、安定した品質で安価に作られている(それだってすごいことだが)だけという手堅い戦略だが、そのうちに、独創的な製品が出てくることだろう。

なにしろ、グローバルでの研究開発人材は1000人以上。研究開発費は約86億円。知的財産権数は累計750以上となっている。この規模の企業で、これだけ研究開発に資金を投じている会社も少ないだろう。この投資がAnkerの将来に期待を持たせる元になっている。

全国で10店舗のAnkerストアを展開

また、「ネットで買うもの」という印象の強いAnkerの製品だが、Ankerストアも各地に10店舗を数えるまでになっており、「顔の見える企業」になりつつある。こちらの展開も楽しみだし、「顔の見える企業」になることで、安心してネットで買える……という側面も出てくるだろう。

数多くの製品を発売

本日発売されたのは、先にお伝えしたAnker Nano II 45W(3390円)の他に、リーズナブルな完全ワイヤレスヘッドフォン Soundcore Liberty Neo 2(4990円)、ロボット掃除機のEufy RoboVac G30(2万6800円)、Eufy RoboVac G30 Edge(2万9800円)、Eufy RoboVac G30 Hybrid(3万4800円)の5製品。

加えて先の予定として、Anker Nano II 30W(2990円)とAnker Nano II 60W(3090円)が7月下旬。Anker Magnetic Silicone Case for iPhone 12 & 12 Pro(2290円)が6月17日、MagSafeでくっつくAnker PowerCore Magnetic 5000 7.5W(4490円)と、Nebula 4K Streaming Dongle(7980円)が9月頃となってる。

この他にもApple Watch用のチャージングデバイス、ウェブカメラ、ウェブ会議用ワイヤレスマイク、Thunderboltアダプター、大型のモバイル電源、ソーラーバッテリーなども発売予定だ。

電源系デバイスの堅調かつ大幅な成長を足がかりに、隣接カテゴリーに新製品を投入し続けるAnker。その確かな製品と同様に、着実かつ効果的なマーケティング戦略は今後も同社の成長を素晴らしいものにしそうだ。

 

(村上タクタ)

(最新刊)

flick! digital 2021年6月号 Vol.116
https://funq.jp/flick/magazines/20161/
デジタル超整理術 リモートワーク編
https://funq.jp/flick/magazines/20164/

SHARE

PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

No more pages to load