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AirTag追跡! 山手線で追いかけっこしてみた!

山手線のどこかで降りるのを追尾できるか?

話題のアップルの忘れ物防止タグ、AirTagの実力を試したいが、実際に荷物を放置するわけにもいかないし(もし、善意で拾ってくれる人がいたら、ご迷惑をかけてしまう)、実験はなかなか難しい。人手はかかるが、誰かに置き忘れてしまった荷物の役を演じてもらうしかない。

そこで、フリック!編集部の菊池さんに協力してもらって、「誰かが間違えて荷物を持って行ってしまった」という想定で山手線で追いかけっこをしてみた。

ルールは以下の通り。

・スタート地点は渋谷。
・渋谷から銀座線で銀座へ、その後、山手線に乗り換えて好きな方へ移動する。そして、どこかの駅で降りて、駅から出て、駅前のカフェで待機。つまり、どの駅で荷物が山手線から降りたか判別できるか?
・追われる側はiPhoneの電源を入れない。iPhoneを使うと、AirTagは持ち主のiPhone経由で位置情報を通知してしまうから。あくまで、他の人のiPhoneを経由して位置情報を通知して欲しい。
・追う側はしばらく渋谷のカフェで待機。だいたい位置が分かったところで、AirTagを紛失モードにしてAirTagの位置に向かう。

いざ、逃亡!

というわけで、菊池さん、渋谷を出発!

カフェに入って、仕事をしながらAirTagの位置を見ていると、地下鉄である銀座線を移動しているAirTagの位置もわかる。ただし、連続的ではなく、表参道、外苑前、青山一丁目……と、駅に泊まるたびに位置情報が更新される感じ。そこでGPSを掴むとか、それとも周囲のiPhoneが電波を掴むのかは分からないが、地下鉄でも、ほぼ完全に駅ごとの移動が把握できる。

もっとも、これは東京の銀座線という他にiPhoneを持っている人がいっぱいいる状態だからかもしれないが。

あ、AirTagはバッグにつけてもらったが、僕がいつも鍵に付けているAirTagだったので、アイコンは鍵のままにしてしまっていました。すみません。

なぜか、銀座近辺で位置情報がウロウロ

続いて、銀座で駅を降りたら、山手線の有楽町駅の方へ行くと思いきや、銀座駅の方に移動していく。GPSの位置がビルで反射して不正確なのか、地下鉄に乗ってるから、電波が不安定なのか?

続いて、なぜか駅を通り越して皇居の桜田門の方に位置が表示される。やっぱり、地下鉄だと位置が不正確になるのだろうか? よくわからない。

そのうち、AirTagは山手線に沿って移動を始まる。東京、神田、秋葉原……と内回りの移動を始める。

今度は先ほど地下鉄に乗っていた時と違って、駅の途中でも位置情報は更新される。やはり、地下鉄より地上を走る鉄道の方が位置は正確に分かる。iPhoneを探すや、友達を探すよりは更新頻度は低いが、それでも数分単位で位置情報が更新されていく。

ターゲットは大塚駅で降りた!

AirTagの位置情報は日暮里、西日暮里、田端、駒込、巣鴨……と移動して、大塚で止まった。駅から出た風はないが、大塚で更新されなくなったので、筆者はAirTagを紛失モードにして、山手線に乗り込む。外回りで、大塚を目指すつもり。その方が早いし。

ちなみに、紛失モードにしたAirTagに、菊池さんが手持ちのAndroidを近づけたら、こんな表示が出たとのこと。

シリアルナンバーが通知されるので、悪い事はできない(笑)そして、「この遺失物を探しています。見つけた方はお電話下さい +81-X-XXXX-XXXX」とメッセージが表示されるので、善意の人に拾われてAirTagに気がついてくれれば、帰ってくる可能性が高い。逆にストーカー対策として「無効にする方法」も表示されているので、盗難対策にはなりにくそう。ちなみに、「無効にする方法」としては、電池を外す方法が表示される。

駅の周りで位置情報はゆらゆら移動していたが、北口側に出たようだ。

そのガイドに従って外に出てみるが、それ以上詳しい場所が分からない。

駅前のこの円内には、スターバックスもあれば、エクセルシオールもある。さらにセブンイレブンやドン・キホーテや、喜多方ラーメンもある。さらに言えば、7階建てぐらいのビルもあるから、どのフロアかも分からない。

つまり、かなり近くまで行くことはできるが、「この店で忘れた」「このルートで歩いたからこのあたり」という記憶がなければ、最後の半径30mの誤差を詰めることができない。1度だけ音を鳴らしてみたが、こちらには聞こえなかった。店の中にいたら、あまり音を鳴らしても迷惑かと思い、諦めた。

どうしようかと悩みつつ、少し歩いたら……見つけた。

スタバでのテラス席で仕事をしている菊池さんを発見。

答え合わせ

菊池さんにどう移動したかの話を聞いた。

銀座線までは想定通り。そこで、有楽町駅から山手線に乗ると思っていたのだが、彼は案内板を見ながら、有楽町線の銀座一丁目駅に向かったのだそうだ(基本的にスマホの電源は入れないで欲しいと言ってあったので、案内板だよりにならざるを得なかった由)。地上をなぜか動き回っていたのはこれが理由。

さらに、その後、銀座一丁目駅から有楽町線に乗って、有楽町駅で降りるつもりが、なぜか降り損なって、桜田門まで行ったのだそうだ。

そして、大塚の駅で降りて、一度駅の反対側に出てから構内に戻り、駅ビル内の立ち食いソバ屋で、ソバを食べたのだそうだ。

つまり、AirTagのGPSがブレていると思ったが、位置情報の通知は常に正確に菊池さんの位置を通知していたということになる。おそるべし! AirTag!

かなり正確に追尾が可能。だが、

ということで、AirTagはかなり正確に現在位置を通知してくれるということが分かった。

しかし、これは、AirTagの性質からルールを決めているからで、「山手線の駅で降りて駅前のカフェに行く」というルールがなければ、皇居や日比谷公園などの、iPhoneを持っている人が少なそうな広い公園に行ってしまえば位置情報は通知されなくなるから逃げる側は容易に逃げ切れるはずだ。

つまりは、これが盗難で、逃げる側が完全に姿をくらますつもりなら、それは難しくないし、場合によって、相手がiPhoneを持っていたりすると、親切にもAirTagの位置を通知してしまう可能性もある。

逆に、本当に電車の網棚などに忘れて、駅の忘れ物センターなどに届いた場合は、どの駅にあるかも正確に分かるはずだ。また、忘れ物センターの人がAirTagの仕組みを知っていれば、AirTagにスマホを近づけてメッセージを読み取って連絡をくれるかもしれない。

結論としては、AirTagは想像以上に正確に位置を通知してくれる。ただし、持っている側が姿をくらます気がなければ……という感じだ。また、機会があれば、違った条件でテストしてみたい。

(村上タクタ)

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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