メローな日曜日の午後にこんなサウンドをどうぞ【by 九島辰也】
EVEN 編集部
- 2023年04月09日
“往年系にはない”新感覚のサーフミュージック
サーフミュージックと言っても人によって異なるのは言わずもがな。直接サーフィンするのをイメージする人もいれば海を感じるものをそう呼ぶ人もいるだろう。多様化がとり立たされる昨今において、「サーフミュージック=ビーチ・ボーイズ」という図式はなかなか難しくなった。
知人から紹介された小沼ようすけ氏のサウンドを聴いてそんなことを思った。名実ともに日本のトップジャズ系ギタリストである。しかも湘南在住のサーファーで、あの「サーファーズ」でもライブを行ったりしている。都内から湘南に引っ越して作風が変わったと話しているそうだ。
そんな彼は現在ジャズシーンのみならず様々なユニットで活動している。今回耳にした「After the Rain」というアルバムがそうで、ピアニスト宮本貴奈氏とコラボレーションした。聞くところによると、このギター&ピアノデュオのコラボは今回で二作目になるそうだ。前回はおよそ10年前、「Voyage」をリリースしている。新作はライブレコーディングを実現。二人の奇跡のインタープレイを臨場感溢れるサウンドで生収録しているのが、聴いていてなんとも心地よい。
楽曲は全部で12曲。スタンダード曲(It Could Happen To You、虹の彼方に)、H.ハンコック(Tell Me a Bedtime Story)、C.コリア(500 Miles High)、J.コルトレーン(After the Rain)のカバー曲に加えて、小沼、宮本それぞれの情感豊かなオリジナル曲5曲、 ラフマニノフピアノ協奏曲のジャズアレンジ、ヴォーカル曲など、ジャズデュオの可能性を一新している。宮本貴奈のヴォーカルにも注目だ。
ということで、メローな日曜日の午後こんなサウンドに身を任せてみてはどうだろう。かなり気持ちのいい時間を過ごせるはずだ。ちなみに、5月31日には東京のヤマハホールで「After the Rain」発売記念コンサート「Double Rainbow =小沼ようすけ×宮本貴奈」が開催される。大人のサーフミュージックを探している人はぜひ足を運んでみてはいかがかな。
(タイトル)After the Rain
(発売日)2023年4月26日
(レーベル)JUMP WORLD
(発売・販売元)有限会社スーパーボーイ
(定価)2,727円+税
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PROFILE
EVEN 編集部
スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。
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