JPFとウェイブガーデン社が日本での独占ライセンス契約を締結
- 2021年10月11日
◎記事出典元: WAVAL
新ビーチカルチャーの創出、地域活性化に向けた新たなスタート
株式会社JPFとスペインのウェイブガーデン(WAVEGARDEN)社は、日本国内における複数プロジェクト開発合意契約を締結し、最大6拠点のWAVE GARDEN COVE®をローンチする事を発表。この大型契約により世界最高レベルのウェイブブガーデンテクノロジー(造波装置技術)が、正式に日本上陸を果たす事となった。
【Index】
1.ウェイブプールビジネスを開始した理由
2.今後の計画予定
3.世界のウェイブガーデン社のウェイブプール
Photo©Wavegarden
1.JPFがウェイブプールビジネスを開始した理由
これまでハードルの高いと思われていたサーフィンの裾野を広げ、新たなビーチカルチャーの創出、地域活性化の実現に向けた新たなスタートが切られた。今回の契約に携わった㈱JPF 常務取締役の久場善博氏に、競輪場事業を柱とするJPFがウェイブプールビジネスを開始した理由や、今後の展望などについて話を伺った。
㈱JPF 常務取締役 久場善博氏
1.波を売るだけではなく、広くビーチカルチャーを売りたい
久場氏「ウェイブガーデン社はサーファーに対する波の提供だけに留まらず、子供向けに水辺の安全教室の開催や、ライフセーバーのスキルトレーニング、ハンディキャップの方のサーフィン体験会なども行っています。私達の既存事業には、子供からエリートまでの幅広いカテゴリーを持つ自転車競技大会の開催、五輪候補選手のサポート、子供向け安全教室、サイクルクラブやアカデミーなど、多くの側面からサイクルスポーツの普及・強化活動を行っています。」
「このあたりの事業がウェイブガーデン社のウェイブプール事業と親和性が高く、”ウェイブガーデン社と組む意味がある”と感じました。このことがきっかけとなって、ウェイブプールビジネスを本格的に検討することになりました。」
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2.サーフィンを一度諦めたけど、再チャレンジする人へ
久場氏「プロサーファーをみてかっこいいなと思っても、サーフィンをやるハードルは高いですね。しかし人工の波で反復練習ができたり、人に邪魔されずにできる環境があれば、昔諦めたけどまた再チャレンジする人も増えると思うんです。」
JPFの社長も以前、ボートサーフィンで練習したことによりサーフィンレベルが格段にアップ。その成長を目の当たりにしていた経験からも効果と需要があることを身を持って実感したという。
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3.ウェイブガーデン社の優れたシステム性能
久場氏「ウェイブガーデン社はシステム性能が優れていて、約8秒に1波という短い間隔で左右にロングライドできる様々な波形の波を起こす事が可能です。システムの総費用は約60億円で、そこに土地代と運用費、人件費などがかかります。
左右にロングライドが可能な波を出すことや店舗施設を併設するため広い土地が必要になりますが、波数を多く起こせるため、効率的な運営ができると想定しています。」
「波が出る間隔が短く、1波で約15秒乗れるので足が疲れると思います。笑」
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4.スポーツと町おこしの親和性
久場氏「スポーツと町おこしは親和性が高いというのが経験的にあるんです。例えば選手が地元の学校や老人ホームを訪問したりとか。地域と地元の人がみんなで応援できて、感情移入しやすいし、雇用創出や来訪客の増加にも繋がります。」
「またスポーツは大きな可能性とパワーを秘めていて、特に若者受けするスポーツはインパクトとスピード感があるんです。自転車に加え、今回サーフィンの大きな可能性にも気付けました。私達のような業界外の会社だからこその経験と視点から、サーフィン業界を盛り上げたいですね。事業を掛け合わせ、地域の課題解決の一助になりたい。自治体、地方都市の有力企業、街を良くしたいと考える団体、アセットを持ちたいと思っている企業と協力できたら更に可能性が広がると思います。」
2.今後の計画予定
「最初は風の影響なども加味しつつ、首都圏や地方都市などアクセスの良い場所を中心にフルサイズの施設を作る予定です。1つの施設を作るのには着工から完成まで1年半、テストを入れて2年位でオープンできるようなイメージ。最大6拠点のウェイブプールをローンチしたいと考えています。立地にもよりますが商業施設と組んだ、総合的な施設の建設にもチャレンジしたいですね。」
「ターゲットは未経験者やサーフィンビギナーからプロサーファーまで全て。砂浜と違って家族でも気軽に行く事ができます。クラブハウスの中にレストランやマッサージなどがあれば恋人のサーフィン待ちが退屈しないですし、サーファーの恋人選びの幅も広がるかもしれませんね。笑」
JPFは企業や自治体などの事業パートナーを募集中です。
https://wavepool.jp/
3.Appendix:世界のウェイブガーデン社のウェイブプール
1.リゾート型:ブラジル サンパウロ
ブラジル サンパウロから100kmの郊外に位置する「PRAIA DA GRAMA」は、トロピカルビーチとカントリーサイドを融合したリゾート型のWAVE POOL。高級住宅街の中に開発されたこの施設内には、18ホールのゴルフコース、乗馬エリア、ビーチバレー、テニス、ジム、水泳、スパ施設、レストラン、サーフショップ、イベントスペース、森林農園が併設されている。
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2.都心型:オーストラリア メルボルン
オーストラリア メルボルンのタラマリン空港からわずか数分の場所にある「URBNSURF」は、オーストラリアで最初に誕生した都市型のWAVE POOL。施設内にはレストラン、カフェ、サーフショップ・レンタルショップ、芝生のオープンスペース、イベントスペース、サーフスクール、ロッカールームが併設されている。
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3.商業施設型:韓国
韓国 ソウルから車で1時間のタートルアイランドに建設された「Wave Park」は、世界最大の商業施設型のWAVE POOL。今後、WAVE POOLのほかにSUPや水泳が楽しめる波の無いパークエリアや、ホテル、会議場、マリーナ、博物館が併設されていく予定。
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◎記事出典元: WAVAL
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