
ひとりでどんな旅してますか?ソロ登山のテント泊スタイル【フォトグラファー 花岡 凌さんの場合】|PEAKS 2025年8月号

PEAKS 編集部
- 2025年06月25日
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山旅の仕方はひとそれぞれ。とくにひとり旅はその趣向が現れやすいだろう。
道具選びから持って行くアイテム、その人のこだわりなどから個性が垣間見える。
今回はスタイルが異なるソロハイカー5人のテント泊装備を紹介。装備組み立てのヒントに!
編集◉PEAKS編集部
文◉阿部 静
写真◉宇佐美博之
「 撮影機材を濡らさないように。質実剛健な道具が好みです 」
長野県在住の花岡凌さん。暇さえあればホームマウンテンである八ヶ岳に日帰りでも泊まりでも、ちょくちょく通っているという。
「仕事じゃなくても山には必ずカメラを持っていきます。八ヶ岳の苔のある景色が好きで。とくに雨の日には苔を撮りに行きたくなります。コロナ禍のころは暇だったのでひたすら通っていました」
そんな花岡さんの装備は全体的に雨対策に入念なようだ。
「以前、カメラを雨に濡らして壊してしまったことがあって。その経験から防水対策にはかなり気をつかっています」
1泊以上はコレ一択だという80Lのバックパックは防水インナーが標準装備され濡らさないための徹底仕様。
「撮影機材だけでバックパックの大半を占め、そのほかの装備も1泊以上は食料のボリューム以外ほとんど変わりません。なので防水性も備えたざっくり入れられる80Lのパックが自分にとって快適です。また、どうしても濡れたものをバックパックの中に入れる必要があるときに使う予備の防水スタッフサックも必ず持っていきます」
ただでさえ撮影機材が重いので、そのほかの装備は余計なものを持っていかないようにしているという。食事はソロクッカーでインスタント麺やパスタを茹でるだけのシンプルなスタイルだ。
バックパック&シューズ
モンベル/エクスペディションパック80
撮影機材重量を抜くと9.3㎏。内側に防水スタッフサックを標準装備したモデルのため、濡れに対する強さは抜群。1泊以上であればすべてコレを使う。
■BASE WEIGHT「17.5kg」■
モンベル/アルパインクルーザー2000
使用2年目。モンベル独自のソール「トレールグリッパー」のグリップ力が想像以上に良くて気に入っている。アッパーはレザーで耐久・防水性も高い。
ポイント3選
①防水インナーにより撮影機材などの装備を雨の濡れから徹底的に守る。濡れたレインウエアはインナーとバックパックとのあいだに挟むことでインナーの中を濡らさないようにしている。
②防水バッグの中に吸水タオルで作った袋を仕込み、カメラの水気をすぐに拭き取れるようにしている。
③防水バッグとカメラのストラップが干渉しないように同じ太さのものに替え、カメラを取り出しやすいようにバッグの下部にタブを取り付けた。
2泊3日「この夏歩きたい縦走ルート」北アルプス・野口五郎岳~ 双六岳~ 新穂高の装備
①スリーピングマット サーマレスト/ Zライトソル ②テント ニーモ/ブレイズ2P ③スリーピングバッグ モンベル/ダウンハガー800#4 ④シュラフカバー SOL /エスケープビビィ ⑤ヘッドランプ ブラックダイヤモンド/コズモ225 ⑥ファーストエイドキット ⑦歯ブラシ ⑧トイレットペーパー ⑨トイレキット ⑩レインジャケット モンベル/ストームクルーザージャケット レインパンツ モンベル/ストームクルーザーフルジップパンツ ⑪カップ プロトレックのノベルティ ⑫クッカー SOTO/サーモスタッククッカーコンボ ⑬ウォーターキャリー モンベル/クリアボトル1.0L ⑭エマージェンシーギア レザーマンマルチツール、ドローコード ⑮バーナー SOTO /ストームブレイカー ⑯クッカー用のリフター、ライター ⑰ガスカートリッジ大 ⑱防水カメラバッグ モンベル/ドライショルダーL ⑲保温着 モンベル/パーマフロストダウンジャケット ⑳着替え Tシャツ、靴下、下着、タオル ㉑予備の防水スタッフサック ㉒アタックザック モンベル/バーサライトパック20 ㉓三脚 ㉔カメラバッグ
PROFILE フォトグラファー・花岡 凌 さん
荻田泰永氏主催の北極での冒険旅行をきっかけに登山と撮影の仕事を開始。地元長野県を拠点としながらアウトドア媒体の撮影や、ポーランドでのウクライナ難民やネパールの撮影など幅広く活動する。


※この記事はPEAKS[2025年8月号 No.173]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。
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PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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