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素材、機能、形状の良さで選んだトレッキングソックス10足を履き比べ!(後編)【PONCHO ギア深堀りREVIEW】

(前編ではレビューした全10ブランドのラインナップを紹介!)

素材、機能、形状の良さで選んだトレッキングソックス10足を履き比べ!(前編)【PONCHO ギア深堀りREVIEW】

素材、機能、形状の良さで選んだトレッキングソックス10足を履き比べ!(前編)【PONCHO ギア深堀りREVIEW】

2025年04月21日

ウール混紡のトレッキングソックスが正解。お気に入りはスマートウールやダーンタフ。そう思っていたけれども、ユニークな編み方や指先形状の細分化、サポート性の向上など進化が著しい。そこで、気になっていた10ブランドを実際に1カ月間着用して比べてみました~~~。

編集◉PEAKS
文◉ポンチョ Text by PONCHO
写真◉矢野悠太 Photo by Yuta Yano

思い込みを排除していろいろ試してみるべし!

トレッキングシューズは慎重に選ぶけれども、トレッキングソックスはなんでもいいという人、案外多い。そもそも1足3000円もするソックスを購入する意味がわからないという人もいる。でも、トレッキングソックスには登山する人の足を守り、快適さを保ち、より長く歩ける機能が備わっている。その価格には価値があるのだ。

たとえば、ソフトなパイル地の履き心地は足をやさしく包み込み、クッション性に長け、長時間歩行のダメージを軽減してくれる。適度な厚みを持ったモデルなら、ゴツくてアッパー素材が硬めのトレッキングシューズでも足との一体感が高まる。フィット感が良くなれば、マメや靴ずれの可能性も大幅に減少する。

さらには、左右それぞれの足に合わせた形状が追求されていたり、足指を使えるよう足袋型になっていたり、5本指になっていたり。素材も、近年はメリノウールの調湿・防臭効果、耐久性に優れた化繊の混紡モデルが重宝される傾向にあるが、化繊オンリーでもソフトでドライ、履き心地がいい登山向けモデルも多い。

試着してみると、どれもかなり優秀。1カ月履き比べて感じたのは、正解はひとつではなく、使い分けこそがベストだということだった!

Check 1 シューズとのバランスと実際の履き心地を比較

カタログに書いてあること、ショップでの試着、実際に使用、何回か履いた後、シューズを変えたときとで、意外なほど着用感が変わることがあるのがソックスだ。硬いと感じていた履き心地が、洗濯をしてなじんでくると適度な張り感が心地よいと感じたりする。とくに最近のトレッキングソックスはサポート性が重視されていて、窮屈に感じることが多い。でも実際に歩いてみるとそれがちょうど良いと思えるので、足になじむまで履いてみることが大切だ。

オレノ

[シューズとの相性]丈が少し短めなので、ローカットとのバランスがいい。ミッドカットではパイル地で守られ履き口の当たりがやわらか

[実際の履き心地]幅広くゆったりした編み方の履き口で、フィット感はかなりソフト。長時間着用で足がむくんでも、窮屈さは最小。適度な厚みは、どんなシューズとも一体感が生まれ、歩きやすい万能型

フィッツ

[シューズとの相性]標準的な丈長で、デザインがポイントになり見た目のバランスがいい。厚めのクッションはソールの硬いシューズとも好相性

[実際の履き心地]左右同じ形状ながら、つま先が三角形に近く、ダブつきがないので、トラブルも少ない。極細ウールのパイル地はソフトで、安心感あり。コンプレッション機能は、やや強めに感じられた

ライトソック

[シューズとの相性]丈はしっかり長め。ショートパンツ&ローカットよりロングパンツ、ミッドカット向き。足まわりが保護される感じがいい

[実際の履き心地]2重構造なので、ヨレが出ていないか確認が必要。高い吸湿速乾性によるドライ感はかなりのもの。履きはじめはカサつきを感じることもあるが、歩き出すとソフトさが出てくる

ドライマックス

[シューズとの相性]丈は長めで全体に厚みがあるので、ミッドカット、さらにハイカットのシューズと合わせるとバランスよく、フィット感あり

[実際の履き心地]ふくらはぎはフィットして、つま先やカカトにはゆとりあり。厚みのある編み地は、やや硬め。速乾ソックス特有の少しカサカサした履き心地だけれども、長時間歩行でも足はドライ!

フィーチャーズ

[シューズとの相性]少し短めの丈は、ロー、ミッドカットともによく合う。つま先、カカトのクッションもあって、しっかりめのシューズにもいい

[実際の履き心地]クッション性と足裏感覚を両立。土踏まずのサポートも適度に効いていて、運動性も高い。履き口の折り返しが硬めに思えるが、フィット感の高さとも思える。すべてにおいてバランスが良い

ソックウェル

[シューズとの相性]ふくらはぎ下部をサポートする構造で丈は長め。しかしフィット感の高さを活かして、ローカットで運動性を機能させたい

[実際の履き心地]着脱に力が必要なくらい、着圧が効いている。慣れていない人は違和感があると思うが、慣れるとぴったりフィットが心地よくなる。とくに歩行時にブレのない安定感が生まれるのがいい

マイルストーン

[シューズとの相性]日本人の足の長さに合わせた丈の長さは、ローカットにぴったり。ミッドカットも軽快さを提供してくれている

[実際の履き心地]厚さ、サポート性ともに強弱が効いていて、必要十分を目指したUL的なソックス。足裏感覚に長け、足袋型で親指も動かせるので、ベアフット型のワイドなつま先のシューズと好相性

ヤマチューン

[シューズとの相性]丈が長いのでミッドカットのほうが似合うが、サポート機能の強さを考えると、ローカットで足の疲労軽減を狙うのもあり

[実際の履き心地]足袋型で厚めパイル地は保温力にすぐれるので、気温の低い高山向き。サポート機能は、足、カカトが細い人に、ズレのないフィット感を提供。安定感は今回随一で、登り下りで機能する

インジンジ

[シューズとの相性]軽快な足指の動きが可能なので、ベアフットシューズ向き。ミッドカットも足首をギリギリ保護できるが、ソフトなモデル向き

[実際の履き心地]私は10年以上愛用していて、ランニングも登山もこのソックスで対応。足指感覚重視で薄底やベアフットと合わせたくなるが、厚底シューズで足指を使う動きがよく合うと感じている

ミヤゲン

[シューズとの相性]くるぶしを覆うだけの短さなのでローカット、さらにいえば裸足感覚を重視して、ベアフットシューズと合わせるのがベスト

[実際の履き心地]おもしろい履き心地。指先は適度な素材感があって、ラウンドトウとは異なり、足指が動かしやすい。縫い目のない立体的な構造で肌当たりはソフト。気温の高い季節に履きたいドライさ

Check 2 ソックスの形と足首部分のシワの関係

ソックスのフィット感を出すのに、とくに重要なのがカカトだ。カカトが自分の足に合っていないソックスを履いているとズレてくる。ズレたまま履いていると靴ズレが起き、最悪は歩くこともままならなくなる。だからトレッキングソックスの多くは、カカトを包み込むような立体形状を採用。
さらに収まりをよくするために足首甲側をメッシュ地などの薄手にしてシワができないようにしている。新品のうちは生地が硬くシワが出やすいので、山行前に街で履きならしておくのも手だ。

Check 3 左右が決まっているソックスにはどのような特徴がある?

つま先が丸い形状をラウンドトゥと呼ぶが、通常のソックスは左右がない。しかしオレノはつま先の形に合わせて左右がある。フィーチャーズは左右どちらのつま先にも合う形だが、土踏まずをピンポイントでサポートするため左右を設けている。足袋型、5本指タイプはもちろん左右があり、サポート性を装備させてフィット感を向上。足のトラブルを防いでいる。

Check 4 履き口の折り返しの仕様は履き心地に大きく影響する

多くのソックスは、履き口までパイル地か、履き口付近はニット地かの違いがあるだけ。いずれも細く折り返して縫っているので、着圧が強いモデルは縫い目の段差が感じられた。特長的だったのがオレノ。履き口下まではパイル地、履き口はニット地を幅広で装備。インジンジも幅広に2重折りして異物侵入を防ぐフィット感を出していた。どちらも他にはないソフトさを感じさせる。

Check 5 部位によって着圧を変えている作りの複雑さに注目

強弱はあれど、今回集めたソックスはどれも着圧やアーチサポートの機能を装備している。ソックウェルはとくに強力で、歩行時、休息時ともに快適。いっぽうで強いサポート力によってソックスのフィット性を向上させているものもあった。カカト、足首のブレを抑えているのがヤマチューン。ごくわずかなサポートなのにズレがないのがフィーチャーズ。硬めの素材感と着圧によって足によくフィットするのがマイルストーンだ。

Check 6 丈夫さと快適性の秘密はパイルと素材にあり!

パイル地は糸をループ状に織った素材。クッション性、吸水性、保温性に優れていて、フィッツやドライマックスは全面パイル地になっている。その他のブランドは、力の掛かるつま先やカカトだけがパイル地で、それ以外は通気性を重視したメッシュ、フィット感の出るニット地を使い分けている。安心感やソフトさなら全面パイル、軽快さを求めるなら部分使用がいい。

Check 7 熱がこもりやすい足の甲部分の作りをチェック!

熱やムレの排出は、吸汗速乾性と同じくらいにソックスの機能としては大事。ミヤゲンのようにざっくりと編まれた生地なら、ソックス全体で通気してくれるが、それ以外のソックスは熱を逃がしやすい甲部分をメッシュ地にして排出している。写真右からインジンジ、マイルストーン、ライトソック、ヤマチューン、オレノがわかりやすいが、他も同様の機能を装備していた。

Check 8 シューズのアッパーとソックスの厚さのバランス

厚みがあってパイル地部分が多いフィッツ、ヤマチューン、ドライマックスはソールやアッパーの硬いスタンダードなトレッキングシューズと合う。ライトソック、ソックウェルはソフトな軽量ミッドカット、マイルストーン、インジンジ、ミヤゲンはトレランシューズがいい。オレノとフィーチャーズはミッドカットもよいがアッパーの薄いシューズとの一体感が発見だった。

今回のお気に入り

PONCHO

トレランもする私はインジンジやマイルストーンが好みだが、今回は歩くことを目的にして、クッション性が高く、ブレとズレのない履き心地のヤマチューン、長時間履いても締め付け感がなくストレスフリーなオレノを選びたい。

ヤマチューン/ハイカーズアーチソックスクルーTabi

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オレノ/パフォーマンスウール クルー中厚

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オダマキ

ソックスは頑なに「ウール一択!」でしたが、それを覆してくれた2足を選択。フィーチャーズは指の根元の着圧が絶妙で、指の動きが快適。ドライマックスはムレのなさに驚き。湿気による冷えが防げるので夏の定番になりそう!

フィーチャーズ/トレイルマックスクッションミニクルー

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ドライマックス/ハイキング HD(クルー)

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※この記事はPEAKS[2025年5月号 No.171]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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