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紫外線殺菌灯やBLカット、インチキ商品を見破るギークなセンサー【Thin Air Energy GEIGER】

インチキな商品をユーザーが見破らなければならない世の中

今の世の中、マズいなと思うのは、科学的に正しいモノも、インチキ商品も一緒に流通してしまっていることだ。ナントカ水とか、マイナスイオンとか、話しかけると腐らないとか……。

たとえば、紫外線殺菌灯。

Amazonで検索すると、1000円や、2000円で、紫外線殺菌灯が販売していて、それぞれその効果で、洋服やソファーに着いた雑菌を殺すことが出来て、今流行のウィルスだって殲滅できるようなことが書いてある。

しかし、そんなものは嘘っぱちだ。

たしかに、紫外線には殺菌効果があるが、それはかなりの強度の光を長時間当てた場合。そんな本当に効果のある出力の殺菌灯を使ったら、人がやけどしたり目を痛めたりする危険もあるし、長時間照射するとプラスチックがもろくなったりするほどだ。

私は、熱帯魚の水槽で紫外線殺菌灯について取材していたが、40Wという大出力の殺菌灯でさえ、相当長時間当てないと効果がなかった。そして、そのクラスになると、長期間使用で殺菌灯本体が壊れて、水洩れしてくるというなかなか厄介な製品だった。殺菌灯が効果を発揮するには、それぐらいの出力が必要なのである。

Amazonで1000円や2000円で売ってる紫外線殺菌灯に、そんな出力はない(逆にいえば、安全なわけだが)。試しに購入してみたのを見てみると、800mAhと書いてあった。

Amazonで980円で買った紫外線殺菌灯は、UVcをほぼ発していなかった

さて、そんなインチキ殺菌灯をちゃんと判断するために開発されたのが、このThin Air EnergyのGEIGER UVcだ。殺菌するためには紫外線の中でもUV-Cという可視光線から一番遠い200〜280nmの波長の紫外線を発していなければならない。

Thin Air Energy・GEIGER UVc
https://shop.focal.co.jp/product/thin-air-energy-geiger-uvc/

本機の電源を入れてを紫外線に当てると、LEDが点灯してUV-Cの照度レベルを計測してくれる。

ちなみに、筆者がAmazonで980円の大枚をはたいて購入した紫外線殺菌灯と称するシロモノは、見事に照度レベル0.0004以下。ほぼまったくUV-Cを検出しないというシロモノだった。

実は、開発したは古いMacユーザーには有名なあの会社のエンジニア

しかしながら、このThin Air EnergyのGEIGER UVcは税込で1万8480円もする。980円の紫外線殺菌灯を調べるために買うには高すぎる(笑)

実は、作ってるのはJames Wiebe氏。古いMacファンだったらご存知、PowerBookに使うG3カードなどのプロセッサーカードを作るNewerテクノロジーのames Wiebe氏だ。その後、航空機用センサーの開発に携わり、米軍の軍用ドローンのセンサーなどの製造を請け負っていたセンサー技術のプロ。

彼が、そのセンサー技術を活かしてハッカー精神を作って、自作したのがこのGEIGER UVcだ。アルミ削り出しの本体と、高価格からわかるように、実用品というよりは、インチキ製品を暴くために作られた、採算度外視の製品ということなのだろう。G3カードを作ったJames Wiebe氏ならではの製品といえるだろう。こういう製品こそ、クラウドファンディングを経て生産されるのが相応しい。

ブルーライトカットグラスは、本当にブルーライトをカットしているか?

ブルーアルマイトの方はGEIGER Bluという商品で、ブルーライトの明るさを計る。こちらは、フォーカルポイントからクラウドファンディングで販売中。

こちらは、ディスプレイから発しているというブルーライトを計測する。ブルーライトが有害かどうかというのは諸説あるという段階だが、夜にブルーライトを受けることによって、睡眠のリズムが崩れるという説がある。

GEIGER Bluが計測するのは、紫外線のうち可視光線に一番近いUVaから可視光線の青の一部を含む345〜450nmの波長の領域の光。

ご存知のように、アップル製品には、ブルーライトの発生を抑える『ナイトモード』という仕組みがある。

試しに手元にあるiPad Proのディスプレイを最大の輝度で、ナイトモードでない状態で計ってみると9のつ目の黄色いLEDが点灯し、80〜90%のブルーライトの強さであることが分かる。

続いて、ナイトモードにして試してみると20〜30%のブルーライトとなり、ナイトモードにかなりの効果があることが分かる。実は、これまで筆者は夜になったからといって画面のオレンジ色になるのがイヤで(この状態で、写真の調整などをすると、間違った色味になってしまうから)ナイトモードを使っていなかったのだが、これほど効果があるのなら使おうと思う。

続いてディスプレイを通常のモードに戻して、家族が使ってるJINSのブルーライトカットグラスを試してみると、こちらもかなりブルーライトをカットしていることが分かった。しかし、家にあったいくつかあったブルーライトカットグラスを計測してみると、中には効果がほとんどないものもあった。家人は「ブルーライトカットって書いてあったから買ったし、これまで律義にパソコン作業をする時には使っていたのに! 意味なかったの?」と落胆していた。

消費者に情報を届けようというチャレンジ

インターネットが普及し、自由にいろいろなアイテムを買える便利な世の中になった。しかしながら、自由過ぎて、インチキアイテムが自由に売られるようになって、消費者の側がエビデンスを確認しないといけない世の中になったは困った事だ。James Wiebe氏はそういう消費者の手助けになるようにとこのアイテムを作ったのだと思う。

GEIGER Bluはこちらのクラウドファンディングで、協力者を募集中。また、あまり賛同者は集まっていないようだが、プロジェクトの期日まであと28日ある(記事執筆時点で)。James Wiebe氏のハッカー精神を応援したい! という心意気のある人は、ぜひ支援をしていただきたい。

GREEN FUNDING『GEIGER Blu』
https://greenfunding.jp/focal/projects/4768/

ちなみに、次は、コーヒー豆の鮮度を検出するセンサーを開発中とのこと

(村上タクタ)

(最新刊)

flick! digital 2021年7月号 Vol.117
https://peacs.net/magazines-books/flick-770/
デジタル超整理術 リモートワーク編
https://funq.jp/flick/magazines/20164/

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

村上 タクタの記事一覧

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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