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ベンチマークでトップに躍り出たiPad Air 5はどんな人にお勧めか?【先行レビュー】

(本レビューは、3月18日の発売に先駆けて貸与を受けた第5世代 iPad Airを元に執筆している)

第5世代iPad AirにM1搭載

外見が変わらないので、一見地味なモデルチェンジに見える第5世代のiPad Air(以下iPad Air 5)だが、MacBook Airに積まれたM1チップを搭載することで、爆発的に性能を向上させ、非常にお買い得なモデルとなっている。

本記事では、M1チップを搭載したMacBook Airの性能と、ラインナップ内での位置づけ、そしてどんなユーザーに向くかについて解説したい。

まず、M1チップについて。これは2020年6月のWWDCで発表された、インテルCPUから、アップル製CPU『Apple Silicon』への移行の最初の一歩として開発されたチップセット。同11月発売のMacBook Airに搭載され、その後、MacBook Proの13インチ、iMac 24インチ、Mac miniなど、現行Macのべーシックなモデルに搭載されるチップセットとなっている。

iPhoneに搭載されるA14 Bionicをベースとして、高性能CPUやGPUを2倍搭載し、スマホのチップセットと同様にCPU、CPU、ニューラルエンジン、I/Oコントローラをすべてひとつのチップに搭載、さらにメモリーも同じパッケージに乗せ、CPUとGPUでメモリーを共有するユニファイドメモリーという仕組みを使い、パソコン用のチップセットとしても高性能、かつ驚くほどの低消費電力と低発熱を実現している。

それを、2021年5月発売のiPad Proに搭載。Macに乗せても非常に高い性能を発揮するチップセットをタブレットに搭載したということで、我々を驚かせた。

そのM1を、さらにiPadのミドルラインであるiPad Airに積むというのだから、これまた驚きだ。

GeekBench 5で圧倒的性能を見せつける

さっそく、最新のiPad AirをGeekBench 5にかけてみたが、想定どおり、MacBook Airや、iPad Pro(2021)のM1搭載モデルとほぼ同じ性能を叩き出した。これは、もはや何不自由ないという数値。

十分に高性能だった、前モデルのiPad Air 4(A14 Bionic搭載)と比べて、CPUシングルで1.08倍、CPUマルチで1.82倍の性能向上を果たしている。GPUメタルのスコアは1.69倍となっている。

スタンダードのiPad(第9世代)と比べると、それぞれ、1.28倍、2.18倍、2.83倍だ。

この性能差をふまえて、各モデルとの購入を悩んでいる方に参考になるお話をしていこう。

iPad 9とiPad Air 5、どっちを選ぶ?

まず、スタンダードのiPadとの比較だ。

こうやって、処理能力を比較すると、大きな差があるように思えるが、A13 Bionicを搭載したiPad 9も十分高性能だ。ウェブのブラウジングやドキュメント作成はもちろん、ちょっとした動画編集やイラストの制作でもまったく不自由を感じることはない。

ただ、モノとしてのクオリティ感に多少差はある。比べて使ってみると、ディスプレイのガラスが多少厚く感じる。これはiPad Airが液晶ディスプレイ、タッチパネル、カバーガラスを圧着して隙間をなくすフルラミネーションディスプレイを採用しているからで、Apple Pencilの先と描画面がくっついて見えるので、細かい絵を描きやすいようになっている。

また、好みは分かれる部分だが、ホームボタンを持ち、背面のエッジがカーブを描くデザインは、少し古くさいように思える。またApple Pencilも初代に対応するので、充電が面倒だし、上位モデルにステップアップした時に買い直さなければならないという問題もある。

とはいえ、初めてiPadを使うのなら、それほど性能を必要とするわけでもないから、iPad 9で十分だとは思うのだが。

トータルで言うと、iPad 9でも多くの場合は十分だが、それでもiPad Airの性能は圧倒的……というところだろうか。また、ステップアップを考えると結果的にiPad Air 5を買っておいた方が効率的……という側面もある。

iPad Pro 11インチと、iPad Air 5どっちを選ぶ?

その点、iPad Air 5なら、Apple PencilはiPad Proと共用だし、スマートキーボードフォリオやMagic Keyboardも、11インチなら共用できるので、もしステップアップすることになった時にもコスト負担は少なくて済む。

iPad AirにM1チップが搭載されたので、両者の差はググッと縮まった。

違いは、0.1インチの液晶サイズの差と、0.2mmの薄さ、高速でレスポンスの良い画面表示を実現するProMotionテクノロジーの採用とより薄くて強いガラス面、超広角カメラとLiDARの装備。こう書き出してみると意外と差はある。

256GBのセルラーモデルで比較すると双方の価格差は1万4000円なので、案外と結局iPad Proのコストメリットは大きいというような気もする。

大きく違うのがストレージ容量で、iPad Airは64GBと256GBの2タイプのみ。このあたりが、2TBストレージモデルまでを用意するiPad Proと大きく異なる部分だ。

つまり、
・大容量ストレージが必要
・ペンシルの微細なタッチにこだわる(絵を描く場合)
・LiDARが必要
・なんといっても最上位モデルがいい
という場合にiPad Proを選ぶといいということになるだろう。

なお、12.9インチモデルは、絵を描く人にとっては必須という側面もあるし、バックライトにミニLEDを使ったLiquid Retina XDRディスプレイを搭載しているということで少し別格。

似て非なる3台

というわけで、似たようなフォームファクターを持ちながら、それぞれにまったく性能と、マッチする人が違う、iPad Air 5と、iPad 9、そしてiPad 11インチを比較してみた。購入の参考になっただろうか?

 

(村上タクタ)

 

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PROFILE

村上 タクタ

flick! / 編集長

村上 タクタ

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

デジタルガジェットとウェブサービスの雑誌『フリック!』の編集長。バイク雑誌、ラジコン飛行機雑誌、サンゴと熱帯魚の雑誌を作って今に至る。作った雑誌は600冊以上。旅行、キャンプ、クルマ、絵画、カメラ……も好き。2児の父。

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