夏こそ登りたい! グレートビューな南アルプスルート6選
PEAKS 編集部
- 2018年06月07日
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いよいよ夏山シーズン到来。そろそろ今年の山旅プランを立てている人もいるのでは?
夏山ならではの緑深い景色を楽しむなら、横たわる稜線と深い森が美しい南アルプスル周回ルートをおすすめしたい。一度ハマると抜け出せない、魅力がたっぷり詰まっている。
標高日本第二の頂へ 北岳スカイライントレイル
山岳フォトグラファーの宇佐美博之さんが「王道からハードまでいろんな楽しみ方ができます」とおすすめするのは、標高3,193m、南アルプスの最高峰「北岳」。高峰ゆえにハードルが高いのも事実だが、森、お花畑、岩稜、次々に移り行く山岳風景のコントラストがはっきりしていて、しかも1日で味わえる点も魅力だという。山頂に辿り着いたら、ぜひ足下に広がる世界と、いつもより近く感じる空を眺めながらビールで乾杯を。
山上級者におすすめ 間ノ岳周遊エクストリームルート
南アルプス最奥の登山基地である二軒小屋を基点に南アルプスのど真ん中を2泊3日でめぐる周回ルートコース。とにかく1日の行程が長く、早朝出発は大前提で、事前の水場の確認、現地での配分なども重要。かなりの体力とナビゲーション能力が必要となるので、一般的にはおすすめできないが、3日間をピリッとした気持ちで山に向き合い、深山に分け入る雰囲気はアルプスでも人けの少ない心臓部だからこそ味わえる。
滝見の道を詰めて鳳凰三山へ
甲府のアウトドアショップ「エルク」の名物店長、中込真太郎さんがイチ押しの鳳凰三山は、蔵岳・観音岳・薬師岳と連なる三つの山を1泊2日でコンパクトに楽しめる、南アルプスの入門的ルート。2日間の総距離は長くないが、そのぶん青木鉱泉からドンドコ沢を登り稜線、中道を下る行程では急登も多く、標高差も1,700m 近くある。だが、岩場や危険な場所はほとんどないので安心を。下山後は青木鉱泉で汗を流していこう。
アップダウンと充実感の赤石岳~聖岳
「ブルーパー バックパックス」代表の植田徹さんのお気に入りは、山の深さを感じられる南アルプスの南部。南アルプス南部を管轄する特種東海フォレストの親会社の創業者・大倉喜八郎が籠に担がれ登ったといわれる大倉尾根(東尾根)からスタートし、赤石小屋で1泊。大沢岳、兎岳を抜けて聖岳へ。総距離は約30kmだが、距離以上にアップダウンがきつい。相当タフではあるが、満足感たっぷりのルートだ。
ビッグスケールな荒川三山~赤石岳
森林限界上のトレイルが長く続き、南アルプス南部の雄大な景色を楽しめるルート。健脚なら2泊3日、のんびりなら3泊4日が目安となる。椹島から千枚小屋までは、南部では比較的緩やかな登り。千枚小屋を抜けると間もなく森林限界を越え、千枚岳からは歩きごたえのあるトレイルに。アップダウンが激しいぶん、「ドン」と構える山容を拝むことができる。中岳から荒川小屋に向かう下りに広がる、南ア南部最大級のお花畑も見どころの一つ。
マイナー名峰も味わう光岳〜聖岳
南アルプスをこよなく愛する山岳ライターの森山憲一さんは、地味な山に萌えるのだとか。光岳の山頂自体は樹林に囲まれた地味な場所だが、近くのイザルヶ岳は広々とした独特の地形で、眺望も抜群。中間地点にある上河内岳も隠れた名峰。シャープな山容は縦走中どこからも目立ち、これまた独特の地形と植生に恵まれている。一応、2泊3日で歩けるが、これはかなり強行軍。3泊4日にすれば、余裕をもって歩ける。
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PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
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